つみたてNISA(積立NISA)おすすめ比較&徹底解説[2024年]

「つみたてNISA」を活用できるかどうかで、将来の
「資産格差」が広がる! 緩やかな物価上昇に対する
自衛策として「つみたてNISA」で資産拡大を目指せ!

2018年11月16日公開(2022年3月29日更新)
深野 康彦
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つみたてNISAのおすすめ証券会社はココ!

 「つみたてNISA(積立型の少額投資非課税制度)」が始まる直前にスタートして、約1年にわたってその活用法を解説してきた本連載ですが、今回で最終回となります。今回は、実際にどのくらいの人が「つみたてNISA」を利用して、いくら積立し、何を買っているのかという現状分析と、制度恒久化の可能性など「つみたてNISA」の今後の展望を紹介します。

 そして最後に、資産形成で「世代内格差」が広がり始めていること、この先の経済・社会の変化に対応するために今すぐ「つみたてNISA」を始めるべきことを、お伝えしたいと思います。

「つみたてNISA」の口座開設者は100万人が視野に!
20代~40代を中心にして3カ月で36%の増加!

 2018年1月に「つみたてNISA」がスタートしてから、まもなく1年になります。では実際に、どのくらいの人が「つみたてNISA」を利用しているのでしょうか。10月に金融庁が発表した、「NISA口座の利用状況調査」の結果から見てみましょう。

 6月末時点のデータとなりますが、「つみたてNISA」の口座数は68万8573口座で、3月末時点の50万7462口座から3カ月で36%増加となっています。かなりの勢いで「つみたてNISA」の口座を開設する人が増えていることがわかります。このペースで増え続ければ、年末には「100万口座」が見えてくる可能性もあります。

 ちなみに、2017年から大幅に加入要件が拡大された「iDeCo」の加入者数は6月末時点で約95万人、3月末からの増加率は11%です。また制度開始から5年目を迎えた「一般NISA(従来のNISA)」の口座数は6月末時点で約1128万と桁違いですが、3月末からの増加率は1%と減速しており、今は明らかに「一般NISA」よりも「つみたてNISA」のほうに注目が集まっています。

「つみたてNISA」で特徴的なのは、若い世代の関心が高いことです。「つみたてNISA」口座を最も多く開設しているのは40代の25.9%で、次いで30代の24.0%、50代の17.5%、20代の15.0%となっており、20~40代で全体の約65%を占めます。また3月末から6月末の伸び率で言えば、20代の43%が最も大きくなっています。

 これに対して「一般NISA」の場合は、口座保有者のボリュームゾーンは60代(22.6%)と70代(19.7%)で、「一般NISA」はリタイア層が中心、「つみたてNISA」は現役層が中心と、大まかにすみ分けができているようです。もちろん、若年層が「一般NISA」を、リタイア層が「つみたてNISA」を使っても構わないのですが、金融庁は「つみたてNISA」を現役層が資産を形成するための制度にしたいと考えていますから、これは狙い通りと言えるでしょう。

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「つみたてNISA」は少額で投資が始められ、いつでも引き出せる、若年層&投資初心者にピッタリの制度!時間を味方にして、長期の積立で資産運用を始めよう

「つみたてNISA」利用者の平均積立額は月1万4000円程度で
海外株のインデックス型投資信託を購入している人が多い

 続いて、「つみたてNISA」を利用している人たちは、毎月いくらくらいの積立をしているのか、見てみましょう。「つみたてNISA」の6月末時点の累計買付額は305億4916万円で、これを口座数の68万8573で割ると4万4366円、さらに1カ月あたりの金額にすると7394円となります。ただ、口座は開いたものの利用していない、という人もいるはずです。日本証券協会のデータによれば、「つみたてNISA」の口座稼働率は54%となっています。そこでこの口座稼働率を勘案すると、利用している人の1カ月の積立額は平均1万4000円弱となります。

 実際には加入期間もまちまちですから、あくまで単純計算した全体の平均の数字ではありますが、妥当な金額と言えるのではないでしょうか。「iDeCo」と併用している人も少なくないでしょうし、多くの人が無理のない積立額で「つみたてNISA」を活用していると推測できます。

 今後は、もう少し積立額が大きくなる可能性があります。というのも、景気の改善に伴って、足元でようやく賃金が上昇してきているからです。社会保障費や物価上昇などの負担増もありますが、可処分所得の増加で「毎月の積立金額を少し増やそう」と考える人が多くなりそうです。

 では、「つみたてNISA」利用者は何を買っているでしょうか。金融庁の調査によると、64.7%がインデックス型投資信託、20.0%がアクティブ型投資信託、0.04%がETFで、圧倒的にインデックス型投資信託が多くなっています(残り約15%は内訳が不明の投資信託)。また、複数の金融機関のデータから推測すると、海外株式に投資する投資信託が多く選ばれているようです。「つみたてNISA」のそもそもの趣旨は、「世界経済の成長の果実を取っていく」ことなので、コストの低いインデックス型投資信託で海外の株式にコツコツ投資するというのは、望ましい使い方だと思います。

