【NISA最新格付2025年春版】世界株型投資信託の最高評価3本を紹介! “飛び抜けた好成績”の商品も トランプ政権下で不透明感増す米国株の比率もチェック
発売中のダイヤモンド・ザイ4月号の特集は、人気の投資信託を星の数で判定する「投信格付 2025年春版」。半年に1度の定点観測企画だ。ザイ独自の格付で、買っていい投資信託なのか、ダメな投資信託なのかをズバリ判定している。
今回は、人気の世界株型投資信託20本の中から、最高評価を獲得した3本を紹介する。成績の良し悪しはもちろん、トランプ新政権の政策で先行きの不透明感が増している米国株の組入比率も、投資信託選びの1つのポイントになりそうだ。
3本はいずれもNISAの成長投資枠で購入可能。「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ2024」の受賞投資信託もある。最新の格付をチェックしよう。
【※「新興国株型」の最新格付はこちらをチェック!】
⇒【NISA最新格付2025年春版】成長投資枠で買える新興国株型のおすすめ投資信託! 人口増加で高成長期待のインド消費関連や新興国の高配当株型
フランスやインドなどにも投資し、米国の比率は低め!
「未来の世界(ESG)」
全世界株型や米国株型のアクティブ型投資信託は、普通に分散投資する運用では指数に勝つことが難しい。全世界株や米国株の指数、つまり市場全体の上昇率が非常に高いからだ。したがって、大きな利益を狙うには「“尖った”運用の投信で、より成長性が高いセクターを持つという考え方」(SBI証券投資情報部の川上雅人さん)となる。
一方で、テーマ型の投資信託は当たり外れや状況の変化による浮き沈みが大きい。今後も息長く期待できるテーマなのか、方針通りの適切な運用がなされているか、見極めがいっそう重要だ。
初めに紹介するのは、アセットマネジメントOneが運用する「未来の世界(ESG)[グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)]」。買われている順で見ると世界株型の中では3位の投資信託だ。ESGの取組や競争優位性、成長性、割安度で企業を選別している。
未来の世界(ESG)[グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)]の最新格付は「星3つ」の最高評価となった。格付の元となる各期間の成績を見ると、1年(30.7%)、3年(53.4%)ともに指数(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)をわずかに下回ってはいるが、成績は2022年の大幅下落から回復傾向にある。
組入銘柄上位にはインドやフランスの企業も入っており、米国の比率は6割弱。これは世界株型の中では低めだ。組入銘柄数は25と、かなりの集中投資型だが、新興国を含め対象は幅広いのが特徴。NISAでは成長投資枠で購入できる。
IT技術・サービスに幅広く投資!
「THE 5G[次世代通信関連世界株式戦略ファンド]」
次に紹介するのは、人気9位で三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用する「THE 5G[次世代通信関連世界株式戦略ファンド]」。通信技術の発展で恩恵を受ける企業に投資しており、半導体関連も含んでいる。
THE 5G[次世代通信関連世界株式戦略ファンド]の最新格付は、同じく「星3つ」の最高評価。成績は3年(45.1%)、5年(136.7%)ともに指数(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)を下回るが、レーダーチャートにある通り、中・長期の評点はいずれも「5」の最高評価で成績良好。また、1年の成績(51.8%)は指数を大きく上回った。5Gインフラやデータセンターへの投資が期待できるとしている。
組入上位銘柄には、エヌビディアやアマゾン・ドット・コム、ブロードコムなどの米国企業が並ぶが、4位には台湾の台湾積体電路製造(TSMC)も。表にはないが、日本の電線大手フジクラや半導体向け研削切断装置のディスコなども組入れられており、地域別の組入比率で見ると日本が2位だ。全体の米国比率は60%台半ば。こちらの商品もNISAの成長投資枠で買える。値動きは大きいので注意しよう。
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圧倒的な上昇率を誇る!
「野村世界業種別投資シリーズ 世界半導体株投資」
最後に紹介するのは、人気11位で野村アセットマネジメントが運用する「野村世界業種別投資シリーズ 世界半導体株投資」。その名の通り世界の半導体関連企業に投資する。こちらは「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ2024」の世界株部門(テーマ)で「優秀賞」を受賞した投資信託だ。
野村世界業種別投資シリーズ 世界半導体株投資の最新格付も同じく「星3つ」。成績は1年(74.1%)、3年(154.5%)、5年(469.1%)といずれも指数(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)を大きく上回るだけでなく、すべての期間で世界株型の1位を獲得している。10年ではすべての投資信託の中の1位だ。
川上さんもおすすめしており、「長期でトップ級の成績を評価した」と語る。楽天証券経済研究所の篠田尚子さんも「個別株は手を出せないが半導体関連を買いたい人におすすめ」と高評価だ。
組入上位には米国のエヌビディアやブロードコム、台湾のTSMC、オランダのASMLホールディングなどが並ぶ。全体の米国比率は7割弱。こちらもNISAでは成長投資枠で購入できる。年1回、分配金を出しており、直近では1万口当たり9000円。
アクティブ型投資信託の魅力は、この投資信託のように飛び抜けた好成績の商品もあること。ただし、リターンはリスクと表裏一体。値動きが激しい投資信託を買う場合は、投資額を小さくする、積立投資を行うなどでリスクを抑えるのが得策だ。
月刊マネー誌『ダイヤモンド・ザイ』では毎年、良い投資信託を表彰。第2回となる今回は、“新NISAで買える”好成績のアクティブ型投信30本を表彰した。本グランプリの特徴は、「5年以上の運用成績があり、みんなが買っている分野・投信に限定し、1.どれだけ上がったか(成績)、2.どんな時も下がらない(下がりにくさ)、3.ずっと優等生(成績の安定度)」の3つの基準で選定している点。完全な実力主義で評価し、「個人投資家にとって本当にイイ投資信託」かという点にこだわっている。特別枠として5年未満の好成績投資信託を厳選し、フレッシャー賞を設けている。
⇒詳しい選定基準はこちら
⇒受賞した投資信託全30本のラインナップはこちら
※本記事は「ダイヤモンド・ザイ」2025年4月号から一部抜粋・再構成したものです。
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