「お宝銘柄」発掘術!

「半導体製造装置」関連銘柄を紹介! 米国内で検討が
始まった“半導体製造工場の新設”で業績拡大が期待で
きる「野村マイクロ」「内外テック」など5銘柄を解説!

2020年5月14日公開(2022年9月20日更新)
村瀬 智一
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 政府・与党が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、追加経済対策を盛り込む第2次補正予算案を早期に編成し、今国会中(6月17日が会期末)の成立をめざす方針を固めたことが各所で報じられています。また、5月14日に開催される専門家会議での意見次第ではあるものの、5月末まで延長された緊急事態宣言についても、特定警戒都道府県の一部とそれ以外の34県については、期限を待たずに宣言を解除することを検討する方針のようです。

 前回のコラムでも触れたように、世界的に外出や経済活動の制限緩和が徐々に始まっていることもあり、株式市場では、医薬品株などこれまで上昇していた銘柄が売られる一方で、新型コロナウイルスの影響で売り込まれていた銘柄が買い戻される動きが見られています。

 今回は、経済活動の再開を先取りしている現在の状況を踏まえ、「半導体」関連銘柄に注目したいと思います

半導体の“アジア依存”から脱却するため、
米国では半導体製造工場を国内に新設する流れに!

 「半導体」は、最近浮上してきた目新しいテーマではなく、以前から注目度の高い、国内外の株式市場にまたがる超重要テーマのひとつです。

 しかし、トランプ政権と半導体メーカーが、国内工場の新設を加速させようとしていることを米国の一部メディアが報じたことから、改めて「半導体」に注目が集まることが期待できます

 以前から米国では、半導体をアジアからの輸入に依存していることが懸念されていましたが、米中貿易摩擦をはじめとした米国における対外関係のこれまでにない“揺らぎ”により、その懸念は増大。そして、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、その懸念が一段と切迫した問題として表出したのです。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、インテル(INTC)の政策・技術担当副社長であるグレッグ・スレーター氏が、半導体のアジア依存について「われわれはこのことについて非常に真剣に考えている」と述べたことを伝えており、具体的に米国内における工場新設の検討が進んでいるものと見られています

幅広い「半導体」関連銘柄の中から、
工場新設に欠かせない「半導体製造」関連にフォーカス!

 「半導体」関連銘柄とひと口に言っても、製造工程が多岐に渡り、直接的なものから間接的なものまで幅広い銘柄が挙げられます。そこで今回は、「米国での工場新設」を切り口として、「半導体製造」に関係する新興市場の企業に焦点を当てました

「半導体製造」関連銘柄については、まず東証1部の主力大型株が先行して値上がりする展開になると思いますが、経済活動再開による株価の回復局面においては、個人投資家の資金が向かいやすい新興市場の中小型株のパフォーマンスが上がりやすいと考え、今回は中小型株に絞り込みました

 今期の業績に不透明感がないわけではありませんが、足元の値動きを見ると「半導体」関連は順調なリバウンドを継続している銘柄が目立っています。そうした銘柄は資金の回転も速いため、需給状況は良好だと考えられます。

【ホロン(7748)】
半導体製造プロセスにおいて主力製品が活躍!

 ホロン(7748)は、半導体検査装置の開発、製造・販売、保守サービスなどを展開する企業。特に、半導体製造プロセスにおけるマスク製造工程で、ホロンの主力製品は活躍しています。株価は現在、値上がりを続けており、5月12日には7340円まで上昇。その後、決算発表を受けて急落したので、「押し目買い」のスタンスで臨みたいところです。

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ホロン(7748)チャート/日足・3カ月ホロン(7748)チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【内外テック(3374)】
上値抵抗線だった75日移動平均線を突破!

 内外テック(3374)は、半導体やFPD(フラットパネルディスプレイ)の製造装置(部品)などの販売事業と、組立や保守メンテナンスを含む受託製造事業を展開しています。東京エレクトロングループ向けの製品が非常に多いのが特徴です。株価は、3月23日につけた安値940円を底値に上昇基調が継続しており、上値抵抗線として意識されていた75日移動平均線を突破しています。

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内外テック(3374)チャート/日足・3カ月内外テック(3374)チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト) ※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【テクノクオーツ(5217)】
25日・75日移動平均線が下値支持線に!

