つみたてNISA(積立NISA)おすすめ比較&徹底解説[2019年]
2019年9月3日 頼藤 太希

「つみたてNISA」ならお金を増やす“投資の3つの
鉄則”を誰でも無理なく実践できる!資産運用を始める
前に知っておきたい「投資の基本」をまとめて解説!

つみたてNISAのおすすめ証券会社はココ!

 「つみたてNISA」(積立NISA)は、投資で得られた利益(運用益)にかかる、約20%の税金が非課税になるお得な制度です。「つみたてNISA」なら、「積み立て・分散・長期」という“投資の3つの鉄則”を、誰でも無理なく実践できます。 
 
 今回は、この“投資の3つの鉄則”である「積み立て・分散・長期」が、なぜ大切なのかについて、基本に立ち返ってお話ししたいと思います。
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値動きのある金融商品は「積み立て」で
少しずつ買って平均購入価格を下げるべし

 まずは、“投資の3つの鉄則”から「積み立て」についてです。

 投資では、株や投資信託などを価格が安いときに買って、高いときに売れば利益が出ます。しかし、ベストなタイミングを見計らって売買するのは難しいですし、今、その株や投資信託が高いのか安いのかをズバリ判断することは、プロでも困難です。

 そこで考え出されたのが「積み立て」です。たとえば、株や投資信託など、値動きのある金融商品を毎月、一定額ずつ購入していきます。

 すると、価格が高いときには少ししか買えず、価格が安いときにはたくさん買えることになります。これによって、平均購入価格が自然と下がっていくのです。これを「ドルコスト平均法」といいます。

引用元:金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」 注1)上記の例は将来の投資成果を予測・保証するものではありません。相場が継続して上昇し続ける場合等、一括投資の方が有利な場合があります。
注2)投資信託の取引単位は「口数」で示されます。変動する投資信託の価格は「基準価額」と呼ばれ、多くは「1万口当たり」で示されます。
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 金融庁の「つみたてNISA」の資料でも、「ドルコスト平均法」が説明されています。上の図を見てください。上の図では、ある投資信託を最初に4万円分、一度に購入した場合と、毎月1万円ずつ、4回に分けて購入した場合とを比べています。

 最初に4万円分を一度に購入した例では、4万円で4万口買えました。そこで、平均購入単価は1万口あたり1万円です。

 一方、毎月1万円ずつ購入した場合はどうでしょう。初月の購入単価は、4万円分を一度に買った場合と同じく、1万口あたり1万円でした。その後は、月に一度、3カ月にわたって購入しますが、毎月の価格変動によって、価格が高い月には少なく、価格が安い月には多く購入できました。結果、平均購入単価は9000円に下がったのです(上の図を参照)。

 ただし、「ドルコスト平均法」は万能ではありません。もし、株や投資信託などの価格がずっと上がり続けるならば、最初にたくさん、一度に買った方が儲かります。逆に、株や投資信託の価格が下がり続けるならば、「ドルコスト平均法」で買っても損をします。

 しかし、ずっと上がり続ける・下がり続ける株や投資信託など、過去を振り返ってもありません。株や投資信託などの金融商品は、上がったり下がったりを繰り返すもの。だからこそ、「ドルコスト平均法」が効果を発揮するのです。
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何が値上がりするかは誰にもわからない
だから、さまざまな銘柄・地域に分散しよう!

 次に、“投資の3つの鉄則”から「分散投資」について考えてみましょう。

 「ドルコスト平均法」を意識して、積み立て投資をしても、もし、1つの会社の株だけを買っていたとしたらどうでしょうか。少しずつコツコツ買うことで、平均購入価格は下がっていくかもしれません。しかし、値動きはその会社の業績次第です。その会社が大きく成長すれば株価も上がって儲かるでしょうが、その会社が倒産してしまったら、投資資金をすべて失うことになりかねません。

 そこで「分散投資」です。「分散投資」では、値動きの異なる複数の株や投資信託に資産を分けて投資を行います。すると、買った株や投資信託のうちのどれかが値下がりしたとしても、他のどれかが値上がりすれば、損失をカバーしたり、利益を伸ばしたりすることができます。分散投資をすることで、資産が大きく減ってしまうリスクを抑える効果が期待できるのです。

 分散投資をするには、投資信託がおすすめです。投資信託は、投資家が拠出したお金を集めて、株や債券・不動産などの金融商品に投資します。

 1つの投資信託に組み入れられている銘柄の数は、数十から数百にもなります。数十から数百もの銘柄を自分で買って分散するのは大変です。しかし、投資信託なら、1つの投資信託を買うだけで、数十から数百もの銘柄に投資ができるのです。投資信託は、手軽に何銘柄にも分散投資ができる便利なツールです。
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少額ずつでもコツコツと長期間
投資を続ければ将来の資産になる!

