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今週の日経平均株価は、先週末の下げに対する自律反発から上昇!
金融政策決定会合後にも上昇し、3万8000円付近で推移する展開に
今週(4月22〜26日)の日経平均株価は上昇し、最終的に先週末より866.41円(2.34%)高い3万7934.76円で終えました。先週末(4月19日)に1000円を超える大幅な下落となった反動から、自律反発の流れになったと言えるでしょう。
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ただし、日米で主要企業の決算発表が本格化しているほか、4月26日に日銀の金融政策決定会合を控えていたことや、大型連休前ということもあり、積極的な売買は手控えられました。また、為替市場で急激な円安が進行したことで、政府・日銀による為替介入への思惑も高まったことも、相場の膠着感を強めました。
なお、日銀は4月26日昼、金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決め、追加利上げを見送りました。これは想定されていた内容であり、サプライズはありませんでした。金融政策決定会合が終了した後は、アク抜け(悪材料の出尽くし)的な動きも入り、日経平均株価は上昇して3万8000円近辺での推移となりました。もっとも、大型連休前で商いは膨らまず、決算を受けた短期的な売買が中心だったと見られます。
GW中は売買が手控えられるが、5/3に発表される米・雇用統計や、
GW明け直後にピークを迎える主要企業の決算内容に注目!
【来週の日経平均株価の想定レンジ】
3万6500 ~ 3万9000円
来週(4月30日〜5月2日)はゴールデンウィークの谷間となり、市場が開いているのは3日間のみとなります。また、米国では4月30日〜5月1日に米・連邦公開市場(FOMC)が開催されるほか、5月3日の雇用統計など重要な経済指標の発表が予定されています。そのため、株式市場では積極的な売買が手控えられ、売買の中心は決算内容を手掛かりとした個別銘柄になると見られます。
連休明けとなる再来週(5月7〜10日))は、主要企業の決算発表がピークを迎えます。5月7日の任天堂(7974)や8日の三菱重工業(7011)、トヨタ自動車(7203)、9日のダイキン工業(6367)、カプコン(9697)、10日の東京エレクトロン(8035)などの決算が注目されそうです。
【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
トリプルアイズが+47.64%で値上がり率トップ!
ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。
今週の値上がり率ランキングのトップはトリプルアイズ(5026)でした。4月26日、グループ会社のゼロフィールドが業務提携先のMINERS UNITEDとの連携を進め、米・ワシントン州のデータセンターを増設すると発表。また、4月22日に、顔認証勤怠システム「AIZE」が世田谷区の会計年度任用職員の出退勤管理システムに採用されたと発表したことが材料視され、ストップ高を交えての上昇となりました。
値上がり率2位のシステムソフト(7527)は、明確な手掛かり材料は確認できませんでしたが、株価が2ケタの低位銘柄であり、短期的な値幅取りを狙った投機資金が集中したようです。
値上がり率3位のスマートバリュー(9417)は4月25日、さくらインターネット(3778)と行政システムのデジタル化を共同で推進するために行うマーケティング活動について、基本合意書を締結したことを発表。これを材料視した買いが集中し、ストップ高を交えて上昇しました。
一方、今週の値下がり率ランキング1位はシーユーシー(9158)でした。4月24日に2025年3月期の連結営業利益予想を40億円(前期比7.0%増)にすることを発表しましたが、これが市場予想に届かなかったとして換金売りが集中したようです。
値下がり率2位のアーレスティ(5852)は、4月23日に2024年3月期の純損益予想を従来の14億円の黒字から90億円の赤字(前期は8400万円の赤字)に下方修正すると発表したことが嫌気されました。
■今週の値上がり率 トップ5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | +47.64 | トリプルアイズ(東G・5026) |
2 | +46.15 | システムソフト(東S・7527) |
3 | +42.64 | スマートバリュー(東S・9417) |
4 | +31.22 | L is B(東G・145A) |
5 | +29.04 | SBテクノロジー(東P・4726) |
■今週の値下がり率 ワースト5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | −24.16 | シーユーシー(東G・9158) |
2 | −21.39 | アーレスティ(東P・5852) |
3 | −20.81 | アジャイルメディア・ネットワーク(東G・6573) |
4 | −19.54 | 東京ボード工業(東S・7815) |
5 | −19.54 | コンヴァノ(東G・6574) |
■今週の出来高 トップ5 | ||
順位 | 出来高(株) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | 904,749,700 | NTT(東P・9432) |
2 | 878,849,200 | 音通(東S・7647) |
3 | 363,395,600 | ランド(東S・8918) |
4 | 313,879,700 | 東京電力ホールディングス(東P・9501) |
5 | 264,687,800 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ(東P・8306) |
【4/30~5/10の主要イベント】
米国のFOMCと雇用統計、米・アップルの決算、
任天堂とトヨタ決算などに注目!
