最下層からの成り上がり投資術!

「日銀砲」でボラティリティが下がった日本株は
イエレンFRB議長の講演まで様子見が続く!
8月相場での個別株、オプション投資戦略も紹介!

【第227回】 2016年8月23日公開(2017年11月14日更新)
藤井 英敏
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 お盆休みを通過して、市場関係者が戻ってきても、夏枯れ相場が継続しています。週明け22日の東証1部の売買代金は1兆6278億円と活況の目安となる2兆円を大きく割り込み、今年6番目の低水準でした。まあ、今週に関しては世界的に26日のイエレンFRB議長の講演内容を見極めたいとのムードに覆われた状況が続くでしょうから、多くの投資家が様子見スタンスを崩さないのは仕方のないことなのですが・・・。

 ただし、足元の個人投資家の株式離れは深刻のような気がします。もちろん、年初からろくな相場じゃないですから、当然の結果といえばそうなんですが・・・。ここ最近の元気のなさ、日本株への無関心ぶりは、さすがに心配になります。

日経平均株価は昨年末から17%超も下落
最近の日経平均株価はドル/円だけに反応する

日経平均株価の年初来高値は大発会(1月4日)の1万8951.12円です。これが今年に入って8月までの高値です。6月24日の1万4864.01円から値を戻し、その後、日銀砲で支えられているとはいえ、22日終値は1万6598.19円です。年初来高値を2352.93円(12.42%)も下回っています。

日経平均株価チャート(日足・1年) *チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより
拡大画像表示

 ちなみに、2015年12月の日経平均株価の高値は12月1日の2万0012.40円です。9カ月弱で、3414.21円(17.06%)も下落しました。株価指数でこれですから、個別銘柄では相当なヤラレとなっていると推察されます。

 例えば、12日時点の信用買い残は2兆1616億円と、年初(16年1月8日)の3兆2730億円から1兆114億円、33.96%も減少しています。仮需である信用買い残の減少は、需給面では「将来の売り予約の減少」であり、プラス材料です。

 しかし、証券マン等へのヒアリングベースでは、「多くの顧客は、こんな相場で無理して信用買いする気にならないから、買い建玉は増えないんだよ。それに、投げてくれれば手数料がもらえるが、現引く人もかなりいて、商売にならないよ」との愚痴が聞こえてきています。正直、投げて買い残が減ってれば需給は改善しますが、現引かれると話は別です。相場が戻れば、ヤレヤレ売りとして出てくるからです。

 正直、非常にやりにくい局面だと思います。さて、こんな相場で、どうやって儲けるのか? 

 まず、ここ最近の傾向として分かっていることは、米国株が上がっても日経平均株価は上がらないし、原油先物価格が上がっても日経平均株価は上がらない、ということです。年初は特に原油先物価格に神経質に反応した日経平均株価ですが、ここ最近はほぼ無反応です。

 一方、ドル/円相場には相変わらず神経質に反応します。ただし、日銀砲の影響で、以前ほどは円高で叩き売られなくなりました。

「日銀砲」でボラティリティが消された日本株
日経平均株価オプションで儲けるぐらいしか手がない

 こうなるとまず、思いつくのが、レンジを収益化する日経平均株価オプションの活用です。具体的には、「コール・オプション売り+プット・オプション売り」を同時に行う、ショートストラドル、または、ショートストラングルです。

 これはボラティリティーが低位安定することが予想され、かつ、日経平均株価が大きく動かず、想定レンジ内で推移すると予測できるときに有効な戦略です。ただし、この戦略は想定外の出来事が発生し、ボラが急騰し、想定レンジを外れると、とんでもない損失が発生します。

 なぜなら、この戦略は「利益限定・損失無限」のポジションだからです。もちろん、想定を外れた場合、他の権利行使価格のオプションや先物を使って、自身のポジションのデルタやガンマを調節することは可能ですが、当初のレンジを外れた場合、その多くは「敗戦処理」になります。

 前々から私は、腕と度胸と知識と行動力に自信のある投資家は別として、普通の個人投資家は、「利益限定・損失無限」のポジションは持つべきではない。基本は「利益無限・損失限定」のポジションで勝負するべきと、当欄で書いてきています。ですから、ショートストラドル、または、ショートストラングルを採用することはお勧めしません。しかし、こんなことでもしないと、儲かり難い相場ではあると思います。

 なぜなら、日銀砲の効果で日経平均株価の下値は支えられましたが、同時に「ボラティリティも殺された」からです。

 本来なら、下がるべき環境変化で、下がるべき価格まで下がらない、八百長の株価指数の宿命です。ですが、想定外のことが起こればボラティリティが息を吹き返し急騰する可能性はあります。だから、安易にオプションのショート戦略は採用するべきではないのです。

 ちなみに、アット・ザ・マネーで勝負せず、アウト・オブ・ザ・マネーで勝負すれば、このショート戦略の勝率は高いはずです。しかし、10勝1敗でも大損する可能性が高いことは覚悟するべきです。投資家は常に、有名な相場格言の「買いは家まで、売りは命まで」を意識して相場に参加するべきだと思います。

 じゃあどうしたらいいんだということになりますが、残念ながら「いい案」が思いつきません。「無理して参加する必要はない。」「休むも相場!」といってしまえばそれまでの相場環境だからです。

いまは「順張り」ではなく「逆張り」の局面
大きな値幅は狙わず小幅の利益確定で攻めろ

 ですが、あえて参加するなら、今のような個人マネーの新規の流入が見込めない相場局面に関しては、「順張り」は向かないため、「逆張り」に徹した方がいいとは思います。また、強いグリップ力で値幅を狙わず、小幅の利益で利益確定し資金の回転率を上げるべきです。

 つまり、個別銘柄の買いエントリーでは、上がっている局面では買わない。下がっているときだけ、エントリーするべきだと思います。具体的には、狙っている銘柄が前日比マイナスのときだけエントリー、前日比プラスでは見送る、むしろ、保有していたら売却し、利益確定を急ぐべきです。

 また、いじる対象は強い銘柄だけにしましょう。弱い銘柄は触ってはいけません。強い銘柄とは、株価が25日移動平均線を上回ってる銘柄です。弱い銘柄はその逆です。弱い銘柄の逆張り(押し目買い)は、25日移動平均線からの逆乖離が相当大きくない限り、やってはいけません。

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