<4011> ヘッドウォーター 3930 +140
目次
■決算を受けてのFISCOアナリストコメント
■出演者
■決算説明
■質疑応答
■決算を受けてのFISCOアナリストコメント
・AIの黎明期から蓄積した豊富なデータと分析手法・開発力、大手企業顧客(AIエージェントソリューションの取引企業17社のうち13社が年商1兆円超の企業)層に強み。
・2024年12月期は売上高で2.3倍、営業利益で4.2倍増。2025年は過去最高売上高を7年連続で更新、投資を優先しながらも営業利益で前期比6.5%増と過去最高見通し。
・前期の人員拡充は年間純増:75名 (年間計画60名)、今期も同80名と採用および退職抑制が順調。
・日本マイクロソフトからAI分野において最も優れた実績をあげたパートナーとして表彰され、大和証券やJR西日本、製造業分野の取り組みで横展開の期待など、足もとの投資で地力を付けつつ来期以降の飛躍が期待される局面に見える。
■出演者
株式会社ヘッドウォータース<4011>
代表取締役 CEO 篠田 庸介様
■決算説明
皆さんこんばんは、株式会社ヘッドウォータース代表の篠田です。本日はお忙しい中、株式会社ヘッドウォータース2024年12月期通期決算説明会ご参加いただき誠にありがとうございます。貴重な機会ですので2024年の状況説明及び今後の当社の方針をしっかり説明いたします。
それでは早速ですが説明を始めます。まずこちらが今日のアジェンダになります。会社説明は基本的に皆さんWeb等でご覧いただいていると思いますので、簡単に進めさせていただきます。
それでは最初に会社説明に入ります。
当社2005年11月に設立し、当初私1人から事業はスタートしました。当時はモバイル、クラウドなど新しいテクノロジーが次々と出てきて、急速に社会へ広がっている時代でした。当時私が思ったのは、今後このデジタル化は急激に進むということは間違いないということでした。デジタルが社会の中心になっていくということを確信して、その中で特に中心にいるエンジニアへ注目いたしました。
エンジニアという存在はプログラムを作るだけでなく、システムを構築するだけでもなく、最新のテクノロジーに精通した専門家としてテクノロジーを活用し、自ら主体的にビジネスや新しい価値を創造していく存在であるべきだと考えました。ITリテラシーを持つ人材がいなければ、世の中を変革し、新しいビジネスを創出することは難しいと考えていました。
私が当時目指したのは、単なる開発を行うエンジニア集団ではなく、ビジネスを自ら考え推進する、非常にユニークなエンジニア集団を思考して、ヘッドウォータースを設立しました。
これが今も当社のコアとなっています。単にエンジニアを集めただけの集団や、テクノロジーに興味があるだけの集団ではなく、テクノロジーを社会実装し、世の中に貢献できるよう形にしていくことを強く意識したエンジニア集団であることが、現在でも当社の強みです。
当社の沿革になります。当社は2005年に事業を開始し、現在まで約20年間にわたり事業を継続しております。創業当初は私一人で、システムコンサルティングや受託開発、エンジニアの派遣業務などを行っていました。その後、エンジニアが徐々に集まり、資金もある程度確保できるようになりました。そこで、集まった資金とテクノロジーを活用し、社員のアイデアをもとに新規事業へ積極的に投資し、次々と新しい挑戦を行ってきました。特に創業からの最初の10年間は、新規事業の開拓に注力した期間でした。
エンジニアとして「これなら儲かるのではないか」と考えて挑戦したものの、失敗することが非常に多く、成功するケースは少なかったです。当社は特に新規性の高いビジネス領域に挑戦し、他社が手をつけていない分野に取り組むことに情熱を持つ集団でした。そのため、時期が早すぎたケースも多く、数年後に参入した企業の方が成功することがよくありました。
2014年からはロボットアプリ開発サービスを開始しました。特に、「Pepper」というロボット向けのアプリケーション開発において、日本国内で最も実績を持つ企業の一つとなりました。当時、ロボットが社会に進出し、業務を担うことは人類の歴史において初めての試みでした。当社はその分野でトップランナーとして位置づけられ、世界的にも珍しい新たな事例を創出しながら、事業の成長を目指しました。その一環として、ヒューマノイドロボットのアプリケーション開発に注力しましたが、当時の技術水準では社会全体に普及するには時期尚早であり、ヒューマノイドが本格的に活躍する環境はまだ整っていませんでした。
ロボットはAIやIoTデバイスの一種であり、さまざまなセンサーやモーターなどのデバイスを組み合わせてソリューションを提供する分野は、その後大きく活性化しました。特にAIの分野は、2014年以降、社会的にも注目を集め、技術の性能や機能が飛躍的に向上した時代でした。当社はヒューマノイドロボット事業の拡大には至りませんでしたが、IoTデバイスやAIを活用したソリューションの開発・提供に注力しました。その結果、時代の流れと合致し、2020年に上場を果たすことができました。
当社の取り組みの中で、AIの成長と当社の事業の発展がうまく合致し、適切なタイミングで成長することができました。これまでの挑戦では市場の動向よりも先行しすぎることが多かったのですが、今回は初めて事業の拡大と技術の進化が調和し、着実な成長につながったと感じています。
当社が伝えたいことは2点あります。
1つ目は、AIを世の中に実装するためには、周辺技術の確立が不可欠であり、当社はこの20年間の実績を通じて、それらを十分に備えているという点です。例えば、スマートフォンのアプリケーションを作る技術など、結局AIが後ろ側で動いていて「素晴らしいAIだよ」と言っても、実際に使う人のユーザーインターフェースはスマホやパソコンになるわけです。ここで、ユーザーインターフェースが不十分なものだと、どれだけ優れたAIが後ろで動いていても、誰も使いこなせません。そのため、アプリケーションの開発や、データを適切に統合する基盤の構築、クラウドの技術など、これらすべてを一社でやり切れる能力がなければ、基本的にAIの実装は難しいと考えています。
例えば、金融分野のようにセキュリティ要件が厳しい環境下の開発では、高度なデータ保護と安全なアプリケーション運用が不可欠です。これらを包括的に実施できる体制がなければ、AIの実装は無理だと思います。当社は20年間にわたるIT技術の実績を活かし、AI実装に必要なすべての要素を備えていることが強みです。
もう1つは、AIの分野だけを見ても、すでに10年以上の取り組みを続けており、AI系の企業の中では最も老舗の一社といえると思います。その結果、多くの実績やノウハウを蓄積してきました。これが現在、当社が提供するさまざまなソリューションの精度向上につながり、お客様にとって費用対効果の高い、しっかりとしたサービスやシステムを提供できる要因となっています。
【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(2)続く
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◆ヘッドウォータース (4011) |
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