【日本株】足元の業績があまり良くなくても、株価上昇が見込めるのは「サカタのタネ」「日本ハム」の2銘柄!
発売中のダイヤモンド・ザイ4月号の巻頭特集は「最新決算でわかった!【強い株24】」! この特集では、3月期決算企業の第3四半期決算の結果をアナリストが分析。それに基づき、個人投資家に人気の銘柄を「買い」「強気」「中立」「弱気」「売り」の5段階で評価している。さらに、アナリストのおすすめ銘柄も紹介しているので、投資の参考になるはずだ。
今回はこの特集から、最新決算を踏まえて、マーケットコメンテーターの岡村友哉さんがおすすめする「足元の業績はイマイチでも、市場期待との乖離で上昇が見込める株」の2銘柄を紹介!
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安定した成長が評価できる「サカタのタネ」や、
新社長による構造改革を予定している「日本ハム」に注目!
2023年2月時点で、世界的にはインフレや金融引き締め、景気後退懸念が強まり、経済状況や相場環境は不安定だ。マーケットコメンテーターの岡村友哉さんによると、こうした環境下では「決算発表後の株価の動きがいつもとは異なる」という。
3月決算企業の第3四半期決算が1~2月にかけて発表されたが、例年なら第3四半期決算の発表時に、通期見通しの上方修正や、業績進捗率の高さが確認できた銘柄が買われる。つまり、通常は素直に決算内容が良好な銘柄に注目すればいいわけだ。
ところが、今回の決算では内容が大してよくないにもかかわらず、発表直後から株価が上昇する銘柄が目立った。これは、市場が実態より悲観しすぎていたためだ。決算発表で「思っていたほど悪くなかった」と悪材料がアク抜けしたことで、株価が底入れし、回復基調に入ったことを意味する。
例えば、佐川急便を傘下に持つSGホールディングス(9143)は、通期見通しを下方修正したが、株価は上昇した。運送業界は労働時間に上限規制が設けられる“2024年問題”を控えている。これが警戒されていたが、運賃値上げを発表したことで、労働環境改善への取り組みが評価された。2023年3月期は減益予想だが、市場の目線は来期以降の業績拡大へと移っている。
ほかにも、下方修正などのマイナス要因がありつつも、株価が上昇した銘柄はまだまだある。そこで以下では、決算短信を眺めるだけではあぶり出せない、”足元の業績はイマイチでも、市場期待との乖離で上昇が見込める株”を、岡村さんに2銘柄選んでもらった(※株価などのデータはすべて2月3日時点)。
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一つ目の銘柄は、希少な農林業種のサカタのタネ(1377)だ。
サカタのタネは、東証プライム市場に上場する水産・農林業種で時価総額トップ。セクター内に類似の銘柄が少なく、希少な存在だ。上期は円安効果で2ケタ増収も、営業利益は小幅減益での着地。通期予想は据え置きだが、第2四半期営業利益の進捗率は約5割と堅実。ブロッコリーなどの野菜種子が世界各地で増収基調で、ニッチ分野での安定した成長が評価できる。
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続いて紹介するのは、今期だけで3度も業績予想を下方修正している日本ハム(2282)だ。
食肉業界で国内首位の日本ハムは、輸入食肉の仕入れコストの増加が業績を圧迫。価格改定を進めるが、主力ブランドの回復は鈍い。ただし、今期だけで最終利益を3度下方修正したにもかかわらず、翌日に株価は反発した。4月から新社長による新体制に移行の予定で、5月にも構造改革プランを発表するもようだ。株価はコロナ・ショックの安値時まで下落し、底入れを探る動きとなっている。
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