つみたてNISA(積立NISA)おすすめ比較&徹底解説[2024年]

「つみたてNISA」(積立NISA)の8つのメリットを紹介! 少額から長期の積立ができて損しづらく、利益は非課税になるなど、初心者におすすめの理由を解説

2019年3月8日公開(2022年6月6日更新)
頼藤 太希
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つみたてNISAのおすすめ証券会社はココ!

 2018年1月に「つみたてNISA」(積立NISA)の制度が始まってから、2年目に入りました。「つみたてNISA」は、投資で得た利益にかかる約20%の税金を、20年間ゼロにできるお得な制度です。さらに「つみたてNISA」には、投資の経験がなくても、“投資の王道”といわれる「長期・分散・積立投資」を有利にスタートできる魅力がたくさんあります。

 今回は、その仕組みやメリットの解説をしつつ、「つみたてNISA」をいますぐ始めるべき理由をお伝えしたいと思います。

年40万円を最長20年間、非課税で投資可能!
投資対象は金融庁の基準を満たす低コストな商品のみ!

 まずは、「つみたてNISA」の概要を見てみましょう。制度の特徴を表にまとめました。

◆つみたてNISAの概要
利用できる人 日本に住む20歳以上なら誰でも利用可能(年齢上限なし)
年間投資上限額 40万円
税制優遇 運用益が非課税
非課税となる期間 投資した年から最長20年間
投資対象商品 金融庁が定めた基準を満たす投資信託・ETF
投資方法 積み立てのみ
資産の引き出し いつでも引き出せる
向いている人 ・少額(1万円未満)で投資したい人
・長期投資をしたい人
・老後資金以外の資金を貯めたい人

 「つみたてNISA」とは、積立投資専用の「NISA(少額投資非課税制度)」です。「NISA」(ニーサ)という名が付いていることからわかるように、従来のNISA同様、投資によって得られた売却益(譲渡益)や分配金は非課税になります。なお、従来からあるNISAは「一般NISA」と呼ばれるようになっています。

 「つみたてNISA」の特徴として、年間の投資金額は40万円までと少なめである一方で、非課税で投資できる期間は最長20年と非常に長くなっています(現状、非課税期間は2037年までとされているので、2019年から投資を開始した場合は最長19年となります)。また、投資方法が積立投資に限定されており、投資できる商品は金融庁が定めた基準を満たすものに限定されているのも特徴的なところです。

関心があるならいますぐ始めるべき!
「つみたてNISA」の8つの魅力を解説

 さて、こうした特徴を持つ「つみたてNISA」ですが、もし関心があるなら、いますぐ始めるべきです。「つみたてNISA」の仕組みを紹介しながら、その8つの魅力をお伝えしましょう。

「つみたてNISA」の魅力①:運用益が非課税でお得&効率的に資産形成できる!


 日本では、投資で得た利益(運用益)に対して、20.315%の税金がかかります。たとえば、10万円の運用益が出た場合、2万315円の税金が差し引かれ、手取りは8万円程度になるというわけです。しかし、「つみたてNISA」ではこの税金がかかりません

 「つみたてNISA」を活用すれば、非課税で投資することができるので、利益が出たときには、通常の口座で投資していた場合より必ず得をします。節税しながらお得に、効率的に資産形成ができるメリットは大きいでしょう。

「つみたてNISA」の魅力②:少額から積立可能で、まとまった資金がなくても始められる!


 先述のとおり、「つみたてNISA」で投資できる金額は年間40万円、月にすると約3万3000円までとなっていますが、これはあくまで“上限”で、実際に投資する金額は自由に決められます

 毎月いくらから積み立てられるかは、「つみたてNISA」の口座を作る金融機関(証券会社や銀行など)によって違いますが、月100円からできるところもあります。まさに“小銭”で投資ができる時代になっています。ただし、月100円から積立可能な金融機関は限られており(SBI証券松井証券マネックス証券楽天証券など)、月1000円からというのが一般的です。

 「投資」と聞くと、お金をたくさん持っている人や、まとまったお金がある人がやるものというイメージがあるかもしれませんが、毎月1000円なら多くの人が始められるでしょう。少額の積立投資では、爆発的にお金が増えることはありませんが、無理のない金額で投資を実践しながら学ぶことができます。そうして、余裕が出てきたら少しずつ投資額を増やしていけばいいのです。

「つみたてNISA」の魅力③:自動積立で手間がかからず、買付タイミングの判断も不要!