 最後に、“投資の3つの鉄則”から「長期」について考えてみましょう。

 積み立て・分散投資は、長く続ければ続けるほど効果があるとされています。それもそのはず、長く続ければその分、投資の元本は大きくなり、平均購入価格は均されていくからです。「つみたてNISA」で選べる投資信託なら、分配金が再投資されるため、再投資されたお金が新たな分配金を生む、「複利」の効果も得られるでしょう。
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引用元:金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」 注1)1985年以降の各年に、毎月同額ずつ国内外の株式・債券の買付けを行ったものです。各年の買付け後、保有期間が経過した時点での時価をもとに運用結果及び年率を算出しています。これは過去の実績をもとにした算出結果であり、将来の投資成果を予測・保証するものではありません。
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 上のグラフは、積み立て・分散投資を5年間続けた場合と、積み立て・分散投資を20年間続けた場合とで、運用成果がどう変わるかを表したものです。

 積み立て・分散投資を5年間続けた場合は、年率10%以上もの利益をあげた投資信託があった一方で、元本割れを起こした投資信託もあったことがわかります。

 それに対して、積み立て・分散投資を20年間続けた場合は、運用成果は年率2%〜8%の中に収まっており、元本割れ起こす投資信託はほとんど見られなくなっています。

 「リスク」という言葉はよく「危険性」という意味で使われますが、実は投資の世界では、「リスク」は「利益や損失のブレ幅」という意味で使われます。5年間投資した場合と20年間投資した場合とでは、「利益や損失のブレ幅」は、5年間の方が高く、20年間投資した場合、ブレ幅がある程度限定的になることが見て取れます。

 もちろん、これはあくまで過去のデータをもとにした計算でしかありません。しかし、長期投資が有効だということを示す一つのデータであることは間違いないでしょう。
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積み立ての頻度は「毎月」「毎週」「毎日」?
大きな差はないが選べるなら「毎日」がおすすめ

 積み立て投資では、毎月1回、決まったときにお金を引き落として買い付けるのが基本です。しかしSBI証券楽天証券など、一部の証券会社では、積み立て投資の頻度を、毎週・毎日などとさらに細かく分散できるようになっています。

 積み立て投資の頻度を「毎日」に設定すれば、毎日の値動きにぴたっと寄り添うような投資ができることになります。ある意味、究極の分散投資といえるでしょう。しかし、毎日・毎週・毎月で果たしてリターンに差があるのでしょうか。

 実は、QUICK資産運用研究所のデータによると、毎日・毎週・毎月の頻度で20年間、日経平均株価に投資したとしても、リターンの差は1%もないとしています。毎日でも毎月でも、リターンは「誤差の範囲」だと結論づけています。

 ですから、「絶対に毎日・毎週がいい」とまでは言えないのですが、毎日の方が値動きにあった運用ができることに違いはありません。毎日が選べる金融機関で運用をしている人は、毎日を選ぶことをおすすめします。
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 先日、金融庁が、2020年度の税制改正の要望事項に、NISA制度の恒久化を盛り込んだことがニュースで報じられました。「つみたてNISA」は現状、2037年までの制度なので、「つみたてNISA」を始めるのが遅くなればなるほど、積み立てられる期間が短くなってしまいます。

 しかし、NISA制度が恒久化されれば、いつ「つみたてNISA」を始めても、20年間の積み立て期間を確保できるようになりそうです。「積み立て・分散・長期」という“投資の3つの鉄則”が実践できて、しかも運用益が非課税という「つみたてNISA」を多くの人が目いっぱい活用できるよう、ぜひ、NISA制度の恒久化を実現してもらいたいものです。

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頼藤太希(よりふじ・たいき)[マネーコンサルタント]
(株)Money&You代表取締役、ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本証券アナリスト協会検定会員。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職。女性向けWEBメディア「FP Cafe」や「Mocha(モカ)」を運営。著書は『投資信託 勝ちたいならこの7本!』『やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方』 『入門仮想通貨のしくみ』『つみたてNISAでお金は勝手に増えていく』など多数。