｢花粉症対策｣関連銘柄を紹介！ 2025年の花粉飛散量が平年の1.5倍と予想される中、薬やグッズの需要増大が見込める「花粉症対策」事業を手掛ける企業に注目！

2025年の花粉飛散量は、関東・山梨エリアで平年の155％に増加！
1月8日には都内でスギ花粉の飛散が始まり、花粉症シーズンに突入

　東京都は、1月8日に都内でスギ花粉の飛散が確認されたことを17日に発表しました。2024年に比べて1カ月ほど早く、1985年の統計開始以来、最も早い飛散開始となっており、ネットなどでは早くも花粉症の症状を訴える声が聞かれます。

　ウェザーニューズ（4825）の「花粉飛散予想2025」では、2025年の春は花粉の飛散量が多く、関東・山梨エリアでは2024年の142％、平年の155％になると予想。その他の地域でも平年より花粉の飛散量が増えるエリアが多く、花粉症に悩む人にとってつらい春になることが見込まれます。

　日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会の調査では、花粉症の患者数は年々増え続けており、2019年時点で日本人の実に4割超が花粉症になっているとのことです。花粉症は仕事や勉強にも大きな影響を与えており、パナソニックがまとめた「花粉症による労働力低下の経済損失額2024」の推計によると、花粉症で労働生産性が落ちることによる経済損失は、日本全体で1日当たり2340億円に上るとのことです。花粉症は、まさに「国民病」とも言えるでしょう。

　こうした状況のなか、日本政府も花粉症対策には本腰を入れており、2023年5月には「花粉症に関する関係閣僚会議」を設置。（1）治療薬の増産などの「発症等対策」、（2）2033年度までに花粉の発生源となるスギ人工林を約2割減少させることを目標に伐採・植替えなどを推進する「発生源対策」、（3）民間事業者が行うスギ花粉飛散量の予測の精度向上を支援する「飛散対策」を「花粉症対策の3本柱」を挙げています。

花粉症対策としては「花粉を体内に入れないこと」に加え、
症状に応じて薬を使い分けるなどして症状を抑えることが有効！

　花粉症は一度発症すると完全に治すことは難しく、何よりも効果的な対策は「外出を避ける」「マスクや眼鏡などの装着」などによって花粉を体内に入れないことです。例えば、花粉症用マスクを装着すると、84％の花粉の侵入を防ぐことができると言われています。また、花粉症が辛い場合には、症状に応じて薬を使い分け、痒みや鼻水などを抑えることも有効です。

　免疫力が低下すると花粉症の症状が出やすくなるので、薬だけに頼らない花粉症対策も大切。具体的には、睡眠や栄養バランスのとれた食事、適度な運動、ストレスをためない生活などが有効だとされています。また、免疫機能を司る免疫細胞の約60％は腸に集中していることから、ヨーグルトやチーズ、味噌、キムチなどの発酵食品を食べることで乳酸菌を取り入れ、腸内環境を整えることも免疫機能の正常化につながると言われています。

　そこで今回は「花粉症対策」関連銘柄のなかから、テクニカル面も考慮して注目銘柄をピックアップ。調整が続いている株については、底入れからのリバウンドが期待できる銘柄を紹介しています。

【久光製薬（4530）】
アレルギー専用の鼻炎薬「アレグラFX」などを販売

　久光製薬（4530）は鎮痛消炎剤の最大手で、医療用医薬品の経皮鎮痛消炎剤「モーラスパップ」や「モーラステープ」、一般用医薬品の「サロンパス」「サロンシップ」などを手掛けています。花粉症対策としては、アレルギー専用鼻炎薬「アレグラFX」、アレルギー症状に効く目薬「眼涼アルファーストEX」などを販売しています。株価は、1月9日に発表した上方修正が好感されて急伸し、1月14日には4735円まで買われました。その後は調整を見せていることから、押し目狙いのスタンスで臨みましょう。

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【ロート製薬（4527）】
「アルガード」シリーズとして内服薬から鼻用洗浄液まで幅広く展開

　ロート製薬（4527）は一般用医薬品とスキンケア事業のほか、機能性食品事業を展開しています。花粉症対策では、「アルガード」シリーズとして目薬やアレルギー性鼻炎薬、鼻炎スプレー、鼻用洗浄液などを手掛けています。株価は、2024年11月に急落した後、2650～3000円辺りでの推移を見せています。足元は年初からの調整でボトム圏まで下げており、ここからのリバウンドに期待したいところです。

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【雪印メグミルク（2270）】
目や鼻の不快感を緩和する「乳酸菌ヘルベヨーグルト」を開発

