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「株主優待名人」としておなじみの桐谷広人さんが、有望な「株主優待株」の見つけ方を伝授!
ダイヤモンド・ザイ6月号では、特集「5年で2倍上昇の成績を叩き出す! 最強投信に学ぶ 日本株入門」を掲載。この特集では、好成績で人気の投資信託を運用するファンドマネジャーに、「高配当株」「割安株」「成長株」「新興市場&IPO株」「低位株」という5ジャンルの日本株で、きっちり勝つためのコツを聞いている。
今回は、上記の特集の「特別編」を抜粋して紹介。特別編では、ご存じ「株主優待名人」の桐谷広人さんが「株主優待株」の見つけ方をレクチャーしてくれている。おまけ付きのお菓子を買うように、目に見える「儲け」を実感できるのが株主優待株の魅力。そんな株主優待株で儲ける桐谷流の勝ちワザを、マンガを交えながら紹介していこう!
「株主優待」は少額の投資家にとって有利な制度!
最小単元での保有が、最も利回りが高いことも
企業が出す配当や株価の値上がり益以外でも、モノやサービスで「儲け」がもらえるのが「株主優待株」だ。好きな株主優待を選ぶ楽しさに加え、配当と株主優待の合計利回りの高さも大きな魅力の一つ。
そんな株主優待株の魅力を知り尽くすのが、「株主優待の伝道師」こと、桐谷広人さんである。日々、株主優待チケットの消化に忙しいにもかかわらず、ザイ読者のために株主優待株の「勝ちワザ」を惜しげもなく伝授してくれた。
「株主優待株の魅力は、何と言っても優待品がもらえること。オマケがもらえるのは、いくつになっても嬉しいものですね! 企業ごとに株主優待の内容はさまざまですが、100株などの最小単元の保有が最も利回りが高いことが多く、少額投資家に有利な制度なんです」(桐谷さん)
保有株数に比例して増える配当と異なり、株主優待の内容は保有株数に比例しないことも多い。加えて、優待品には税金がかからないのもメリット。優待品がクオカード等の金券でも、額面全額を利用することができる。同じ金額の配当をもらうよりも、税金で差し引かれない分、利回りが良くなるのだ。
「保有年数に従って、株主優待の内容がグレードアップする株主優待株が増えているのも、個人投資家にはメリット。保有し続けるだけで利回りも上がるので、途中で売却する株主が減り、自然と株価が安定する傾向があります」(桐谷さん)
利回りが低くなったら売ることで、値上がり益も積み上げる!
ただ、株価が割高なときに買うとその後下落し、利回り以上の損を出すことも。これを避けるため、桐谷さんは以下の条件に当てはまることを条件に、株主優待株を買うという。
【桐谷さんの株主優待株選びの条件】
条件(1)合計利回りが4%超
条件(2)理論株価と比べ割安水準
条件(3)長期の安値圏に入っている
では、これらの条件を満たしている2016年の成功銘柄で、実際の売買ポイントを見ていこう。以下は「日本ピラー工業(6490)」のチャートである。
「日本ピラー工業」の株主優待は、年間1000円のクオカード。桐谷さんは、金券類の株主優待の中でも、特にコンビニなど色々な店舗で使えるクオカードがもらえる株主優待株が大好きだ。桐谷さんの場合、4月の安値で買い損ね、買ったのは一度上がった後、再び下がってきた8月だった。
ダイヤモンド・ザイ2016年8月号掲載の「日本ピラー工業」の理論株価は1984円。これと比べ、当時の株価900円台は割安だった。株価900円というのは、2016年以降のチャートを見ると安値水準だったため、買いの条件をクリア。「株主優待+配当」の合計利回りが4%超となる920円で指値注文を出し、株価が下がったときに約定した。
その後、一旦は下落したものの、株価は上昇。さらに2017年2月に増配も発表したことから株価は一段上に行き、買値からすでに58%も上昇している。
「今の合計利回りは3%超とまだ高いので、しばらく売る気はありませんが、クオカードの株主優待は、他にも多くの会社が出しているので、合計利回りが2%を割ったら利益確定し、他の利回りが高い株主優待株に乗り換えるつもりです」(桐谷さん)。
こうして、利益確定することで、「値上がり益」もきちんと取ることを忘れないのだ。
また、東京証券取引所のサイトで株主優待の新設や拡充を毎日チェックする桐谷さんだが、株主優待拡充の好材料があっても、すぐには飛びつかず、株主優待の内容から利回りを計算。本当に欲しい(使用可能な)株主優待かどうかを熟考したうえで、購入を決めるという。
魅惑的な株主優待でも、「ほしい」という感情に流されず、冷静にルールを守ることで、2016年の桐谷さんの成績は、日経平均株価がほぼ横ばいの中で、20%の含み益を出しているのだ。
株主優待株の魅力や注意点をマンガでおさらい!
ここからは、さらにわかりやすく、株主優待株の魅力や投資方法をマンガで紹介していこう。
(※画像をクリックすると拡大できます)
桐谷さんが注目する株主優待株の中から、
「株主優待+配当」利回りが4%超の銘柄を紹介!
さて、ここからは、そんな桐谷さんが注目する「株主優待+配当」の合計利回り4%超の株主優待株を2銘柄紹介しよう。
一つ目は「ジーフット(2686)」だ。「ジーフット」は中部発、イオン系で靴の小売りを手掛ける企業。理論株価1224円に対し、4月5日時点の株価が735円と、割安感がある。それで「株主優待+配当」利回り5%超えは魅力的。なお、株主優待は同社のショップで利用できる株主優待券だ。
もう一つの注目銘柄は「JT(2914)」。そもそも、配当だけで4%に近いのも魅力(※4月5日時点)。1年半ぶりの安値圏なので今が買いどき。なお、優待品は「ご飯詰め合わせ」や「飲料水」といった、株主優待投資家には人気の高い商品となっている。
【※関連記事はこちら!】
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【※2018年10月のおすすめ株主優待銘柄の情報はこちら!】
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