「つみたてNISA」はその名のとおり、投資方法は積立のみです。積み立てる頻度は、「毎日」でも「毎週」でも「毎月」でも、あるいは「年に2回」などの形でもOKとなっています。実際には金融機関によって、選べる積立頻度は変わってきますが、いずれの金融機関でも「毎月」の購入は可能です。自分で指定した金額が、指定した日に自動的に引き落とされます

 いったん設定したあとは、いちいち買い付ける手間がかからないので、投資初心者でも“楽”に投資ができます。また、買いのタイミングを判断する必要がないのも、初心者にとってメリットと言えます。

「つみたてNISA」の魅力④:手数料が安く、低コストで長期投資が可能!


「つみたてNISA」で投資できる商品は、金融庁が定めた条件によって、「長期」「積立」「分散投資」に適した投資信託とETFに限られています。具体的には、信託期間(投資信託の運用が行われる期間)が20年以上で、分配金の支払い頻度が毎月ではなく、手数料(信託報酬)が低水準、販売手数料が無料のもの、などといったルールがあります。

 特に大事なのが、信託報酬と呼ばれる手数料が低いかどうかです。「つみたてNISA」は非課税期間が20年と、長期にわたる投資が基本となるので、手数料の大小は運用成績に影響します。よって、低コストで長期投資が可能なのは大きなメリットです。
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「つみたてNISA」の魅力⑤:投資対象の商品が絞り込まれていて選びやすい!


 現在、日本で販売されている投資信託は約6000本もあります。人間には、選択肢が増えれば増えるほど悩んで行動できないという“心の罠”(心理学用語で「決定麻痺」と言います)がありますので、その中から自分に合った商品を選ぶのは至難の技です。

 しかし、「つみたてNISA」では上述のとおり、金融庁の厳しい条件をクリアしなければならないため、商品数が限定されています。対象商品は、2019年3月8日時点で162本です。あらかじめ選択肢が絞り込まれていることは、特に投資初心者にとって大きなメリットでしょう。
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つみたてNISA(積立NISA)対象商品を一覧で紹介! インデックス型投資信託とアクティブ型投資信託、ETFの取り扱い金融機関や信託報酬、騰落率に注目!

つみたてNISA(積立NISA)の魅力⑥:積み立てた資産はいつでも引き出して換金できる!


「つみたてNISA」では、積み立てた資産をいつでも自由に換金できます。よって、「住宅資金」「教育資金」「老後資金」「余暇資金」など自分に合った用途で活用しやすいでしょう。

 節税しつつ長期投資ができる制度と言えば、「iDeCo」(イデコ:個人型確定拠出年金)があり、「つみたてNISA」とよく比べられますが、「iDeCo」は60歳まで引き出しができません。使い勝手で言えば、「つみたてNISA」に軍配が上がります。

「つみたてNISA」の魅力⑦:年齢上限なし!50代からでも長期の積立投資ができる


「つみたてNISA」で積み立てできる期間には、年齢などによる制限はありません。一方、「つみたてNISA」と競合する「iDeCo」は、積み立てられる年齢が60歳までとなっています。仮に50歳の方が、節税しつつ長期投資をしたいと考えた場合、「iDeCo」では、10年間しか積み立てられません。10年間でも長いと言えば長いですが、「つみたてNISA」なら50歳以上の方でも、最長20年間とより長期で、非課税のメリットを得ながら積立投資ができます。

「つみたてNISA」の魅力⑧:長期の積立投資なら利益を出しやすく損をしにくい!