来週は以下のようなイベントが予定されています。
<4月29日(月)>
◆独4月消費者物価指数(CPI)速報値
<4月30日(火)>
◆決算:ZOZO(3092)、東日本旅客鉄道(9020)、商船三井(9104)
◆3月失業率
◆3月鉱工業生産速報値
◆3月百貨店・スーパー販売額
◆3月新設住宅着工戸数
◆中4月製造業購買担当者景気指数(PMI)
◆中4月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)
◆独4月失業率
◆独1-3月期国内総生産(GDP)速報値
◆欧4月消費者物価指数(HICP)速報値
◆米1-3月期四半期雇用コスト指数
◆米2月ケース・シラー住宅価格指数
◆米4月シカゴ購買部協会景気指数
◆米4月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
◆米連邦公開市場委員会(FOMC)
<5月1日(水)>
◆決算:イビデン(4062)、HOYA(7741)、三井物産(8031)
◆米MBA住宅ローン申請指数
◆米4月ADP雇用統計
◆米4月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米4月ISM製造業景況指数
◆米3月建設支出
◆米3月雇用動態調査(JOLT)求人件数
◆米連邦公開市場委員会(FOMC)、政策金利発表
◆パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
◆決算:クアルコム(QCOM)
<5月2日(木)>
◆決算:住友商事(8053)、三尾商事(8058)、日本航空(9201)
◆4月消費者態度指数・一般世帯
◆独4月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧4月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米4月チャレンジャー人員削減数
◆米3月貿易収支
◆米1-3月期四半期非農業部門労働生産性速報値
◆米3月製造業新規受注
◆決算:アップル(AAPL)
<5月3日(金)>
◆欧3月失業率
◆米4月雇用統計
◆米4月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値)
◆米4月総合購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米4月ISM非製造業景況指数
<5月6日(月)>
◆中4月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)
◆独4月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧4月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧3月卸売物価指数(PPI)
<5月7日(火)>
◆決算:マクニカホールディングス(3132)、任天堂(7974)
◆独3月製造業新規受注
◆独3月貿易収支
◆欧3月小売売上高
◆米3月消費者信用残高
◆決算:エアビーアンドビー(ABNB)、アゼンタ(AZTA)
<5月8日(水)>
◆決算:オムロン(6645)、三菱重工業(7011)、トヨタ自動車(7203)
◆独3月鉱工業生産
◆米MBA住宅ローン申請指数
◆米3月卸売売上高
◆決算:アーム・ホールディングス(ARM)
<5月9日(木)>
◆決算:ダイキン工業(6367)、ソフトバンク(9434)、カプコン(9697)
◆3月景気先行指数/一致指数速報値
◆中4月貿易収支
◆イングランド銀行(BOE)金利発表
<5月10日(金)>
◆決算:東京エレクトロン(8035)、三菱地所(8802)、KDDI(9433)
◆3月全世帯家計調査・消費支出
◆3月国際収支/経常収支/貿易収支
◆4月景気ウオッチャー調査
◆米5月ミシガン大学消費者態度指数速報値
◆米4月月次財政収支
【4/30~5/10の注目銘柄】
「キーエンス」「明星工業」「シンプレクス・ホールディングス」
の3銘柄をピックアップ!
4/30~5/10に注目したい銘柄は、この3つです。
キーエンス(2024年4月26日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
電気機器 | 東P・6661 | 6万9610円 | 43.2倍 | 6.01倍 |
欧米でのFA機器の好調もあり、3年連続で最高益を達成 4月25日に発表した2024年3月期の決算は、売上高が前期比4.9%増の9672億8800万円、営業利益が同0.8%減の4950億1400万円。さらに、純利益は同1.8%増の3696.42億円と、3年連続で最高益を達成しました。欧米の設備投資需要を取り込み、工場を自動化するファクトリーオートメーション(FA)機器が堅調に推移。また、付加価値の高い商品の企画開発や直販体制の強化を継続したことが業績に寄与しました。株価は、3月7日につけた高値7万5040円をピークに調整が続いたあと、200日移動平均線辺りで底固めの動きを見せていましたが、決算発表翌日の4月26日にはマドを空けて上昇し、25日・75日移動平均線を一気に突破しました。3月の高値を意識したリバウンド狙いのスタンスになります。 |
||||
明星工業(2024年4月26日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
建設業 | 東P・1976 | 1328円 | 10.4倍 | 1.06倍 |
国内外で大口工事の進捗が堅調なこともあり、上方修正を発表 4月25日に2024年3月期の業績予想の修正を発表。売上高を550億円から600億円、営業利益を66億円から80億円に上方修正しました。建設工事事業の国内外における大口工事の進捗が堅調に推移しています。株価は、3月25日につけた高値1387円をピークに調整が続いており、直近で75日移動平均線を割り込んでいました。しかし、上方修正の翌日(4月26日)には、10%を超える上昇で25日・75日移動平均線を一気に突破し、3月の高値に接近。急伸に対する反動安を警戒しつつも、25日移動平均線辺りで押し目を狙いたいところです。 |
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シンプレクス・ホールディングス(2024年4月26日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
情報・通信 | 東P・4373 | 2564円 | 20.4倍 | 3.16倍 |
戦略/DXコンサルティングの案件獲得などにより、2024年3月期が過去最高を更新 4月25日に発表した2024年3月期の業績は、売上高が前期比16.5%増の407億800億円、営業利益が同18.8%増の88億5000億円でした。売上高は、システムインテグレーション、運用サービスともに売上が好調に推移したことや、戦略/DXコンサルティングの新規案件獲得により、過去最高を更新しました。2025年3月期の業績は、売上高が前期比13%増の460億円、営業利益が同19.8%増の106億円を計画しています。株価は、決算発表後に25日移動平均線に上値を抑えられる形で利益確定の売りに押されましたが、ここからに仕切り直しが期待できます。 |
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【※今週のピックアップ記事!】
⇒日経平均株価が「10年後に8万円」になるときに“株価10倍”になる可能性を秘めた「大型株」2銘柄! AIで成長する「NTT」、抗がん薬に期待の「第一三共」に注目!
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