2023年11月の「QUOカード」の株主優待を徹底調査!
大手コンビニ、ファミレスやドラッグストアなどで使えて
個人投資家に人気の「QUOカード」の株主優待を比較
全国共通のプリペイドカードである「QUOカード」は、さまざまな株主優待のなかでも、特に個人投資家からの人気が高い「優待品」だ。
人気がある理由は、幅広い業種の店舗で”金券”として利用でき、利便性が高い点にある。利用可能な店舗は全国約6万店に上り、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンといった大手コンビニをはじめ、一部のファミレスやドラッグストア、書店などでも使える。しかも、会計時に1円単位で利用できて、有効期限もないので、株主優待でどれだけ大量にもらっても、利用できずに無駄にしてしまう恐れがない。また、カードタイプで財布に入れておいてもかさばらないため、保管場所に困らないこともメリットと言えるだろう。
一方、株主優待を実施する企業側にもメリットがある。「QUOカード」なら個人投資家からの注目度が高いことに加えて、優待品の配送費を安く抑えられる点も、企業にとっては魅力的。さらに、消費者にとって身近な商品やサービスを扱っていない企業でも、「QUOカード」に会社のロゴや社名をデザインすれば、優待品として採用しやすい。これらの理由で「QUOカード」を優待品に採用する企業は非常に多くなっているのだ。
それでは、「QUOカード」がもらえる多くの株主優待銘柄の中から、何を基準に、どの銘柄を選べばいいのだろうか。なかには、人気アニメのキャラクターなどが描かれた限定デザインのカードを用意している企業もあるが、多くは社名やロゴなどがデザインされているだけなので、まずは「利回り」と「最低投資額」で絞り込むのが順当だ。
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⇒「11月に権利が確定する株」の配当利回りランキング! 利回り5.0%の「リベレステ」、利回り4.1%で連続増配を見込む「 モリト」など、おすすめの高配当株を紹介!
そこで、「2023年11月」に基準日を迎える株主優待銘柄のうち、「QUOカード」を優待品としている全6銘柄(継続保有条件のある銘柄を除く)の「1年間でもらえるQUOカードの額面」と「年間配当額」、そして「最低投資額」を調査して、「株主優待利回り」や「配当利回り」を算出。「【2023年11月】QUOカードがもらえる株主優待利回りランキング」を作成した(※データは2023年10月30日時点。「QUOカード」がもらえる銘柄であっても、2023年11月の時点で一定期間以上継続保有していないと、株主優待の対象外になる銘柄はランキングに含めていない)。
なお、保有株数によって「QUOカード」の額面が変わる銘柄や「QUOカード」以外の優待品を選択できる銘柄、長期保有優遇制度を設けている銘柄については、備考欄に記載している。
この「【2023年11月】QUOカードがもらえる株主優待株利回りランキング」を参考にして、「QUOカード」がもらえる高利回りの株主優待銘柄に投資しよう!
