最下層からの成り上がり投資術!
2017年8月8日公開(2017年12月1日更新)
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藤井 英敏

日経平均株価の1カ月の変動率が36年ぶりの低さに!
マザーズ指数も75日平均線を割り込んでいるため、
今週は大人しく「休むも相場」を決め込むのが正解!

 8月は、海外勢はサマーバケーション、国内勢はお盆休みのため、東京株式市場では市場参加者が激減、ボリュームが低下し、例年、相場が膠着します。これを一般的に「夏枯れ相場」と呼びます。

 しかしながら、今年に関しては、多くの投資家が夏休み入りしているはずの米国で、株式市場が非常に強い動きを続けています。実際、8月7日のNYダウは10日続伸、前週末比25.61ドル高の2万2118.42ドルと、9日続けて過去最高値を更新しました。

■NYダウチャート/日足・3カ月
NYダウ(ダウ工業株30種平均)/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 また、ナスダック総合株価指数は続伸し、前週末比32.208ポイント高の6383.772ポイントでした。そして、S&P500種株価指数も続伸、7月26日以来となる過去最高値を更新しました。

 米国株堅調の背景は、外国為替市場でドル安基調が続き、グローバル企業の収益を支えるとの見方が強まっているからです。そして、このドル安の主因は、7月の米雇用統計で賃金の上昇が鈍いままだったため、米利上げペースは緩やかなものにとどまる可能性が高まったためです。

 なお、このドル安基調継続の見方の強まりは、米国株にとって追い風でも、日本株にとっては逆風です。これが足元の「強い米国株・膠着する日本株」という構図の主因です。

日経平均株価は36年ぶりとなる
月間変動率の低さ

 ところで、日本については、今年は、「7月相場」で既に「夏枯れ相場」入りしているという感じです。というのは、7月の1カ月間で、日経平均株価は終値ベースで上下に270.3円しか動きませんでした。6月30日終値(2万0033.43円)に対する変動率は1.35%と、第2次石油危機後の1980年11月以来、36年8カ月ぶりの低さでした。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 相場格言に「株屋殺すにゃ刃物はいらぬ、寄り引け同値ザラバなし」というものがあります。ザラ場中の相場変動が全くなく、ボラティリティが著しく低下すれば、市場のダイナミズムが失われ、多くの投資家の売買意欲もなくなって、証券会社が手数料収入で稼げないからなのでしょう。

 現在の東京株式市場は、まさに格言通りの相場です。そういえば、8月7日引け後、友人から「お疲れ様でした。絶賛夏枯れ相場なうです」というLINEのメッセージをもらいました。もちろん、私も同じような印象を現在の相場に持っています。

 ただし、「夏枯れ相場」は主力株に限った話です。新興市場を中心にした小型材料株は、体感温度で考えれば夏としてはメチャクチャ低く、正に「冷夏」です。言い換えれば、小型株をメインに株式売買を行うアクティブ個人にとっては、東京株式市場は「膠着相場」でなく、「下落相場」であり、非常に儲け難い相場環境が続いているのです。

日経平均株価が降着する一方で
積み上がる信用買い残に注意

 それにしても不思議なのは、日経平均株価がこんなに膠着して、方向感が出てないのに、信用買い残は順調に積み上がっていることです。

 実際、7月28日申し込み時点の信用取引の買い残高は、2兆6639億円と、前週から428億円増加し、約1年4カ月ぶりの高水準でした。買い残の増加は8週連続のことです。

 一方、信用評価損益率は、前週から1.45ポイント低下し、7月28日時点ではマイナス7.87%でした。悪化は3週ぶりで、マイナス幅は6月9日時点のマイナス8.40%以来、約2カ月ぶりの水準に拡大しました。

 個人投資家は信用で株を買い増している一方で、手の内は悪化しているのです。よくない傾向です。なぜなら、将来の売り需要である信用買い残が積み上がり、その評価損が膨れているのですから……。

 この傾向に歯止めが掛からないと、近い将来、信用個人からの見切り売りや、追証絡みの投げ売りが加速してしまいます。要警戒です。

 一方、7月28日時点の裁定買い残(期近・期先合計)は金額ベースで、前週比361億円減の1兆5854億円と、4月28日時点以来3カ月ぶりの低水準でした。このため、当面の日経平均株価に関しては、裁定解消売りで急落するリスクは低いと考えます。

 そうこう考えると、急落リスクが大きいのは、信用買い残が積み上がっていて、且つ、値動きの鈍い銘柄だけということになるのでしょう。よって、当面は、この手の銘柄には近付いてはいけません。

東証マザーズ指数は低迷。
3日連続で75日移動平均線を下回る

 その値動きの鈍い代表格が新興市場です。例えば、8月7日の東証マザーズ指数は、前週末比7.91ポイント(0.71%)安の1109.89ポイントと、反落しました。

■東証マザーズ指数チャート/日足・3カ月
東証マザーズ指数チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 テクニカル的には、25日移動平均線を7月28日に割り込みました。そして、8月7日も25日移動平均線(7日現在1162.02ポイント)を割り込んだままです。7日連続で25日移動平均線を下回ったままなのです。

 また、8月3日には75日移動平均線も割り込みました。そして、8月7日も75日移動平均線(7日現在1119.59ポイント)を割り込んだままです。3日連続で75日移動平均線を下回っています。

 このことから、東証マザーズ指数に関しては、短期はもちろん、中期の下落トレンドの発生が危惧される状況になっているのです。

 マザーズ市場のメインプレーヤーは、信用取引を積極的に行い、短期売買を好むアクティブ個人です。東証マザーズ指数の動きをみる限り、彼らの手の内は相当痛んでいるとみてよさそうです。このため、彼らが「引かされている銘柄(買いの建て玉のうち、大幅な値下がりによって一定以上の評価損が出ている銘柄)」には近付かないことです。

 この手の銘柄への安易な押し目買い、リバウンド狙いの買いは慎みましょう。買うなら、満を持して、ナイアガラ発生時に買い向かうべきです。つまり、ナイアガラが発生するまでは、アンタッチャブルです。

今週は決算発表のピークなので
その結果を見極めながらお盆明けに備えよう

 今年のお盆休みは一般的に8月11日~16日の6日間です。普通に考えれば、お盆休み直前の今週は、板薄の中、買い方のポジション調整の売りが出易いと思います。また、相場が活況で「落ちているカネを拾える」ような状況なら、休みを返上してでも相場に参加する人は多いでしょうが、現状は全く逆です。

 よって、相場は開店休業状態が続きそうです。当然、積極的な買い方は不在でしょう。

 また、8月8日は258件、9日は324件、10日はピークで566件の決算発表が予定されています。決算を見極めたいとのムードも週を通じて市場を覆うでしょう。

 以上のことから、今週は「休むも相場」を決め込み、出揃った決算内容をお盆休み中に分析して、休み明けにどのように行動をするかを熟慮するべきだと思います。

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