「魅力③」で触れたとおり、「つみたてNISA」は積立投資に特化した制度です。積立投資をすると、「ドルコスト平均法」の効果が期待できます。ドルコスト平均法とは、毎月いくらというように、定期的に一定額の金融商品(「つみたてNISA」の場合は投資信託)を購入し続ける投資法です。

 投資信託の基準価額(投資信託の値段のこと)は上がったり下がったりしますので、基準価額が低いときにはたくさん買い、高いときには少ししか買わないことになります。その結果として、平均購入単価を下げることができます。つまり、平均すると安く買えるということです。

 平均購入単価を下げておけば、一時的に相場が下落しても、再び上昇したときに、利益を出しやすくなるのです。言葉を換えれば、損をしにくい、と言えます。
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 以上が、「つみたてNISAの8つの魅力」です。利益が非課税になる節税メリットに加えて、少額から投資可能で手間がかからず、対象商品が絞り込まれていて選びやすく、長期積立で損もしにくいなど、投資初心者にもおすすめの制度であることがおわかりいただけたと思います。

積立投資なら「リターンのブレ」を抑えられる!
損をしにくいので投資初心者にもおすすめ

 ここで、積立投資のメリットについて、もう少し解説しておきたいと思います。

 専門家の中には「一括投資でも積立投資でもリスクは同じだから、積立投資はリスクの面では優位性はない」と言う人もいます。一括投資でも積立投資でも投資している資産自体(たとえば株式)は同じだからリスクは同じ、という意味だと思いますが、履き違えてはならないのが、投資の世界で言う「リスク」の定義は、「リターン(収益)のブレ幅」であるということです。そして、積立投資を長期で続けた場合は、リターンのブレ幅は小さくなります

 相場が右肩上がりのときは、一括投資のほうが大きく儲けられますが、右肩下がりのときは、一括投資のほうが大きく損をします。つまりリターンのブレ幅は大きくなります。一方、積立投資はリターンのブレ幅を抑えることができるので、一括投資と比べて大きく儲けることは難しいですが、大きく損することも避けられるのです。

 人間は儲けることよりも損をすることのほうが嫌いな生き物なので、どちらが良いかと言えば、多くの人にとっては、積立投資のほうが心理的に向いていると言えます。

資産を増やしたいなら「つみたてNISA」をぜひ活用しよう! 
少額でもいいのでまずは“実践すること”が大事!

 これから投資を始めたいと思っている人、コツコツ資産を増やしたいという人は、「つみたてNISA」をぜひ活用してみてください。まずは少額でもいいので、実践すること!

 「お金が増えた!」という金銭的なメリットだけでなく、「投資は楽しいものだ」という気付きも与えてくれると思いますよ。

 次回から、口座を作る金融機関の選び方や、投資する商品の選び方など、よりくわしく「つみたてNISA」の活用法を紹介していきます。次回は、「つみたてNISA」を活用するうえで注意すべき“デメリット”について解説したいと思います。

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頼藤太希(よりふじ・たいき)[マネーコンサルタント]
(株)Money&You代表取締役、ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本証券アナリスト協会検定会員。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職。女性向けWEBメディア「FP Cafe」や「Mocha(モカ)」を運営。著書は『投資信託 勝ちたいならこの7本!』『やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方』 『入門仮想通貨のしくみ』『つみたてNISAでお金は勝手に増えていく』など多数。
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2024年にスタートした新制度を解説!
「新NISA」の取扱商品や売買手数料を徹底比較!

