最下層からの成り上がり投資術!

2016年の日本株市場は「上海株式市場の急落」
「サウジとイランの外交断絶」「円高ドル安の進行」
が原因で大幅下落のスタート!

【第194回】 2016年1月5日公開(2017年12月1日更新)
藤井 英敏
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 あけましておめでとうございます。本年も何卒宜しくお願いします。

 さて、2016年の大発会は波乱となりました。日経平均株価は大納会比582.73円安の1万8450.98円でした。これで「お屠蘇気分」が吹っ飛んだ投資家は多いことでしょう。

大発会で大幅下落した3つの原因

 大発会の下落の背景は、サウジアラビアによるイランとの外交関係断絶の発表や、低調な製造業購買担当者景気指数(PMI)を受けて上海株式相場が大幅に下落したこと、そして、ドル安・円高が進行したことなどです。

 まず、サウジアラビアが2日にシーア派の宗教指導者らを処刑したため、イランの首都テヘランでは、これに抗議する群衆がサウジ大使館を襲撃したため、サウジは3日にイランとの断交を表明しました。

 次に、中国の昨年12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は48.2と、11月の48.6に比べて0.4ポイント低下しました。これが嫌気され、中国の上海と深圳の両証券取引所は、「CSI300」の下落率が7%を超えました。このため、現地時間13時33分(日本時間14時33分)から全ての株式、ファンド、新株予約権付社債などの取引を終日停止すると発表しました。そして、これらを織り込む格好で、東京外国為替市場で円が対ドルで一段と買われ、14時48分には1ドル=119円24銭の円高・ドル安水準を付けました。

 ちなみに、日銀短観(12月調査)では、事業計画の前提となっている想定為替レート(大企業・製造業)は、2015年度は1ドル=119円40銭(上期は120円84銭、下期は118円00銭)です。つまり、今後のドル/円レートに関しては、1ドル=119円40銭が、強気・弱気の分水嶺として、意識される見通しです。これより円安なら強気、円高なら弱気になるという具合です。

為替相場はドル安・円高で推移する可能性が高い

 ところで、今年最初の取引の4日のNYダウは3日続落し、前年末比276.09ドル安の1万7148.94ドルでした。一時、1万6957.63ドルと、15年10月半ば以来およそ2カ月半ぶりに、心理的節目の1万7000ドルを割り込む場面がありました。この下落の背景は、中国株、欧州株の下落に加え、12月のISM製造業景気指数が48.2と、09年6月以来の低水準となり、市場予想の49.0を下回ったことが嫌気されたためです。一方、米国の12月のPMIは51.2と、景気判断の境目となる50を上回ったものの、12年10月以来3年2カ月ぶりの水準まで低下しました。

 中国及び米国の冴えないPMIをみる限り、先行きの世界経済に対して、強気になれない状況です。特に、米国の景況感の落ち込みが顕著です。この状況が続くようなら、米国の利上げピッチは緩慢となり、その結果、為替市場ではドル/円相場がドル安・円高で推移する可能性が高まることでしょう。当然これは、日本株にとってネガティブな材料です。

 一方、足元の相場下落の震源地のひとつである中国では、5日、中国証券監督管理委員会が、昨年夏から株価対策の一環として禁止されていた大株主による保有株式売却に関して、「市場の公平性や投資家の利益を守るため、大株主による売却に関する規制を近日中に公表する」との声明を発表しました。これは市場に一定の安心感を与えました。

1月8日(金)が日経平均株価の転換点になる理由

 当面の日経平均株価に関しては、テクニカル的に、25日移動平均線(5日前場現在1万9194.55円)や5日移動平均線(同1万8773.52円)を下回っている限り、調整色の強い動きを続けるとみています。特に、5日移動平均線を割り込んだ状態では、下値模索を覚悟しなければならないと考えています。

日経平均株価チャート(日足・3カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

 また、日足ベースの一目均衡表の雲下限を割り込む状況も同様で、下値不安が強まる見通しです。逆に、5日移動平均線を上回れば、リバウンド機運が高まり、まずは25日移動平均線を目指すことでしょう。

 一方、日経平均株価に代表される日本の主要銘柄が調整している間は、新興市場を中心にした小型のテーマ株物色が継続することでしょう。この傾向は、個人の節税売りが終了した2015年12月28日以来の傾向です。

 足元での人気テーマは、「自動運転」「ドローン」「民泊」「マイナンバー」などですね。これらのテーマに合致した銘柄群が、アクティブ個人の活発な売り買いの結果、商いを膨らませ、株価が急騰する銘柄が目立っています。この傾向が終わるには、日経平均株価が目先の底入れを果たすことが条件になるでしょう。それまでは、投機資金の受け皿として、テーマ株の人気は継続する公算です。

 日経平均株価の転換点となりえる日程は1月8日です。

 8日は株価指数オプションとミニ日経平均株価先物1月物のSQ算出日です。また、8日には2015年12月の米雇用統計が発表されます。これらのイベントを無事通過するようなら、相場の不透明感が後退し、売り方の買い戻しや、押し目買いが入ることでしょう。よって、昨年12月1日の2万12.40円をピークに始まった調整は、8日前後に終了する可能性が高いとみています。

 年初から波乱の展開となり、不安の色の濃いスタートですが、現時点では過度の悲観に傾く必要はないと認識しています。むしろ今は「押し目買い」タイミング待ちと考えています。まあ、今年も始まったばかりです。売りも買いも、焦って行う必要はないでしょう。冷静に落ち着いて、狙いすましたタイミングで、エントリーすればよいのではないでしょうか。

 それでは、読者の皆様、今年も株式投資でガッポリ儲けて、資産をガンガン増やしてください!!

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