　雪印メグミルク（2270）は、花粉やハウスダストなどによる目や鼻の不快感を緩和する飲料「乳酸菌ヘルベヨーグルト」を販売。自社で保有する約3000の乳酸菌のなかから見つけ出した「乳酸菌ヘルベ」を使用したヨーグルトドリンクで、GABAを新配合したことで一時的な疲労感やストレスを感じている人の睡眠の質の向上にも役立つとのことです。株価は、年明け以降の下落で2024年11月の安値水準まで下げており、「ダブルボトム（2点底）」形成からの上昇が期待できます。

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【マツキヨココカラ＆カンパニー（3088）】
「matsukiyo」ブランドで点眼剤、点鼻剤、錠剤などを販売

　マツキヨココカラ＆カンパニー（3088）は、マツモトキヨシとココカラファインの統合により誕生したドラッグストア大手で、全国47都道府県に店舗網を拡大。プライベートブランド（PB）の「matsukiyo」では、花粉症対策商品として目薬や点鼻薬、錠剤、フィルムコーティング錠、ソフトカプセル剤、さらには不織布マスクやキャンディー・飴など、幅広く展開しています。株価は下向きで推移する52週移動平均線に上値を抑えられていますが、2024年11月の安値2022円をボトムとした上昇が続くなか、同線の突破に期待したいところでしょう。

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【ウエルシアホールディングス（3141）】
プライベートブランドの「からだWelcia」で花粉症対策商品を多数展開

　イオン（8267）の子会社であるウエルシアホールディングス（3141）は、「ウエルシア」をはじめとするドラッグストアを全国展開しており、「調剤併設」「カウンセリング営業」「深夜営業」「介護」をビジネスの軸としています。プライベートブランドの「からだWelcia」で花粉症対策商品を数多く展開。株価は2024年7月以降、1800円近辺での底固めが続いていましたが、年明け以降はリバウンド基調が強まっており、足元で52週移動平均線を突破しました。トレンド転換による反転上昇を狙うスタンスで。

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【ジンズホールディングス（3046）】
花粉を最大99％以上カットする「JINS PROTECT」シリーズ

　ジンズホールディングス（3046）は、眼鏡などのアイウエア専門店「JINS」を全国に展開しています。以前から花粉や飛沫、乾燥から目を守る「JINS PROTECT」シリーズを販売。2024年1月にリニューアルしたモデルは、専門医師の監修による実証実験で花粉を最大99％以上カットしました。株価は、上向きで推移する13週移動平均線を下値支持線とした上昇トレンドが続いており、押し目を狙いたいところです。

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　以上、今回は「花粉症対策」関連銘柄を発掘しました。

　上記の6銘柄のほかに、以下の銘柄についても「花粉症対策」関連銘柄の一角として挙げられるので、併せて注目してみるといいでしょう。

■その他の「花粉症対策」関連銘柄
銘柄名（コード）	概要
ヤクルト本社（2267）	花粉などによる鼻の不快感を軽減する機能を持つ「乳酸菌LP0132」を扱う
キリンホールディングス（2503）	ウイルス感染防御細胞を活性化する「プラズマ乳酸菌」の入ったドリンク「おいしい免疫ケア」などを展開
アサヒグループホールディングス（2502）	健康な人の免疫機能の維持に役立つ「PLUSカルピス 免疫サポート」を販売
第一三共（4568）	花粉症による目の痒みや点眼薬、鼻症状に効く目薬や点鼻薬、内服薬を手掛ける
エーザイ（4523）	鼻の外側に塗るだけで花粉対策ができる「塗るマスク」を販売
サワイグループホールディングス（4887）	ジェネリック医薬品をはじめとした医療用医薬品の製造販売
ALiNKインターネット（7077）	日本気象協会と共同で、花粉の飛散予想やピーク予想を行う気象情報サイト「tenki.jp」を運営
ファンペップ（4881）	花粉症を対象とした抗体誘導ペプチドの開発
ユニ・チャーム（8113）	風邪・花粉用の超立体マスクを製造・販売
フマキラー（4998）	スプレーするだけで陽イオンポリマーが顔や髪全体をコートして花粉を防ぐ「アレルシャット」シリーズを展開
アゼアス（3161）	高性能不織布フィルタ採用のマスクを製造・販売
川本産業（3604）	衛生材料や医療用品、介護用品、安全衛生保護具などを製造・販売
ツインバード（6897）	高性能HEPAフィルター搭載の空気清浄機を手掛ける
ダイニチ工業（5951）	「花粉」運転モードを搭載したハイブリッド式空気清浄機を開発

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