株ニュースの新解釈
【第73回】 2012年4月27日 保田 隆明

ヤクルトの敵対的買収報道は意図的なリークの可能性も。投資家はヤクルト株に飛びつくな!

 ダノンによるヤクルト株の買い増しの可能性が注目されている。

 ダノンは既にヤクルト本社(2267)の20%の株式を保有する筆頭株主であるが、この持分比率を引き上げないという両者間の契約が来月半ばに切れる。

計数面ではダノンにとって
ヤクルト株の取得は大成功

 もともと両者が2004年に合意した内容は、向こう5年間は持分比率を20%よりも引き上げない、その後5年間も実質的な経営権を握るまでには経営権を引き上げないというものであった。2007年に前半の5年間の部分を3年間延長することが合意され、今回切れるのはこの通算8年にわたる「20%は超えない」という部分である。

 これが切れれば、ダノンはヤクルト株を実質的な経営権を握らないぐらいまでであれば株式を買い増せることになる。

 実質的な経営権とは何パーセントを指すのかについては、両者のこれまでのプレスリリースなどからは具体的な数値は示されていない。

 ヤクルトはダノンの連結決算上は既に持分適用企業であり、ヤクルトが利益を上げてくれればその分はダノンの連結決算にプラスに影響してくれる。多少のブレはあるが、ヤクルトはコンスタントに利益をたたき出す企業である。

 また、ダノンがヤクルト株を5%から20%に買い増した2003年に比べると、ヤクルトの株価はほぼ2倍になっている。このように、数字面からはダノンにとってヤクルトの株式取得はこれまでのところは成功と言える。