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先週、0.50%の臨時利下げが実施されたばかりだが、
3月18日のFOMCで再度0.50%利下げされる可能性も
先週、アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)は0.50%の臨時利下げを発表し、フェデラルファンズ・レート(=米国の政策金利)を1.25%としました。
通常、FRBは連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利をどうするか討議し、2日間の熟考の上でその結果を発表するのですが、先週はFOMCを待たずに慌ただしく利下げを発表したため、FRBが慌てている印象を与えました。
そして、この利下げの後も市場参加者は「もっと利下げが必要だ!」と予想しており、3月18日のFOMCでさらに0.50%の利下げが実施されて政策金利が0.75%になることを織り込んでいます。
なお、米国10年債利回りは、利下げの後も下落が止まらず、週明けの3月9日には一時0.50%を割り込んで過去最低を更新しました。
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政策金利が低下する一方で「金(ゴールド)」がじりじりと上昇!
金ETFなら、米国株と同じ手軽さで金に投資できる
そんな状況の中、金(ゴールド)に注目が集まっています。金には利子や配当がないので、市中金利が高いときは金の相対的魅力は他の投資先に比べて劣ることになります。しかし、今は銀行預金してもほとんど利子がつきません。そのため、金が不利に置かれることはないのです。市中金利の低下は金の相対的魅力が増すことを意味しており、実際、このところ金価格はじりじりと上昇しています。
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金に投資する一番簡単な方法は、SPDRゴールドシェア(ティッカーシンボル:GLD)というETF(上場型投信)を買うことです。SPDRゴールドシェアは金価格の値動きをピッタリとなぞるように設計されており、米国株の取引口座さえ持っていれば買うことができます。
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金鉱株は、上昇局面では金価格より値上がりしやすいが、
下落局面ではより急落しやすい傾向に
金に投資するもうひとつの方法として、地中から金を掘り出している産金会社の株式、いわゆる金鉱株に投資する方法があります。
金そのものではなく産金会社に投資することで、得られるメリットとデメリットがあります。
まずメリットとしては、金価格が上昇する際、産金会社の利益は往々にして金価格の上昇のペースより速く上昇するため、値上がり幅が大きくなる可能性がある点です。
この点をもう少し詳しく説明します。産金会社が地中から1オンスの金を掘り出すのにかかる採掘コストは、企業によって異なります。その理由は、金の鉱床の状態に応じて、露天掘りを採用するか、もしくは立坑を掘って地下深くに鉱夫が下りてゆき、そこで岩を削岩して金を掘り出すかの違いがあるからです。
普通、露天掘りの方がコストは安いです。上のチャートで言えば、バリック(ティッカーシンボル:GOLD)、ニューモント(ティッカーシンボル:NEM)は露天掘りを主体とした企業です。
それに対して、南アフリカに本社があるアングロゴールド・アシャンティ(ティッカーシンボル:AU)、ゴールドフィールズ(ティッカーシンボル:GFI)、ハーモニー(ティッカーシンボル:HMY)の3社は立坑中心の会社です。こちらの企業は、採掘コストが高いことがわかります。
つまり、ハーモニーの場合だと採掘コストが1207ドルなので、金価格がこの値段を割り込むと折角汗水たらして金を掘り出してもぜんぜん利益にならないことを意味します。これが金鉱株のデメリットです。金価格の下落局面では、金鉱株の株価は恐ろしいスピードで下落するので、注意が必要です。
いま金価格は優に1600ドルを超える水準にあるので、各社とも余裕で利益を出すことができます。実際、ハーモニーのような採掘コストが高い企業は、金価格が低迷しているときは常に不採算、ひいては倒産のリスクに晒される一方で、金価格の上昇時には赤字から黒字へ転換し、業績の変化率が他社に比べて大きくなります。
このようなドラマチックな採算性の変化に狙いをつけて、高コスト体質で財務力が比較的弱い企業ばかりを買う玄人筋の投資家も居ます。
もうひとつの尺度を示します。いま各産金会社の時価総額を確認埋蔵量で割り算すると「1オンスの確認埋蔵量に対して投資家がいくらのお金を払っているか?」が計算できます。
上のチャートを見ると、最も数字の大きいアグニコイーグル(ティッカーシンボル:AEM)の場合は、1オンスの確認埋蔵量に対して投資家は565.3ドルを支払っていることがわかります。言い換えれば、いまゴールドの価格は1674ドルですから、その3分の1の値段でアグニコイーグルの確認埋蔵量を手に入れることができるのです。
一番数字の小さいハーモニーの場合には、1オンスの確認埋蔵量に対し投資家は僅か60.5ドルしか支払っていません。つまり、ゴールドの値段のわずか3.6%でハーモニーの確認埋蔵量を支配できるのです。
【今週のまとめ】
利下げするほど価格上昇が期待できる「金」に投資するなら
「金ETF」か「金鉱株」を買え!
FRBは、3月18日のFOMCでも利下げを強いられる見通しです。そんな金利が低下しているときは、ゴールドが注目されやすいです。SPDRゴールドシェア(GLD)は便利なETFであり、これを買うのが一番良いやり方だと思います。
また、金価格の上昇時における利益の伸びに注目し、金鉱株を買う手もあります。その場合、採掘コストが高い企業は財務力が弱くてキケンなのですが、それと同時に利益の伸びも著しいという特徴があります。
具体的には、南アフリカのアングロゴールド・アシャンティ、ゴールドフィールズ、ハーモニーの3社は荒っぽい値動きをすることで知られています。金鉱株を選ぶときの参考にしてください。
【※その他、金(ゴールド)を解説した記事はこちら!】
⇒金(ゴールド)に投資するなら「金ETF」「金鉱株ETF」「金鉱株」」がおすすめ! 金価格が急上昇している背景や中央銀行・機関投資家が「金」を保有する理由も解説!
■ゴールド(金)に投資できるおすすめ銘柄 | ||||||
分類 | 銘柄名(ティッカーシンボル) | 最新株価 | ||||
金ETF | SPDRゴールドシェア(GLD) | |||||
金鉱株 | バリック(GOLD) | |||||
アグニコイーグル(AEM) | ||||||
ヤマナ・ゴールド(AUY) | ||||||
ニューモント(NEM) | ||||||
キンロス・ゴールド(KGC) | ||||||
アングロゴールド・アシャンティ(AU) | ||||||
ゴールドフィールズ(GFI) | ||||||
ハーモニー(HMY) |
【※今週のピックアップ記事はこちら!】
⇒“じぶん年金”を運用するためのベストな金融機関は? 「一般NISA」「つみたてNISA」「iDeCo」の投信の充実度や手数料などを比較して「おすすめ金融機関」を紹介!
⇒【証券会社おすすめ比較】外国株(米国株、中国株、ロシア株、韓国株など)の取扱銘柄数で選ぶ!おすすめ証券会社
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【※米国株を買うならこちらの記事もチェック!】
⇒米国株投資で注意が必要な「為替」と「税金」とは?「特定口座(源泉徴収あり)」か「NISA口座」で投資をして、口座内に「米ドル」を残さないのがポイント!
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