最下層からの成り上がり投資術!
【第78回】 2013年10月1日 藤井 英敏

10月7日から始まるノーベル賞発表
狙うべき「ノーベル賞関連株」は8つだ!

 米国では与野党の茶番・チキンレースがまたゾロ繰り返され、10月1日から米政府機関の一部が閉鎖される可能性が高まったのを受けて、9月30日の恐怖指数(VIX指数)は、前週末比1.14ポイント(7.4%)高の16.60と大幅に上昇し、9月3日以来ほぼ1カ月ぶりの高水準となりました。投資家のリスクオフの姿勢が強まっています。

 しかし、ムーディーズは9月30日付のレポートで、「米国の債務返済には影響を与えないだろう」との見解を示しました。また、S&Pも9月30日付のレポートで、「暫定予算や債務上限にかかわる議会の調整難航は米国の投資や雇用に悪影響を与える可能性があるが、短期間にとどまる限り米格付け変更の要因にならない」との見方を示しています。まあ、9月の米雇用統計が予定通り発表されない可能性はありますが、それほど神経質になる必要はないでしょう。

 しかし、10月中旬にも合意期限を迎える連邦債務の上限問題に関しては、やや神経質になっておく必要はあります。実際、ムーディーズも、「上限の引き上げに失敗すれば、米国債の格付けにとってシャットダウンよりも悪い事態だ」と指摘しています。デフォルトに直結する債務上限問題の方が市場にとって、より非常に重要なのです。

 ですが、この問題も、基本的にはエリート同士の話し合いなので、破滅的なことにはならないでしょう。ただし、ギリギリまでチキンレースをする可能性が高いため、期限近くなると、市場がやや動揺する可能性は残ります。

消費税アップで円安、内需堅調に

 確かに、米国発の株安・円高要因はありますが、国内は視界良好です。

日経平均の日足チャート(6カ月)。緑が5日、赤が25日、青が75日の移動平均線(出所:株マップ

  まず、日銀が1日発表した9月の短観は、大企業製造業DIがプラス12と、3四半期連続で改善しました。2007年12月調査のプラス19以来の高水準となり、08年9月のリーマン・ショック前の水準を回復しました。このように足元の景況感が大幅に改善しつつあり、「アベノミクス」の成果が出ていることが確認できました。

 そして、1日夕方には安倍晋三首相が記者会見をし、消費税率の引き上げと、経済対策を発表する見通しです。「アベノミクス」による脱デフレ確度が高まり、期待インフレ率が上昇すれば、実質金利が低下し、これが円安要因として作用します。また、日本の景況感の改善が進めば、リスク選好が進み、安全資産とされる円が売られ、日本株は買われることでしょう。

 ところで、13年度の事業計画の前提となる想定為替レートは大企業製造業で1ドル=94円45銭と6月調査の91円20銭よりも円安・ドル高方向に修正されました。しかし、足元の円相場は1ドル=98円付近ですので、企業の想定は保守的です。このため、輸出企業の上方修正は十分期待できるでしょう。

 また、予定通り4月から消費税が引き上げられれば、その前に駆け込み需要が見込まれるため、当分、内需も堅調でしょう。米国に関しても、債務上限問題がクリアされれば、米株式市場も堅調さを取り戻すはずです。

ノーベル賞関連株の売買は発表前日まで

 なお、足元の東京株式市場では、ノーベル賞関連株が賑わっています。今から乗るのは遅すぎますが、デイトレ対象としてなら、面白いでしょう。一応、賞味期限はノーベル賞発表前日です。そして、正式発表後、その関連株が再び人気化するとみています。

 今回の人気化のきっかけは、トムソン・ロイターが9月25日、2013年10月7日から予定されているノーベル賞受賞者の発表者に先駆け、同社の学術文献引用データベース「Web of Science」を元に、論文がどの程度引用され、学術界にインパクトを与えたのかなどを考慮した「ノーベル賞有力候補者(トムソン・ロイター引用栄誉章)」を発表したことです。