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【2023年11月】
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順位 | 最低投資金額 (株価×必要株数) |
QUOカード 額面(内訳) |
株主優待+ 予想配当利回り |
株主優待 利回り |
予想配当 利回り |
1位 | ◆タマホーム(1419) 【確定月】11月/5月 | ||||
33万9500円 (3395円×100株) |
1000円 (11月500円、5月500円) |
5.74% | 0.29% | 5.45% | |
【備考】3年以上の継続保有で1000円分に増額。 | |||||
2位 | ◆E・Jホールディングス(2153) 【確定月】11月 | ||||
15万7800円 (1578円×100株) |
1000円 (11月のみ) |
4.12% | 0.63% | 3.49% | |
【備考】1000株以上で3000円分、5000株以上で5000円分。 | |||||
3位 | ◆FPパートナー(7388) 【確定月】11月/5月 | ||||
39万4000円 (3940円×100株) |
6000円 (11月3000円、5月3000円) |
3.80% | 1.52% | 2.28% | |
【備考】今回から5月に加えて、11月も実施。 | |||||
4位 | ◆北恵(9872) 【確定月】11月20日 | ||||
9万5100円 (951円×100株) |
500円 (11月20日のみ) |
3.74% | 0.53% | 3.21% | |
【備考】500株で1000円分。1000株以上は3000円相当の郵便局の「選べるギフト」 | |||||
5位 | ◆大光(3160) 【確定月】11月/5月 | ||||
6万5800円 (658円×100株) |
1000円 (11月500円、5月500円) |
3.19% | 1.52% | 1.67% | |
【備考】500株で1000円分、1000株で2000円分、2000株以上で3000円分。アミカ商品券を選ぶと、それぞれ倍額になる。 | |||||
6位 | ◆ラクト・ジャパン(3139) 【確定月】11月 | ||||
19万3400円 (1934円×100株) |
1000円 (11月のみ) |
3.00% | 0.52% | 2.48% | |
【備考】今回から権利確定月が5月⇒11月に。3年以上の継続保有で、3000円相当の自社選定カタログギフト(6品から選択)。 | |||||
※最低投資額や利回りは2023年10月30日時点。順位は株主優待と配当の合計利回りで決定。 |
11月の株主優待のうち、保有期間の条件なしで「QUOカード」を株主優待品としているのは、全部で6銘柄だ。昨年は5銘柄だったが、1銘柄「純増」した。テクノアルファ(3089)が株主優待を廃止した一方、FPパートナー(7388)とラクト・ジャパン(3139)の2銘柄が仲間入りしている。FPパートナーは株主優待の拡充により、従来の5月に加えて新たに11月も株主優待を実施、ラクト・ジャパンは今期から権利月を5月⇒11月に変更しているためだ。
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⇒FPパートナー、株主優待を拡充! 従来の優待品は年1回(3000円分)の「QUOカード」だったが、今後は年2回(6000円分)に倍増へ
「株主優待+配当利回り」ランキングの第1位は、タマホーム(1419)の5.74%。6銘柄の中で唯一の利回り5%台だ。第2位はE・Jホールディングス(2153)の4.12%で、利回り4%台も1銘柄のみとなっている。
残りの4銘柄はすべて利回り3%台で、第3位のFPパートナーが3.80%、第4位の北恵(9872)が3.74%、第5位の大光(3160)が3.19%、そして、もっとも利回りが低いラクト・ジャパンが3.00%ちょうどだ。つまり、どの銘柄を買っても「株主優待+配当利回り」はそこそこ高いと言える。
年間でもらえる「QUOカード」の金額は、FPパートナーがダントツに高くて6000円分。もともとは、5月に3000円分の「QUOカード」をもらえる株主優待を実施していたが、今回から5月と11月の年2回実施に拡充した。11月だけで見ても、100株以上で3000円分もらえるFPパートナーの「圧勝」だ。FPパートナーは最低投資額が39万4000円と、6銘柄の中でもっとも高いが、「株主優待+配当利回り」も3.80%と、かなり高い。「QUOカード」の金額にこだわるなら、検討してみてもよいだろう。
その他の銘柄は、北恵の年間500円分のほかは、いずれも年間で1000円分の「QUOカード」がもらえる。タマホームと大光は年2回実施で各500円分。一方、E・Jホールディングスとラクト・ジャパンは、11月のみの実施で1000円分の「QUOカード」となっている。
ただし、大光は「QUOカード」ではなく、スーパーの「アミカ商品券」を選択することも可能で、その場合は倍額の1回1000円分、年間では2000円分を受け取ることができる。「株主優待+配当利回り」も3.19%⇒4.71%にアップするので、近くに店舗があるなら「アミカ商品券」を選ぶのがおすすめと言えそうだ。
長期保有の優遇制度を設けているのは、タマホームとラクト・ジャパンの2銘柄。どちらも、3年以上の継続保有で株主優待の内容がアップする。タマホームはもらえる「QUOカード」が500円分⇒1000円分になるが、ラクト・ジャパンは株主優待品が「QUOカード」から「カタログギフト」に変わるのが特徴で、1000円分の「QUOカード」⇒3000円相当の「カタログギフト」となる。選択肢は、乳製品や肉製品など全6アイテムだ。
11月に権利を獲得できる「QUOカード」優待銘柄の中で、
「株主優待+配当利回り」が高い上位3銘柄を詳しく解説!