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現状の「つみたてNISA」は2037年までしか投資できない!
非課税枠は1年たつごとに40万円ずつ少なくなる

 今後について言えば、気になるのは「つみたてNISA」という制度がどうなるのか、ということです。ご存じの方も多いと思いますが、現状では「つみたてNISA」は永続する制度ではありません投資できる期間は、2037年までと決まっています。

 そのため、この先は1年たつごとに、利益に課税されない非課税投資枠の金額が40万円ずつ少なくなっていきます。2018年に「つみたてNISA」で積立投資をスタートした人の非課税投資枠は最大800万円(年40万円×20年)でしたが、2019年にスタートした場合の非課税投資枠は最大760万円(年40万円×19年)、2020年では720万円(年40万円×18年)となるのです。

 つまり、現在の制度を前提にすれば、「つみたてNISA」はなるべく早く始めたほうがお得だ、ということです。

 今後、「恒久化」や「年間投資可能額の拡大」、「商品選定基準の変更」など、制度が見直されることは考えられますし、将来的にはテコ入れも必要でしょう。実際に、金融庁は平成31年度税制改正要望で「『つみたてNISA』については、開始時期にかかわらず、20年間の投資可能期間が確保されるようにする」という、制度の恒久化を要望しています。しかし、「一般NISA」も「つみたてNISA」も運用益や配当金が非課税になる、言い換えると“税収が減る制度”ですから、恒久化は簡単には認められそうにありません

 そもそも「つみたてNISA」がスタートして1年もたっていない時点で、制度の見直しを言うのは時期尚早だと私は考えています。「つみたてNISA」が恒久化されるためには、より多くの人たちが口座を開いて利用し、“国民みんなのための制度”だと認識されることが必要なのです。

 前述のとおり、「つみたてNISA」の口座数は6月末時点で約69万ですが、制度の対象者(20歳以上の人・一般NISA口座開設者を除く)の中で、口座を開いているのはまだ136人に1人に過ぎません。口座数の増え方は制度開始後のスタートダッシュとしては順調ですが、少々物足りないとも言えます。

 理由の一つとして、「つみたてNISA」の存在を知らない人がまだ多いのではないか、ということがあります。ちなみに、三菱UFJ国際投信が1万人を対象に実施した調査によると、「つみたてNISA」の認知度はこの1年で徐々に上がってはいるものの、2018年8月時点で30.3%ということです。さらに、口座を開いても利用してしない人が半分もいるのは問題です。

「つみたてNISA」の口座開設数を伸ばし、実際に利用する人を増やしていくために必要なことは、「投資教育」に尽きると私は思います。企業型確定拠出年金では加入者に対する投資教育が義務付けられていますが、「つみたてNISA」の場合は、希望者が自ら申し込む金融機関開催のセミナーくらいしか学ぶ場がありません(これは「一般NISA」や「iDeCo」も同様ですが)。

 「つみたてNISA」という制度がある、ということを知ってもらうためにも、口座を開いた投資未経験者が次のステップに進むためにも、金融業界全体が一枚岩となり、さらに金融庁などの公的機関が主導して、投資教育を行っていくべきです。またその際は、制度の説明だけでなく、資産形成の必要性など「金融リテラシー」を全体的に高めるような内容であってほしいと思います。

資産形成で「世代内格差」が広がり始めている!
「つみたてNISA」を活用するか否かでも大きな差がつく!

 こうした投資教育の不足もあって、金融リテラシーのある人とない人では、資産形成という面で差が付き始めていると感じています。

 たとえば同じ30代でも、すでに投資経験があって資産形成の重要性やそのやり方を知っている人は、「つみたてNISA」などの制度も上手に活用しながら資産を着実に増やしています。一方、“投資など自分には関係ない”と思っている人、あるいは投資未経験で“「つみたてNISA」は名前を聞いたことがある程度”という人は、お金をそのまま銀行に預けているだけなので、資産が増えることはありません。

 以前は資産運用というと親世代と子供世代などの「世代による格差」が大きかったのですが、今は同じ世代内でも大きな差が付く「世代内格差」に移ってきているのです。

「世代内格差」の下層にならないためには、やはり資産形成を少しでも早く始めることです。特に、今は物価が緩やかに上昇を続けています。これまで何もしなくても平気だったという人も、預貯金だけでは今後、購買力がどんどん低下していくと考えられます。「節約」もある程度は有効ですが、支出を減らすだけでは限界があります。資産運用で、物価の上昇率以上の収益を得ることが非常に重要になってくるのです。