 今回、新たに有力候補として加えられた日本人研究者は3名で、医学・生理学分野で東京工業大学 フロンティア研究機構の大隈良典 特任教授と東京大学大学院 医学系研究科 分子細胞生物学分野の水島昇 教授が選出されたほか、物理学分野で、東京工業大学 フロンティア研究機構&応用セラミックス研究所 教授で同大 元素戦略研究センター長でもある細野秀雄氏が選出されました。

 大隈良典氏と水島昇氏は、「オートファジーの分子メカニズムおよび生理学的機能の解明」、細野秀雄氏は、「鉄系超伝導体の発見」です。また、この新たに加わった3名のほか、市場では、「酸化チタンの光触媒反応の発見」の藤嶋昭・東京理科大学学長への期待も高まっています。

そこで主な関連銘柄を挙げておきます。

オートファジー関連銘柄はこの3つ

 ◆オートファジー関連銘柄
【会社名(銘柄コード)】コスモ・バイオ(3386)
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オートファジー関連試薬を手掛けています。例えば、Cyto-IDオートファゴソーム検出キットはオートファジーが生じた細胞を生きたままモニタリングすることができるキットです。
【会社名(銘柄コード)】医学生物学研究所(4557)
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自己免疫疾患を中心とした臨床検査薬、基礎研究用試薬メーカー。抗体 技術を駆使した抗体医薬や先端バイオテクノロジーの研究開発を行っています。同社は阪大・吉森先生、東京医科歯科大・水島先生の協力のもと、オートファ ジーのモニタリングに有用な抗体を多数取り扱っています。
【会社名(銘柄コード)】タカラバイオ(4974)
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遺伝子研究用試薬や理化学機器販売が主。pAutophagSENSEベクター(製品コード 632583)は、緑色蛍光タンパク質AcGFP1とマウスLC3の融合タンパク質をコードする哺乳類細胞発現ベクターです。緑色蛍光タンパク質の細胞質 の分布から、オートファゴソームへの分布(点状化)をモニターすることにより、細胞のオートファジー現象をモニターすることができるということです。

 

鉄系超伝導の光触媒の関連銘柄3つ

 ◆鉄系超伝導の関連銘柄
【会社名(銘柄コード)】住友電工(5802)
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2004年にビスマス系高温超電導線の工業製品化に成功して以来、臨界電流値の更なる向上に取り組んでいます。臨界電流値とは、超電導状態で流すことができる最大の電流値で、超電導線の最重要性能です。
【会社名(銘柄コード)】昭和電線ホールディングス(5805)
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昭和電線ケーブルシステムは、(公財)国際超電導産業技術研究センター(ISTEC)と共同で独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託事業「イットリウム系超電導電力機器技術開発」のもとで開発を進めてきたイットリウム系酸化物超電導線材において、「ナノ粒子分散型人工ピン」導入技術を使い、高磁場中での臨界電流特性を大幅に改善した先進型イットリウム系線材の長尺製造に成功しました。

 

酸化チタンの光触媒の関連銘柄3つ

 ◆酸化チタンの光触媒の関連銘柄
【会社名(銘柄コード)】石原産業(4028)
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酸化チタン大手。現在鋭意推進している無機化学事業改革の一環として、100%子会社であるISK シンガポール社の酸化チタン生産工場を閉鎖し、同社酸化チタン「タイペーク」の生産を四日市工場に集約することとしました。
【会社名(銘柄コード)】テイカ(4027)
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酸化チタンと界面活性剤が2本柱。リン酸塩Kシリーズ、微粒子酸化チタンMTシリーズ、光触媒用酸化チタンの開発など長年にわたる企業努力は、各種工業用途の新製品開発、品質向上に貢献しています。
【会社名(銘柄コード)】チタン工業(4098)
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酸化チタンの老舗。14年3月期第1四半期の高付加価値品の超微粒子酸化チタンについては、UVカット化粧品向け及びトナー外添剤向け新製品の採用が決定し、出荷数量が増加。新規事業のチタン酸リチウムについては、当初の予想は下回るものの、対前年同期比で出荷数量が増加しました。