ここからは「【2023年11月】QUOカードの優待利回りランキング!」の第1~3位までの銘柄について、改めて詳しく見ていこう。
「株主優待+配当利回り」の第1位は、タマホーム(1419)の5.74%。11月(&5月)の高利回り「QUOカード」優待株の定番中の定番と言える存在だ。ローコストな注文住宅を手がける住宅事業が主力で、ほかに不動産事業や金融事業、エネルギー事業なども展開している。株主優待は、100株以上で一律500円分の「QUOカード」を年2回。長期保有の優遇制度もあり、3年以上の継続保有で「QUOカード」が1000円分に増額される。
なお、2024年5月期の通期業績は増収増益を見込んでいて、8期連続となる前期比5円の増配も予定している。
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■タマホーム | |||
業種 | コード | 市場 | 権利確定月 |
建設業 | 1419 | 東証プライム | 11月末/5月末 |
株価 (終値) |
必要株数 | 最低投資額 | 株主優待+ 配当利回り |
3395円 | 100株 | 33万9500円 | 5.74% |
※株価などのデータは2023年10月30日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 ※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。 |
「株主優待+配当利回り」が4.12%で、ランキング第2位となったのは、傘下の事業会社で官公庁向けの総合建設コンサルタント事業を展開するE・Jホールディングス(2153)。株主優待は100株で1000円分、1000株で3000円分、5000株以上で5000円分の「QUOカード」だ。
2024年5月期の第1四半期業績は赤字だが、官公庁が主要顧客の同社の売上高は第4四半期に偏重する傾向があり、通期の業績は増収増益の見込みだ。また、前期比5円の増配を予定している。
■E・Jホールディングス | |||
業種 | コード | 市場 | 権利確定月 |
サービス業 | 2153 | 東証プライム | 11月末 |
株価 (終値) |
必要株数 | 最低投資額 | 株主優待+ 配当利回り |
1578円 | 100株 | 15万7800円 | 4.12% |
※株価などのデータは2023年10月30日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 ※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。 |
利回りランキング第3位は、今回から株主優待を拡充したFPパートナー(7388)で「株主優待+配当利回り」は3.80%。FPパートナーは、2023年5月に株主優待制度を導入。その後、6月末を基準日とする1株⇒2株の株式分割時に、株主優待の内容を据え置いたため実質拡充となり、さらに11月にも株主優待を実施する拡充策を発表した。100株以上で一律3000円分の「QUOカード」が年2回もらえる。
事業内容は、無料FP相談サイト「マネードクター」の運営や、生損保の代理店業など。2023年11月期の通期業績は、2ケタの増収増益を見込んでいて、初配も予定している。
■FPパートナー | |||
業種 | コード | 市場 | 権利確定月 |
保険業 | 7388 | 東証プライム | 11月末 |
株価 (終値) |
必要株数 | 最低投資額 | 株主優待+ 配当利回り |
3940円 | 100株 | 39万4000円 | 3.80% |
※株価などのデータは2023年10月30日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 ※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。 |
以上、2023年11月の株主優待で「QUOカード」がもらえる「株主優待+配当利回りランキング」の上位3銘柄を紹介した。
11月の「QUOカード」優待株は全部で6銘柄にとどまるが、いずれも「株主優待+配当利回り」が3%以上で、総じて魅力は高いと言える。また、利回りが5%台後半の銘柄や、年間6000円分の「QUOカード」がもらえる銘柄、必要投資額が7万円以下と手頃な銘柄など、数は少ないながらもバラエティに富んだ銘柄が揃っているのもうれしい。
利回りや株主優待の内容はもちろん、株価動向や直近の業績動向などをよく確認したうえで、自分に合った「QUOカード」優待株を絞り込もう!
(構成・文/肥後紀子)
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