<4011> ヘッドウォーター 3930 +140
【ヘッドウォータース<4011>】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(7)の続き
今後は大企業と協力しながら、まず第一に素晴らしいテクノロジーを社会に実装することを目指します。各業界のパートナーとともに新しい技術を社会へと浸透させ、その次のステップとしてプロダクト化を進め、中小企業やさまざまな都市でも活用できる形で提供していく方針です。最終的には、社会全体や都市全体に影響を与えられる企業になりたいと考えています。そのために、この流れを着実に進め、日本にとってなくてはならない企業へと成長していきたいと考えています。
我々の強みは、コンサルテーションの知見と最新のモダンテクノロジーを掛け合わせ、クロステック(X-Tech)としてお客様に実装できる点にあると考えています。さまざまなテクノロジーを組み合わせ、サービスとして実用レベルの品質で提供できる体制を整えており、今後もAIエージェントのトップ企業として、日本の産業界にイノベーションをもたらし、リードしていく企業を目指して成長していきます。今後とも、当社へのご期待とご支援をいただけますと幸いです。私からの説明は以上です。ありがとうございました。
■質疑応答
■質問
ずっと株価が下落していますが会社はどう考えているか具体的な対策があるのか知りたいです。
■ヘッドウォータース篠田
株価については、私自身も最大の大株主の一人であり、憂慮しています。さまざまな見方がありますが、今週も含めて海外投資家との面談を何件か行いました。その中で、日本のグロース市場に対する見方として、アメリカ経済の不安定さが影響を及ぼしており、まずグロース市場全体に資金が流入するかどうかが重要なポイントになっていると感じています。
この資金流入のタイミングがない限り、株価が大きく上昇するのは難しいと思います。ただ、どこかで下げ止まり、2〜3年のサイクルの中でプライム市場へ上場する際には、必要な株式数や売上の確保が求められるため、それに向けた準備が重要です。
王道の対応策としては、業績と成長性を示し、他社にはない最新のテクノロジーをしっかりと事業として成立させていくことです。その上で、テクニカルな部分として必要な施策も順次検討していきます。例えば、年末に実施した株式分割もその一環です。流通株式を増やすことは株の安定性を高めるうえでも重要ですし、最終的にプライム市場を含めた、より大きな市場で評価される企業へと成長するためには必要な施策です。これらは順番に、タイミングを見ながら進めていきたいと考えています。
また、自社株買いについてもよく質問をいただきますし、タイミングによっては検討したこともあります。「このタイミングでここまで下がったら実施しよう」といった考えもあります。ただ、王道として考えると、短期的に「株価が下がりそうなところで止めたい」といった思いは理解できますが、他社の事例もかなり調査しています。実際に、過去のデータを見ても、「ここで下がったから自社株買いをした」「一瞬上がったけれど、その後さらに下がってしまった」といったケースもさまざまあります。こういった市場の動きは、市況によって大きく変わるため、3年前のデータやノウハウが今そのまま使えるわけではありません。だからこそ、リアルタイムで分析が重要になります。
当社では、IRチームがデータドリブンで市場の状況を分析しており、感情論や感覚値ではなく、効果の有無を常にテーブルに上げて検討して「やる・やらない」を判断しています。ただ、お金がかかる施策については優先順位をしっかり考える必要があります。当社にとって最も重要なのは成長であり、まずは成長に資金を使いたいと考えています。人材採用や育成もその一環です。
もちろん、一定の資金は留保しており、財務的にもある程度の余裕はあります。そのため、自社株買いの議論自体は正しい視点だと思います。しかし、これからの2〜3年で生成AI領域が大きく伸びるタイミングで、どこに資金を投じるべきかを慎重に考えています。事業のオーガニックな成長が最も重要ですが、M&A(企業買収)も今後必要になる可能性があります。例えば、BTM社への投資でも1億〜2億円はかかっていますし、仮に当社と同等規模の企業をM&Aする場合、最低でも30億〜40億円は必要になります。これを実現するには、デット(借入)やエクイティ(株式発行)による資金調達も視野に入れながら進める必要があります。
もちろん、M&Aはご縁もあるため、具体的に「いつできる」とは言えませんが、すでに積極的に動いている状況です。数億円規模の資金は非常に重要であり、たとえば当社と同規模の企業を1社買収できれば、売上は今期目標の40億円から80億円規模に拡大し、業界トップ3の規模に近づくことになります。
このように、M&Aが順調に進めば、業界トップを狙える現実的な位置に立つことができます。もちろん「業界トップの定義」はさまざまな意見があると思いますが、時価総額の面でも大きな成長が見込める領域です。そのため、現時点では自社株買いよりも、M&Aを含めた成長戦略に資金を投入することを優先したいと考えています。
ただ、先ほど申し上げた通り、さまざまなオプションや施策は常にテーブルに載せています。今このタイミングでやるべきか、やらざるべきか、市況をリアルタイムで見ながら、データドリブンでその効果を慎重に分析しています。
もちろん、100%確実な答えがあるわけではありませんが、どこに資金を投じるべきか、どの施策に注力すべきかは、常に深く議論しています。そのため、ご心配の点や、「もっとこうした方がいいのでは?」というご意見があれば、ぜひ積極的にお寄せください。非常に参考になりますし、貴重なご意見としてしっかりと受け止めたいと思っています。株価形成については、私自身も非常に重要な課題と捉え、真剣に取り組んでいます。今後も、皆様とともに進めていけたらと思います。
■質問
最新ニュースになっていったAlexaの生成AIは御社が手掛けたものでしょうか。
■ヘッドウォータース篠田
Alexa の生成AIは残念ながら当社ではありません。
■質問
自社株買いの予定はありますか
■ヘッドウォータース篠田
これは先ほど話した内容が答えだと思いますので、よろしくお願いします。
【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(9)続く
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