 そしてもちろん、「つみたてNISA」はその有力な手段となります。「つみたてNISA」を活用している人としていない人では、1年、2年ならたいした違いにならなくても、5年、10年と時間が経過するうちに、大きく差が開いていくはずです。

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これからは「投資をしないことがリスク」になる!
今すぐ一歩踏み出して「つみたてNISA」を始めよう

 約1年間、「つみたてNISA」について、制度の仕組みの基本、年齢層別の使い方、金融機関や商品の選び方、出口戦略など、さまざまな方向からお話ししてきました。最後にお伝えしたいのは、「『つみたてNISA』に関心はあるけれどまだ始められていない」という方がいたら、今すぐに始めてほしい、ということです。

「つみたてNISA」は、投資の「難しさ」や「面倒くささ」のかなりの部分をそぎ落とした、投資未経験者や投資初心者にとって非常に使いやすい制度になっています。投資未経験者は、どうしても投資のハードルを高く考えすぎて、「ある程度の知識を蓄えてから」「本を一冊読んできちんと理解してから」となりがちです。しかし、「つみたてNISA」の場合は、その考えを一度捨ててください。そして、少額でもいいので、とにかく始めることです。「つみたてNISA」なら、それで問題はありません。始めたあとで、積立投資をしながら少しずつ勉強していけばよいのです。

 将来的には、「つみたてNISA」で資産を増やした“成功者”もたくさん出てくるでしょう。「つみたてNISA」は長期で資産を作っていく制度なので、成功者が出てくるのは10年後、15年後のことになります。もし制度の延長や恒久化がなければ、そのとき「つみたてNISA」の残り期間は半分以下になっています。成功した人がいるのを確かめてから始めるのでは遅いのです。

 投資をしたことがない人は、「投資で損をするのは怖い」と、「投資することのリスク」をよく口にします。しかし、前述のとおり物価は緩やかに上昇していて、今後は「投資をしないことがリスク」になります。国の政策が緩やかなインフレを目指している以上、私達はそれに合わせた対策を取っていかなければなりません

 「つみたてNISA」は、時間を味方につける投資です。積立投資という形で「時間分散」をしっかり効かせることで、損失を被る可能性を低減します。始めるタイミングにこだわる必要もありません。2018年10月には世界的に株価が大きく下落しましたが、むしろこういうときほど安く買えて、投資を始めるチャンスとも言えます。この機会にぜひ一歩踏み出して、「つみたてNISA」を活用した資産形成をスタートしてください

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(構成:肥後紀子)

深野康彦(ふかの・やすひこ)[ファイナンシャルプランナー]
ファイナンシャルリサーチ代表。AFP、1級ファイナンシャルプランニング技能士。クレジット会社勤務を3年間経て1989年4月に独立系FP会社に入社。1996年1月に独立し、現職。あらゆるマネー商品に精通し、わかりやすい解説に定評がある。主な著書に『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない』『ジュニアNISA入門』(ダイヤモンド社)など多数。
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「新NISA」の取扱商品や売買手数料を徹底比較!

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149本 137〜2200円
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サービス手数料:
資産残高の0.693〜0.733%(年率・税込)※
【ウェルスナビ(WealthNavi)の新NISA口座のおすすめポイント】
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国内外のETFに分散投資をするロボアドバイザー「ウェルスナビ」はNISA口座にも対応。5つの質問に答えるだけで最適なポートフォリオを提案し、毎月自動的に積立投資をしてくれるので、初心者でも簡単に効率的な運用を実行できる。2024年からの新NISAなら、つみたて投資枠と成長投資枠の両方で資産を購入することで最大で年360万円まで投資可能! 運用コストとしては、一般的な証券会社のような売買手数料ではなく、資産残高に対して決まった割合のサービス利用料を負担する形なので要注意。また、楽天証券と提携した「ウェルスナビ×R」も提供している。その場合、楽天カードや楽天キャッシュを利用し、楽天ポイントを貯めたり、楽天ポイントを利用した購入・積立が可能となる。

※ NISA口座に自動積立だけで入金した場合で試算した手数料。リスク許容度(ポートフォリオ)により異なる。また、各商品の値動きによりポートフォリオのバランスが崩れた場合は、手数料が表記の範囲を超えて変動する可能性がある。
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※手数料などの情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新情報は各証券会社の公式サイトをご確認ください。売買手数料は、1回の注文が複数の約定に分かれた場合、同一日であれば約定代金を合算し、1回の注文として計算します。投資信託の取扱数は、各証券会社の投資信託の検索機能をもとに計測しており、実際の購入可能本数と異なる場合が場合があります。※1 年会費無料のクレジットカードの場合。※2 1約定ごとプランで約定金額240万円までの売買手数料。

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