「株主優待」を廃止・改悪しやすい銘柄の見極め方を伝授! 株主優待を実施する企業は増えてきているが、一方で株主優待を廃止、改悪した銘柄も過去3年で153銘柄もある。これら153銘柄をダイヤモンド・ザイ編集部が徹底分析してわかった「株主優待を廃止・改悪する銘柄の3つの特徴」を紹介!
発売中のダイヤモンド・ザイ12月号の大特集は「ずーっともらえる【株主優待】130」! 大人気の株主優待株だが、株主優待が廃止・改悪されるリスクは避けたいところ。そこで、この特集では株主優待株をいろんな角度で分析、採点して、株主優待を廃止・改悪する可能性が少ない「10年続く株主優待株」のランキングなどを紹介している。
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⇒長期投資ができる「10年続く株主優待株」を見極める方法を伝授!「優待品の内容」や「増配・増益の有無」「時価総額」を確認して優良な優待株を見つけ出せ!
今回はその中から、過去3年間で株主優待を廃止・改悪した153銘柄を分析してわかった「株主優待の廃止・改悪を避けるための3つの注意点」を紹介!
【注意点①】
新設されて間もない株主優待でも、長く続くとは限らない!
”新設後10年以内”に廃止・改悪される銘柄は多い!
個人投資家に大人気の「株主優待」だが、株主優待の内容を改悪したり、制度そのものを廃止したりする銘柄を保有していると、銘柄を保有するメリットが減るだけでなく、株価が大きく下落してしまうことも多い。そんなときに重要なのは「株主優待を廃止・改悪する銘柄を見極める」こと。そこで、ダイヤモンド・ザイ編集部は、過去3年間に株主優待を廃止・改悪した153銘柄を徹底的に分析して、株主優待を廃止・改悪する銘柄の多くに共通する「3つの注意点」を発見したので紹介していこう。
1つ目の注意点は、株主優待を設定して日が浅い銘柄のほうが、廃止・改悪をしやすいという点。過去3年間で株主優待を廃止・改悪した153銘柄中、なんと79銘柄が新設から10年以内の銘柄だった。
つまり、株主優待を新設したばかりだからといって油断してはいけないということ。むしろ、魅力的な株主優待を新設したことに釣られて投資をすると、廃止・改悪のリスクが高まるのだ。株主優待の利回りだけでなく、株主優待の内容や業績の安定感や成長率などを見て、株主優待を長期的に実施できそうかどうかを判断しよう。ちなみに、株主優待の新設から廃止までの期間が短かったワースト6銘柄は右の図のとおり。株主優待を新設した5カ月後には廃止をした「エリアクエスト」のような銘柄もあるので要注意だ。
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⇒株主優待【新設・変更・廃止】最新ニュース[2022年]
【注意点②】
株主優待品が自社商品・サービスとは関係のない
「QUOカード」などの金券のほうが廃止されやすい!
2つ目の注意点は、株主優待品として個人投資家の人気が高い「QUOカード」などの金券、「カタログギフト」を提供している銘柄のほうが、株主優待を廃止・改悪する割合が高いという点。過去3年株主優待を廃止・改悪した企業が採用していた株主優待は、金券が「4割強」だったが、これは現在実施されている「全株主優待の中で金券が占める割合」と比べても多かった。
株式優待の内容は、自社のサービスに関係するものと、関係のないものに大きく分けられる。前者は自社商品や店舗で使える買物券・商品券で、後者は「QUOカード」などの金券が代表的だ。自社商品やサービスであれば、株主用に特別に調達する必要がないのに対し、自社とは無関係の金券は調達するためのコストがかかるため、削減や見直しの対象になりやすいといえる。
【注意点③】
減益が続いたり、赤字になったりしたら要注意!
「減配」した企業は、株主優待の改悪の可能性あり
3つ目の注意点は「業績悪化」や「減配」をしていないか、という点だ。当然と言えば当然だが、業績が悪くなれば株主に還元する原資が減って、配当や株主優待を実施できなくなる可能性が高くなる。実際、過去3年で株主優待を廃止・改悪した153銘柄中、3割強の銘柄が直近5期以内に「減配(配当を前期より減らすこと)」していた。
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⇒配当【増配・減配】最新ニュース![2022年]
一度の「減益」程度で、すぐに株主優待を廃止する銘柄は少ないが、減益が続いたり、赤字に転落したりしたら要注意。また、「減配」や「無配」になった銘柄は、いずれ株主優待にも影響が出て、廃止や改悪につながる可能性があると警戒したほうがよさそうだ。
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発売中のダイヤモンド・ザイ12月号の大特集「ずーっともらえる【株主優待】130」では、今回紹介した「株主優待の廃止・改悪を避けるための注意点3」のほか、リスクが低く、今後も長く保有できそうな「10年続く株主優待株ランキング」なども紹介! 株主優待のメリットを受けつつ、長く保有できる株を探している人は必見だ。
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