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大阪商工会議所と大阪観光局が中心となり設立された「食創造都市 大阪推進機構」は、7月1日から「大阪の食を守ろう“食のまち・大阪”再始動 大阪外食キャンペーン」を開始すると発表しました。
「大阪外食キャンペーン」は、インスタグラムで大阪観光局の公式アカウント「@weareosaka」をフォローしたうえで、自分のアカウントに“大阪ごはん”の画像や動画をハッシュタグ「#大阪ごはんのわ」をつけて投稿した人の中から、毎月抽選で食事券などをプレゼントする取り組みなどを実施します。
すでにキャンペーンの一環として、「WaO(We are OSAKA)特典」が先行して始まっています。WaO特典は、大阪中の「食べる・楽しむ・買う」に関するスポットで使えるクーポンで、スマホに表示させたクーポンページを見せるだけで簡単に利用することが可能で、期間は8月末までとなっています。
他にも、道頓堀商店会や道頓堀ナイトカルチャー創造協議会が主催する「道頓堀ストリートカフェ」(企画内容は現在調整中)など、他の機関が実施する事業との連携企画が実施される予定ですです。
今回のキャンペーンは、新型コロナウイルス対策として外出自粛ムードが広がった影響により、依然として客足の戻らない飲食店への応援を目的としています。6月22日に大阪観光局の溝畑宏理事長が記者会見を行った際には、大阪のインバウンドによる外食の消費額が2019年は3800億円だったことを踏まえ、「(日本人利用者を含め)2000億円ほどは戻していきたい」と意気込みを伝えました。
投資家の関心が「アフターコロナ」に向かっている中、
出遅れている「外食」関連銘柄に注目!
新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大しはじめた頃から、ワクチンや治療薬の開発に関わるバイオ株に資金が集まっています。その一方で、感染のピークを越えた最近の物色全体の方向性として、感染拡大がある程度収まってきた状態、いわゆる「アフターコロナ」に関連する銘柄へ投資家の関心が向かっています。
しかし、レストランや居酒屋などの「外食」関連銘柄は、新型コロナウイルスの影響が依然として大きく、現在も株価は下火の状態です。そんな状況の中、前出の「大阪外食キャンペーン」のように、最近になって外食産業を再び盛り上げようという動きが出てきたことで、今後「外食」関連銘柄が株式市場でも注目されることが期待できます。
そこで今回は、物色の流れを少し先取りし、今のうちから「外食」関連銘柄について押さえておきたいと思います。外食産業の売上自体が早期に新型コロナ前の状態まで回復することは厳しいと思われますが、少しでも回復の兆候が見え始めれば、市場の評価が変化することは十分に考えられます。
今回の銘柄選定では、まず「外食」関連株は銘柄数が膨大な数になることから、知名度のある大手企業を優先。さらに「大阪外食キャンペーン」の盛り上がりを期待して、関西地盤の企業を選定しました。なお、串カツ田中ホールディングス(3547)は東京の企業ですが、「大阪伝統の味」のイメージが強いことから、注目銘柄に採用しました。
【王将フードサービス(9936)】
「テイクアウト」と「デリバリー」にも注力
王将フードサービス(9936)は、「餃子の王将」を展開しています。最近ニーズを増しているテイクアウトサービスでは、スマホからいつでも商品を注文して事前決済できるシステム「EPARKテイクアウト」を全直営店に導入しました。同様にデリバリーサービスは、「出前館」のシステムを一部店舗で導入し、「UberEats」と合わせて計74店舗にまで拡大。引き続きデリバリーサービス導入店舗の拡大を進めています。こうした施策の効果もあり、2020年3月期は増収増益となりました。新型コロナウイルスの影響をそれなりに抑え込んでいる点は、評価されるでしょう。
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【鳥貴族(3193)】
5月末の営業再開後からの業績回復に期待
鳥貴族(3193)は、居酒屋「鳥貴族」を展開。4月、5月の月次業績については新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休業の影響が大きかったのですが、5月末から、営業時間の正常化を含めて営業を再開。6月、7月の業績回復を見極めたいところです。新型コロナウイルスの影響で景況感が悪化している状況も、リーズナブルさが売りの鳥貴族が注目されやすい要因となります。
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【くら寿司(2695)】
「鬼滅の刃」コラボキャンペーンが大好評
くら寿司(2695)は、「無添くら寿司」を運営する企業です。自社開発の「防菌寿司カバー鮮度くん」が、鮮度を保つと同時に新型コロナウイルス対策としても有効として、客に安心感を与えています。また「お持ち帰り寿司」に力を入れることで、テイクアウト需要も取り込んでいます。さらに6月12日に始まった「鬼滅の刃」コラボキャンペーンが好調で、初日には平日として過去最高の全店売上高を達成しました。月次業績も足元で回復の兆しが感じられる内容となっており、同業他社と比較して相対的に安心感があります。
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【串カツ田中ホールディングス(3547)】
串カツが100円で食べられる「プレミアムフライデー」を復活!
串カツ田中ホールディングス(3547)は、飲食チェーン「串カツ田中」を展開する企業。テイクアウトの人気が高かったこともあり、「外食」関連企業の中では新型コロナウイルスの影響が比較的少なかった企業のひとつと言えます。また、新型コロナウイルス対策として、ソースの提供方法を変更。従来は容器に入ったソースに串をつける方法でしたが、現在は卓上のディスペンサーで直接ソースをかける方法になっています。2020年6月26日からは、休止していた「プレミアムフライデー」施策を再開。毎月最終金曜日に、一部地域を除く店舗で営業開始時間を早めて15時オープンとし、さらに串カツをほぼ全品終日100円(税抜)で提供することで、客足の復活を狙います。なお、月次業績の開示については、3月分で止まっている点は要注意です。
⇒串カツ田中ホールディングス(3547)の最新の株価はこちら!
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【フジオフードシステム(2752)】
「まいどおおきに食堂」や「串家物語」「つるまる」などを展開
フジオフードシステム(2752)は大阪府に本社を置く企業で、「まいどおおきに食堂」を筆頭に「串家物語」「つるまる」など複数の飲食ブランドを展開しています。証券会社によるカバレッジ(投資家向けの調査・分析)が1社しかないため、市場の関心が集まりづらい可能性があるので早過ぎる打診買いは禁物。まずは「大阪外食キャンペーン」などを追い風として、客足の回復に向けた適切な施策を打つことができるのか、見極めたいところです。
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7月1日から「大阪外食キャンペーン」が始まることで、今後、類似のキャンペーンが他の自治体へも広がっていくことが考えられます。また、6月19日から県をまたぐ移動制限が全国的に解除され、人の動きが増えてくることからも、飲食店の需要が高まってくることが期待できます。
なお、「外食」関連銘柄は月次動向を開示している企業が多いです。緊急事態宣言が解除された後の業績回復の程度を見極めるためにも、月次動向は細かくチェックしておきたいところです。
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