生存戦略#12
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コロナ禍で社会と産業は激変した。勝ちモデルは消失、退場待ったなしの企業が続出している。経営戦略に精通した外資コンサルが、コロナ後の企業の生存戦略を全力で解明した特集『外資コンサル総力解明 7業界の生存戦略』(全12回)。最終回は、7業界のアフターコロナ論の総まとめ。業界の病理から商機までが分かる図表を各業界1枚ずつにまとめた。(ダイヤモンド編集部副編集長 杉本りうこ)

慢性的な過剰在庫
「レナウン化」を回避せよ

アパレル業界
アパレル業界は慢性的に過剰在庫を抱えてきた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で販売が大幅に下振れし、その在庫の水準は企業の存亡をも左右するレベルに達している Photo:NurPhoto/gettyimages

 アパレル業界を解説したローランド・ベルガーの福田稔パートナーは、コロナ禍によって業界の構造的問題があらわになったと指摘する。すなわち、バブル期以来の大量生産、大量消費モデルが生み出した、大量の過剰在庫の問題だ。

 直近のデータで言うと、需要が約14億点であるのに対し、供給は29億点に上る。需要の倍以上のアパレル製品が市場に投下され、大量の過剰在庫を生み出している。年間ざっと15億点に上る過剰在庫は、半分程度が廃棄されているのが実態だ。そして平時から在庫を抱えてきた企業は、コロナ禍の販売急減でさらに多くの在庫を抱え、資金繰りにも大きな打撃を受けた。