※表内のデータは、情報更新時に公表されている「新NISA」の情報をまとめたものです。
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新NISAでは、日本株や米国株の売買手数料が無料!「つみたて投資枠」の投資信託の種類も多く、「100円」から購入が可能なので投資初心者や資金に余裕のない人でも始めやすい。「au Payカード」で投資信託を積み立てると0.5%のPontaポイントが貯まるほか、投資信託の保有額に応じてもPontaポイントが貯まる(「au ID」の登録が必要)。500円から個別株が買える「プチ株」、プチ株や投資信託を毎月積立投資できる「プレミアム積立」も便利。通常「プチ株」の購入には手数料が発生するが、「プレミアム積立(プチ株)」の場合、買付手数料が無料。なお、NISA口座(成長投資枠)ならスポット取引でも売買手数料が無料となっており、コスト面でもお得だ。新NISA口座の開設者は特定口座での現物株式の取引手数料が最大5%割引になる「NISA割」がある(ただし「プチ株」「プレミアム積立」の場合は通常の手数料が必要)。
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国内株 米国株
150本 137〜2200円
(約定代金による)
540本
【SMBC日興証券の新NISA口座のおすすめポイント】
2023年11月から投資信託情報サービス「日興の投信NISA」を開始。数多くの投資信託のなかからおすすめの21本に絞り込んでいるうえ、「なにごともバランスが大事よ」「私は世界の成長にかける」といったタイプごとに5〜6銘柄をピックアップしてくれるので、自分好みのNISA対応ファンドを選ぶ助けになる。SMBC日興証券では一部の投資信託で買付手数料が必要となるが、積立購入(投信つみたてプラン)の場合は全銘柄で買付手数料が原則無料となるので、上手に活用したい。
また、外国株式は、オンライントレードでは取引できないので注意しよう。単元未満株取引「キンカブ」は「100円以上、100円単位」の金額指定で株が買えるのがメリットで、dポイントでも株式投資ができる。「キンカブ」は売買手数料は無料で、100万円以下の買付ならばスプレッドも0%となっている(100万円超の買付時や売却時はスプレッド0.5~1.0%)。
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投資信託 株式売買手数料(税込) 投資信託
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91本 実質無料 332本
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2024年1月4日以降、新NISA口座では、日本株の売買手数料が全額キャッシュバックされ、実質無料に(上限なし)。投資信託は従来から購入手数料が無料となる「ZEROファンドプログラム」を行っているため、一括購入、積立買付とも手数料が無料だ。投信積立については、1銘柄あたり毎月100円から。低コストの人気ファンドを数多く取りそろえている。ファンド選びに迷った場合は、各自のリスク許容度に合わせた銘柄と投資割合を提案する「投信ロボ」が心強い。また、投資信託の平均保有残高が1000万円以上(プラチナ)、3000万円以上(プレミアゼロ)の場合は、信用取引の手数料が優遇されたり、IPOの当選確率がアップするサービスも提供している。単元未満株の取引も可能で取扱銘柄数も多いが、売買手数料は約定代金2万円まで220円、3万円まで330円、10万円まで660円(すべて税込)などだ。
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ETF ETF
サービス手数料:
資産残高の0.693〜0.733%(年率・税込)※
【ウェルスナビ(WealthNavi)の新NISA口座のおすすめポイント】
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国内外のETFに分散投資をするロボアドバイザー「ウェルスナビ」はNISA口座にも対応。5つの質問に答えるだけで最適なポートフォリオを提案し、毎月自動的に積立投資をしてくれるので、初心者でも簡単に効率的な運用を実行できる。2024年からの新NISAなら、つみたて投資枠と成長投資枠の両方で資産を購入することで最大で年360万円まで投資可能! 運用コストとしては、一般的な証券会社のような売買手数料ではなく、資産残高に対して決まった割合のサービス利用料を負担する形なので要注意。また、楽天証券と提携した「ウェルスナビ×R」も提供している。その場合、楽天カードや楽天キャッシュを利用し、楽天ポイントを貯めたり、楽天ポイントを利用した購入・積立が可能となる。

※ NISA口座に自動積立だけで入金した場合で試算した手数料。リスク許容度(ポートフォリオ)により異なる。また、各商品の値動きによりポートフォリオのバランスが崩れた場合は、手数料が表記の範囲を超えて変動する可能性がある。
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※手数料などの情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新情報は各証券会社の公式サイトをご確認ください。売買手数料は、1回の注文が複数の約定に分かれた場合、同一日であれば約定代金を合算し、1回の注文として計算します。投資信託の取扱数は、各証券会社の投資信託の検索機能をもとに計測しており、実際の購入可能本数と異なる場合が場合があります。※1 年会費無料のクレジットカードの場合。※2 1約定ごとプランで約定金額240万円までの売買手数料。

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