毎月分配型ファンドを買うときの資金は、預貯金の他、退職金や別の投信を解約したお金などが多い。だが、高利回りのファンドを求めてさまざまな金融機関に大金を移動させるのは不安かつ面倒なもの。ATMで振込みをしようと思っても、振込め詐欺防止策として、通常は1日当たりの振込可能額は10万円に抑えられている。そうしたことからも、運用に回す資金はなるべく1つの金融機関で一元管理しておきたいという人のために、金融機関別の毎月分配型ファンド利回りランキングを大公開。
銀行で買える毎月分配型も
証券会社と比べ利回りの遜色なし
ランキングの結果、大手銀行や地銀、信託銀行でも大手証券会社に遜色なく、人気ファンドや高利回りのファンドを多くラインアップされていることがわかった。高利回りだった海外のリートで運用するファンドや、為替リスクを積極的にとって高利回りを追求するファンドも銀行で購入可能だ。実際、利回り23.2%の「フィデリティ・USリート(為替ヘッジなし)」は多くの銀行で扱っていた。通貨選択型では、みずほ銀行が30%超のファンドを2本扱っている。
ランキングを見て保有しているファンドの確認や、より高利回りなファンド探しに役立ててほしい。超低金利の預貯金を運用に回したい投資家、窓口で勧められるままに購入したファンドが成績不振で乗り換えを検討している投資家も、すでに口座のある金融機関なら簡単な手続きでOKだ。
ネットバンキングなら
品揃えやコストもさらに有利
ランキングで注意してほしいのは、同じ銀行や証券会社なのに店頭では買うことができない、インターネット取引口座専用のファンドがあるということ。
すでにネットバンキングを利用している人も多いだろう。「これだ!」と決めたファンドがあるなら、店頭ではなくネットバンキングでの購入にチャレンジしてみるのも手だ。そうすれば店頭では扱っていない高利回りファンドも選択肢となる。また、窓口のセールスマンの巧妙なトークに惑わされることもなくなる。
ネット経由の魅力は選択肢の多さだけではない。たとえばスルガ銀行では店頭なら1~2%かかる販売手数料が、ネット経由だと無料になるなど、同じ金融機関で同じ投信を購入する場合でも、コスト面でかなり有利になることがある。
インターネットでの取引に慣れているのならネット証券も選択肢に入る。株の売買に特化したイメージもあるが、大手ネット証券のファンドの品揃えは銀行を圧倒している。楽天証券やSBI証券の取り扱い数は200本を超える。必然的に利回りが20%を超えるような高利回りファンドも多くの選択肢の中から選べる。
ゆうちょ銀でも扱いを開始した
新興国債券ファンドが大人気!
たいていの人が口座を保有しているゆうちょ銀行も、近年はファンドに注力している。以前はゆうちょ銀行専用ファンドのみの扱いだったため選択肢は少なかったが、最近は「エマージング・ソブリン・オープン(為替ヘッジあり)」など、人気ファンドの取り扱いも増えている。満期となった定額貯金の次の運用先に困ったら、今後はファンドが有力な選択肢になりそうだ。
書店、コンビニで発売中のダイヤモンド・ザイ4月号では、今回掲載した都銀やゆうちょ銀行の他、有力地銀、信託銀行、ネット銀行、大手証券会社、ネット証券の合計22社について、それぞれの金融機関が取り扱う毎月分配型ファンドの利回りランキングを大公開。ランキングに入ったファンドの利回りや分配金の健全性、リスクの度合いなどの詳細な分析もついている。自分の口座ですぐ買える高利回りファンドを探せ!
(文/ザイ編集部)
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