「インフレ」や「金利上昇」から資産を守る”10の対策”を伝授!
発売中のダイヤモンド・ザイ4月号の大特集は「波乱相場の今こそ”買い”の【日米最強株】」! この特集では「EV」「DX」「ESG」「インフレ」「メタバース」という旬の5大テーマにスポットを当て、5年で株価数倍も狙える関連株を紹介している。特徴的なのは、日本株と米国株の両方を取り上げていることだ。また、5大テーマに関する最新のトピックスなども解説しているので、銘柄研究の参考になるだろう。
今回は、この大特集のコラム「インフレ&金利上昇からアナタを守る”10の対策”」を公開!
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預貯金一辺倒の人は、まず「個人向け国債」をチェック!
新興国やハイイールド債の投資信託を持っているなら見直しを!
昨年から世界中でインフレが顕在化しており、日本でも食品や日用品などが続々と値上がりしている。しかし、日本では深刻なデフレが20年以上も続き、インフレや利上げと無縁な期間が長かったため、インフレ・利上げ局面でどういう対策を行うべきかがわからないという人も多いだろう。そこで、ここからは資産を守るための”10の対策”を紹介していく。
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まず、インフレや金利上昇時は、現金や普通預金の価値が低下するのが大前提。そのため、価値が低下しづらい金融商品に資産を振り分けることを考えたい。一つ目の対策方法は「①個人向け国債(10年変動金利型)を買う」こと。個人向け国債(10年変動金利型)は、元本保証(最低利率0.05%を保証)である上に、市場の金利に連動して半年ごとに自動的に金利が見直される。中途解約しても元本割れしないので、投資の初心者にもピッタリだ。
元本割れのリスクをとって、利益を上げることを目指したいのであれば「②インフレに強いETFを買う」「③米国株・米国債を買う」という対策方法が考えられる。一般的に株はインフレに強い資産と言われている。なかでも、金融や資源関連などの業種は特にインフレに強いため、たとえば、銀行業の株価指数に連動する「銀行業ETF(1615)」を買うのも手だろう。
また、米国株市場には、物価上昇に応じて値上げができるブランド力の高い製品を手掛ける企業など、インフレを追い風にできる銘柄が多い。日本より金利が高くなりがちな米国は、今後ドル高傾向が期待できる。資産分散も兼ねて米国株や米国債へ資産を移し、インフレヘッジを試みるのも有効だ。
投資をするというのは、言わば「攻め」の対策だが、「守り」の対策として考えられるのが「④利率の悪い保険等を解約する」「⑤インフレに弱い投資信託を見直す」といったものだ。
本来は放置しておける長期投資向きの商品――例えば貯蓄型の保険などで、金利が固定されている商品は、超低金利のときに加入している場合だと、利上げ局面になってもその水準のまま運用が続いてしまう。1%の利率の差でも、運用成果では大きな差がつく。解約に伴うペナルティとの損得計算は必須だが、心当たりがある場合は見直しに取り組みたい。
また、米国の金利が上昇すると「ドルへの資金還流で新興国の通貨安」と、「ハイイールド債券の投資先になっている信用度が低い会社等」のリスクが高まる。そのため「新興国」や「ハイイールド債」に投資する投資信託は、放置せずに点検と見直しをしておこう。
住宅ローン金利は「固定金利」から先に上がる!
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インフレや利上げは、不動産市場にもたらす影響も大きい。インフレ時に不動産にマネーが向かうのは、古今東西で共通だ。そのため、対策として「⑥不動産を買う」という方法も考えられる。日本の場合、人口減少や換金性を考慮すると、できれば都心など人気エリアの不動産がベスト。すでに都心部の不動産価格は上昇が見られるが、購入予定者は物件選びに本腰を入れたほうがいいだろう。
なお、不動産を買う際に「⑦住宅ローンを組む」ことも、利上げ対策になる。キャッシュで買わず、長期の固定金利の住宅ローンを組めば、今はまだ超低金利が適用される。それで不動産価格が上昇すれば、お得に借りて資産価値がアップするという大きなメリットが得られる。
続いて、すでに不動産を保有し、住宅ローンを借りている人はどんな対策をすればいいか。多くの人は、固定金利より低金利の変動金利で借りていると言われるが、インフレが進むと変動金利の住宅ローン金利は上昇する可能性は高い。住宅ローン金利は1%上昇しただけでも、毎月の返済負担が急増する。通常、金利は固定金利から先に上昇するので、対策としては「⑧今のうちに固定金利の住宅ローンへの借換えを準備する」のがおすすめだ。
最後に、インフレ対策として「⑨原油ETFを買う」「⑩純金や金ETFを買う」という方法も紹介しておこう。
原油価格が上がれば、連動してガソリン価格も高騰する。よく車に乗る人にとっては悩みの種だが、手軽なヘッジ手段として、原油価格に連動する「原油先物ETF(1699)」を買う手がある。ガソリンが値上がりしても、ETFの値上がりで相殺を狙えるかもしれない。
一方、純金は万国共通のインフレ対策資産だ。国際的な紛争や金融危機が起きると買われる傾向もある。現物の純金を買ってもいいが、おすすめは「金ETF」。保管は不要だし、売買も株式と同じようにできる。
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