 テクノクオーツ(5217)は、半導体・液晶製造装置関連および理化学機器に使用される高精度な石英・シリコン製品を提供する企業です。株価は、3月17日の底値7430円から急速なリバウンドを見せた後、こう着が続いていますが、25日・75日移動平均線を下値支持線とした底堅さが意識されています。

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テクノクオーツ(5217)チャート/日足・3カ月テクノクオーツ(5217)チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【野村マイクロ・サイエンス(6254)】
半導体製造に欠かせない「超純水」の製造装置を販売

 半導体の製造工程では、さまざまな付着物を取り除くため、不純物がゼロに近い「超純水」による洗浄が必要不可欠ですが、野村マイクロ・サイエンス(6254)は、そこで使われる超純水製造装置の製造・施工・販売を展開しています。株価は、3月13日につけた安値767円を底値に上昇が続いており、5月13日には1月の高値1350円を突破しました。

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野村マイクロ・サイエンス(6254)チャート/日足・3カ月野村マイクロ・サイエンス(6254)チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【フェローテックホールディングス(6890)】
半導体製造装置に使われる「真空シール」のトップ企業

 フェローテックホールディングス(6890)は、半導体およびFPD製造装置向け製品を取り扱っている企業で、特に「真空シール」で知られています。株価は、3月13日につけた安値450円で底値を確認した後、リバウンドが継続。現在は25日移動平均線を下値支持線に上昇が続いており、5月8日には75日移動平均線を突破しました。

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フェローテックホールディングス(6890)チャート/日足・3カ月フェローテックホールディングス(6890)チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 以上、「半導体製造」に関わる注目銘柄を5社紹介しました。参考までに、米国の市場調査会社・VLSIresearcが発表した、2019年の半導体製造装置メーカー売上高ランキング・トップ15を挙げておきます。

■2019年 半導体製造装置メーカー・トップ15
順位 企業名(※青文字はクリックで最新株価へ)
1位 Applied Materials(AMAT) 米国
2位 ASML(ASML) EU
3位 Tokyo Electron(東京エレクトロン・8035) 日本
4位 Lam Research(LRCX) 米国
5位 KLA(KLAC)  米国
6位 Advantest(アドバンテスト・6857) 日本
7位 SCREEN(SCREENホールディングス・7735) 日本
8位 Teradyne(TER) 米国
9位 Hitachi High-Tech(日立ハイテク・8036) 日本
10位 ASM International(ASMI) EU
11位 Nikon(ニコン・7731) 日本
12位 Kokusai Electric 日本
13位 Daifuku(ダイフク・6383) 日本
14位 ASM Pacific Technology(0522.HK) 中国
15位 Canon(キヤノン・7751) 日本
※米国の市場調査会社・VLSIresearcが発表した「2019 Top Semiconductor Equipment Suppliers」より作成

 半導体製造装置の世界的サプライヤーである東京エレクトロン(8035)の3位を筆頭に、アドバンテスト(6857)SCREENホールディングス(7735)日立ハイテク(8036、旧:日立ハイテクノロジーズ)など、上位15社中、日本企業が8社ランクインしています。

「アフターコロナ」の世界でも、「5G」「AI」「IoT」などの新技術や
それを支える「半導体」のニーズは止まらない

 最近では、「コロナ後の世界(経済)」を意味するの「アフターコロナ」という言葉が耳に入るようになってきましたが、新型コロナウイルスの有無に関わらず、「5G」や「AI」「IoT」などの普及・進化の流れは止まりません。それらの新技術を支えるのが、“産業のコメ”とも呼ばれる「半導体」です。

 米国の市場調査会社・TECHCETによると、半導体製造用フォトレジストとその補助材料の世界市場について、2019年はマイナス成長だったものの、2020年には新型コロナウイルスの影響に負けず成長に転ずると予測されています。

 冒頭で述べた米国の他にも、複数の国で「半導体」の国内工場を新設する流れが出てくる可能性があります。その意味でも、「半導体製造」関連銘柄は、押さえておく必要があるでしょう。
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