最下層からの成り上がり投資術!
2017年2月28日 藤井 英敏

ジャスダック平均が25年8カ月ぶりに最高値を更新!
絶好調の中小型株市場には「参加しなきゃ損」だが、
3月1日のトランプ大統領の議会演説には要注意!

 2月28日前場の日経平均株価は、5日ぶりに反発しているものの、ここ最近は、米国株が強くても日経平均株価の反応が鈍いという傾向がずっと続いています。主因は、外国為替市場でのドル安・円高の定着です。

 米国の政策金利の早期引き上げ観測が後退して米長期金利が低下していることに加え、ユーロからの離脱を唱える極右政党、国民戦線のルペン党首の存在感が急速に高まっているフランスの大統領選挙への懸念が強まっているため、安全通貨とされる日本円が買われ易い状況なのです。

12日続伸で絶好調のNYダウと
パッとしない日経平均株価

 それにしても、米国株は滅茶苦茶強いです。2月27日のNYダウ(ダウ工業株30種平均)は12日続伸し、前週末比15.68ドル高の2万837.44ドルと、12日連続して過去最高値を更新しました。2月28日夜に行われたトランプ米大統領の初めての議会演説で、税制改革案やインフラ投資計画の中身が盛り込まれるとの期待が背景です。

■NYダウチャート(日足・6カ月)
NYダウ(ダウ工業株30種平均)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 一方の日経平均株価は、2月27日は前週末比176.07円安の1万9107.47円と、4日続落しました。一時、円高が嫌気され、1万9000円大台を下回る場面がありました。そして、25日移動平均線(27日現在1万9191.24円)を割り込みました。

■日経平均株価チャート(日足・6カ月)
日経平均株価チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト) ※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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 なお、翌2月28日前場の日経平均株価は、27日のNYダウが強く、円相場が若干ドル高・円安に振れたため、5日ぶりに反発し、25日移動平均線を上回っています。

日経平均株価とはうってかわって
日経ジャスダック平均株価は堅調に推移

 ところで、日本の株式市場でも、NYダウと同じくらい強い株価指数があります。それが日経ジャスダック平均株価です。

 2月27日の日経ジャスダック平均株価は12日続伸し、前週末4.64円高の2987.27円。前身となる日経店頭平均株価が1991年7月につけた高値以来となる、約25年8カ月ぶりの水準を付けました。値動きの鈍い大型株を避けて、値動き良好な中小型株を物色する傾向が続いているためです。

■日経ジャスダック平均株価チャート(日足・6カ月)
日経ジャスダック平均株価チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 今の中小型株については、阿波おどりの「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々」という具合で、参加しなきゃ損だと思います。なぜなら、こんな強い相場、滅多に訪れないんですから。そして、こういう相場は、多くの場合「押し目待ちに押し目なし」です。だから、「今日の高値は明日の安値」くらいの気持ちで参加するべきです。

 一方、大型株については、押し目買いは見送るべきだと考えます。底打ち反転を確認してからで十分間に合うと考えるからです。投資資金が限定される個人は、資金効率を第一に優先するべきです。買いの回転が効く市場、銘柄に集中的に資金を投入するべきです。現時点で、資金流入が確認できない市場や銘柄は無視する方が、資金効率がよいと考えます。

日本時間3月1日11時からに行われる
トランプ大統領の議会演説には要注意

 ちなみに、米東部時間2月28日21時(日本時間3月1日11時)に、米議会上下両院合同本会議でトランプ米大統領が議会演説を行う予定です。トランプ政権初の2018会計年度の予算教書公表が3月13日ごろと、通常の2月中に比べ遅れることに加え、今回の議会演説で減税政策への踏み込んだコメントがなければ、米国株式市場で盛り上がっている期待が、一瞬のうちに失望に変わる可能性が指摘されています。

 ですが私は、議会演説が肩透かしでも、大型減税と、積極的なインフラ投資の実行に関して前向きな姿勢に変化がなければ、米国株がクラッシュすることはないとみています。

 ただし、万が一クラッシュしたら大変なことになるので、投資家は、議会演説前は買いポジションを軽めにして、演説通過後に、様子を見ながら組み入れを再開するなど、リスク管理は徹底した方がいいでしょう。

日経平均株価、日経ジャスダック平均株価の
今後のシナリオは?

 なお、日経平均株価に関しては、4月23日に第1回投票を迎えるフランス大統領選までは、1万9000円アラウンドのもみあいを続けるというのがメインシナリオです。

 もちろん、想定外の米国株の急落や円高となれば、値幅を伴った調整局面が到来するでしょう。しかしながら、需給面では、日銀によるETF買い入れや個人投資家の待機資金が積み上がっているため、押し目は浅いとみています。また、「トランプノミクス効果」で、米国の景気・経済が一段と改善、加速し、世界的な経済成長が見込めるため、米国を中心とした株式市場は「上がり易く、下がり難い状況」と認識しています。よって、日本株の先行きについて、過度の悲観に陥る必要はないとみています。

 テクニカル的に言えば、日経平均株価は25日移動平均線(2月28日前引け現在1万9204.02円)を挟んだ「膠着」がメインシナリオです。

 25日移動平均線を中心に、25日移動平均ベースのボリンジャーバンドマイナス1σ(同1万9022.79円)~同プラス1σ(同1万9385.26円)の間を行き来する「バンドウォーク」を想定しています。25日移動平均線を上回って推移すればプラス1σへ、逆に、下回って推移するようならマイナス1σを目指すことでしょう。

 一方、日経ジャスダック平均株価に関しては、25日移動平均ベースのボリンジャーバンドプラス1σ(同2950.75円)~同プラス3σ(同3041.13円)の「バンドウォーク」を想定しています。同プラス2σ(同2995.94円)を上回って推移すればプラス3σへ、逆に、下回って推移するようならプラス1σを目指すことでしょう。

 なお、プラス1σを割り込むようなら、本格的な調整が始まる可能性が高まるとみています。そのケースでは、中小型株市場からいったん撤収するべきだと考えます。つまり、それまでは中小型株市場に資金を投入し続けるべきでしょう。

中小型株が絶好調のときだからこそ、
リスク・資金管理が重要に

日経ジャスダック平均株価の動きが示すように、今年に入ってからこれまでの中小型株相場は極めて良好な投資環境でした。爆益を叩き出している個人投資家は多いことでしょう。

 ですが、「好事魔多し」です。こういう時こそ、リスク・資金管理を厳格に行い、冷静に相場に臨んでください。多くの場合、利益を積み上げるには時間を要しますが、利益を溶かすのは一瞬です。時間は要りません。このことを肝に銘じて是非、理性的な投資を行い、株式投資による利益をバンバン膨らましてください。