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JCBが「決済サービス」と「資金移動サービス」を機軸とした
スマホ決済用プラットフォームの提供を発表!
JCBは9月5日、事業者のスマホアプリのUX強化を支援する「デジタルバリュープラットフォーム(仮称)」 の提供を2023年春から開始することを発表しました。このプラットフォームを利用すれば、JCBが提供する「プリペイド型ブランド決済サービス」と送金・出金などの「資金移動サービス」を機軸とした金融サービスを、事業者のスマホアプリで埋め込むことが可能になります。
JCBのプリペイド型ブランド決済サービスには「JCBカード決済」「QUICPay(クイックペイ)」「JCBのタッチ決済」「Smart Code」があり、「デジタルバリュープラットフォーム(仮称)」をスマホに埋め込むことで、これらの決済サービスが利用可能になるようです。
またJCBは、事業者にプラットフォームを提供するだけではなく、自社でも消費者向けのモバイルウォレットサービスを2023年内に提供する予定とのことです。大手クレジットカード会社としては、初めてスマホ決済サービスに参入することになります。
スマホ決済サービスでは、先行する「PayPay」「LINE Pay」などが利用者を増やしており、例えばPayPayは8月に登録ユーザー数が5000万人を突破しました。これに対して、JCBは国際的な決済網を持っているのが強みで、国内外に1億4600万人の会員と3900万店の加盟店を有しています。こうした自社の基盤をうまく活用できるかどうかが、後発のスマホ決済・送金サービスとして成功できるかどうかの鍵となるでしょう。
JCBのスマホ決済サービスへの進出をきっかけに
決済システムや決済代行を手掛ける企業への関心が高まる
大手金融機関にとって、スマホ決済サービスは無視できない存在になってきています。今回、JCBがスマホ決済サービスへ参入することにより、他の金融機関でも同様の動きが活発化することが考えられます。
また、スマホ決済サービスが一段と拡大することから、後払いサービスなど複数の決済方法に対応する動きが広がることも見込まれます。それに伴い、決済システムなどを手掛けている企業や決済代行を手掛ける企業などへ、あらためて市場の関心が高まる可能性が期待できます。
そこで今回は「スマホ決済サービス」の関連銘柄に注目。決済システムの構築や決済代行などを手掛ける企業を中心に銘柄を取り上げました。
【TIS(3626)】
JCBの「デジタルバリュープラットフォーム」の構築に参画
TIS(3626)は金融、産業、公共、流通サービスなどの分野に強みを持つシステムインテグレーターです。JCBの「デジタルバリュープラットフォーム(仮称)」は、TISをはじめとするパートナー企業と協業しながら構築するようで、TISは「スマホ決済サービス」関連銘柄の中核的な位置づけになりそうです。株価は、3月7日につけた安値2484円をボトムに強いトレンドが継続しており、切り上がる13週移動平均線が下値支持線として機能しています。基本的には順張りのスタンスがおすすめですが、25日移動平均線辺りで押し目を拾えたら理想的でしょう。
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【デジタルガレージ(4819)】
「NFCタグサービス」を渋谷区デジタル地域通貨事業へ提供
デジタルガレージ(4819)は、決済代行事業者としてさまざまな決済手段を一括提供しているほか、投資事業なども行っています。また、JCBや大日本印刷(7912)と共同で、NFCタグ(非接触型ICタグ)を活用した非接触型の新決済サービス「NFCタグサービス」を渋谷区デジタル地域通貨事業に提供しています。「NFCタグサービス」は利用者のスマホ上で決済するため、店舗側で決済専用端末を用意する必要がなく、電源や通信機器も不要。そのため、無人決済や今まで決済端末を置けなかった場所でも利用可能となります。株価は下落トレンドが継続しています。直近で13週移動平均線を下回っているので、押し目を拾っておきたいところです。
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【電算システムホールディングス(4072)】
B2B請求業務代行事業「DSKバーチャルカード決済」の提供を開始
電算システムホールディングス(4072)は、コンビニエンスストアでの代金決済「DSK後払い」などの決済代行サービスを手掛けています。また、グループ会社である電算システムとDSテクノロジーズが、旅行大手のJTBやJTBビジネスイノベーターズとの業務提携により、B2B決済サービス向けの「DSKバーチャルカード決済」の提供を開始。「請求書発行送付」「入金管理」「会計処理」「支払督促」などの業務が効率化できるシステムとなっています。決済にはJTBが運営するマスターカードのバーチャルクレジットカードの仕組みを活用。請求1件1件に対してその決済のみに使用可能なカード番号を発行することで、より高いセキュリティレベルを担保します。株価は、26週移動平均線に上値を抑えられる格好での下落が続いており、足元では13週線移動平均線を下回ってきました。2200円近辺での押し目を狙いたいところです。
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【GMOペイメントゲートウェイ(3769)】
「GMO後払い」で紙の請求書をなくすサービスを拡充
GMOペイメントゲートウェイ(3769)は、ECサイトや公共料金の支払いなどで、クレジットカード決済代行などを手掛けています。グループ会社のGMOペイメントサービスは、EC事業者向けの後払い決済サービス「GMO後払い」において、紙の請求書を必要としない「電子バーコードタイプ」を9月から拡充。EC事業者は紙の請求書の送付・同梱が不要となり、業務効率化が実現できます。株価は、6月20日の安値8150円をボトムにリバウンドが続いていましたが、足元では調整の動きを見せています。13週移動平均線辺りが押し目買いのチャンスと言えそうです。
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【ラクーンホールディングス(3031)】
企業間の後払い決済サービス「Paid(ペイド)」などを提供
ラクーンホールディングス(3031)は、メーカーと小売店・サービス業などの事業者が利用する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」や、請求業務の手間と未回収リスクをゼロにする企業間の後払い決済サービス「Paid(ペイド)」などを手掛けています。「Paid」は、売り手側の企業に代わって与信管理から代金回収業務までをすべて代行し、もし未入金が発生した際は「Paid」が100%代金を支払います。株価は、6月24日につけた高値1899円をピークに調整が続いていますが、足元で1250円辺りでの底堅さが意識されてきたので、押し目買いのチャンスと言えるでしょう。
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【アイリッジ(3917)】
スマホでチャージから決済までを可能にする「MoneyEasy」を提供
アイリッジ(3917)は、スマホ向けアプリでチャージから決済までを可能にする「MoneyEasy(マネーイージー)」をはじめとしたFinTech技術と、O2Oソリューション「FANSHIP」を組み合わせることで、マーケティング機能を融合した決済サービスを提供しています。株価は、5月31日につけた892円をピークに調整を見せていますが、700円辺りが下値支持線として意識されているので、700円前半レベルでの押し目買いがおすすめです。
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以上、今回は「スマホ決済サービス」の関連銘柄を発掘しました。
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⇒「キャッシュレス決済」関連銘柄を解説! ペイパルのペイディ買収で注目が集まる「非接触決済」業界は、アフターコロナ社会の重要な“インフラ”として要注目
JCBが大手クレジットカード会社としては初めてスマホによる決済・送金サービスに参入することで、これまで採用を渋っていた地域の小売企業などもスマホ決済サービスを導入する動きが出てくるなど、ますます業界の活性化が期待できます。
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