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石破氏が逆転勝利で自民党新総裁に就任して以降、
日経平均株価が大幅な上昇と下落を繰り返す不安定な相場に!
9月27日に実施された自民党総裁選において、決選投票で石破茂氏が高市早苗氏を破って第28代総裁に選出されました。そして10月1日に召集された臨時国会において、石破氏が第102代の総理大臣に就任しました。
石破総理は、臨時国会での所信表明演説と代表質問を経た後、10月9日に衆議院を解散し、15日公示、27日投開票の日程で総選挙を行うことを表明しました。早期の総選挙で国民の信任を得て、政権基盤を強化する狙いがあると思われます。
それはさておき、石破新総裁の誕生をきっかけに、株式市場は大荒れの展開が続いています。
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9月27日は、自民党総裁選において日銀の金融政策(早期の利上げ)に否定的だった高市氏が1回目の投票で1位となったことで、為替市場で円安が進行し、日経平均株価が前日比で900円以上上昇しました。しかし、取引終了後の15時20分頃、石破氏の逆転勝利が決まったことで、高市氏勝利を見込んで積み上がっていたポジションを解消する動きが進行。為替市場では円高が進み、日経225先物は夜間取引で一気に2000円を超える急落となりました。
そうした流れを受け、週明けの9月30日の日経平均株価は、前週末比で1900円を超える暴落となりました。ただ、大荒れながらも織り込み済みの下落だったこともあり、売り一巡後は押し目買いのタイミングを探る動きも見られました。
その後の日経平均株価は、10月1日が前日比732.42円高、2日が同843.21円安、3日が同743.30円高と、大幅な上昇と下落を繰り替えず不安定な値動きが続いています。
ただ、今後この不安定な相場が落ち着きを見せてくるようだと、改めて石破政権に対する政策期待の高まりが見込めるでしょう。
石破総理が「日本経済の起爆剤」とも位置づける
「地方創生」関連ビジネスを展開するIT企業に注目!
石破総理はもともと財政再建を重視し、金融所得課税や法人税の引き上げに前向きな姿勢を見せてきました。一方、日銀に対してその独立性を尊重する立場を示しているのに加え、「経済あっての財政」として経済に配慮しながら財政の健全化を進める考えを示しており、「金融緩和基調は基本的に変えることはしない」と述べています。そのため株式市場では、利上げに対する過度な警戒感が後退しています。
また、石破総理は急速に進む地方の人口減少問題に積極的に取り組む考えを示しており、「地方創生」を経済成長の起爆剤と位置づけ、新政権の成長戦略の中核に据えるようです。
具体案のひとつとして、石破氏は「地方創生」と「デジタル」を組み合わせ、東京への一極集中を是正する「地方創生2.0」構想を打ち出しています。次世代インターネット技術を活用することで地域間の情報格差をなくし、地方への企業進出を後押ししたうえで、さらにデジタル化によって地方向けの人材確保を行うとのことです。
こうした政府主導によるデジタル技術の活用により、地方の労働力不足や生活サービスの維持、社会インフラの管理などの課題を克服するための動きが加速することが期待されます。
そこで今回は、新たに誕生した石破総理への政策期待の高まりに期待して、「地方創生」に関連した銘柄を取り上げます。具体的な銘柄としては、「地方創生」に積極的に取り組んでいるIT企業を中心にピックアップし、さらに株価やチャート形状などのテクニカル面を考慮して選定しました。
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【NECネッツエスアイ(1973)】
自治体における「働き方のデジタルシフト」をサポート
NECネッツエスアイ(1973)は、ネットワークインテグレーションとそれに関わるサポートやサービスを、企業のみならず自治体や官公庁向けに提供しています。近年、自治体におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)への関心が高まっていますが、自治体にはそれらを担う人材やノウハウがないのが課題となっています。NECネッツエスアイは、そんな自治体における「働き方のデジタルシフト」を実現するため、業務プロセスの見直しや住民サービスの利便性向上のサポートを行っています。株価は、上向きで推移する13週移動平均線を下値支持線とした上昇トレンドが続いています。
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【TIS(3626)】
自治体に対して課題調査から開発、運用までを一貫して提供
TIS(3626)は「システム・インテグレーション」「システム開発」「アウトソーシング」「コンサルティング」「クラウドサービス」の5つを中心に事業展開しています。2024年に策定した中期経営計画のなかで、「健康問題」「金融包摂」「都市集中・地方衰退」「低・脱炭素化」という4つの社会課題の解決を掲げています。自治体に対しては、課題調査から地方創生事業の組み立て、サービス開発、さらにはその後の運用までを一貫して提供します。株価は、5月29日の安値2798.5円をボトムに上昇の勢いが強まり、足元で2月以来の年初来高値を更新。2022年9月につけた上場来高値4320円が意識されます。
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【チェンジホールディングス(3962)】
「ふるさとチョイス」の運営や自治体のDX支援を実施
チェンジホールディングス(3962)は、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」の運営や、自治体のDX支援などを展開。新しいテクノロジーやデジタル人材育成を通して業務オペレーションやビジネスモデルを変革させ、生産性と付加価値を向上させるサービスを提供しています。株価はボトム圏での推移が続いていましたが、足元では13週・26週移動平均線が下値支持線として意識され、上値抵抗線となっていた52週移動平均線を突破してきました。2023年2月につけた高値2717円をピークとした下落トレンドから上昇トレンドへの転換が期待されます。
⇒チェンジホールディングス(3962)の最新の株価はこちら!
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【パソナグループ(2168)】
「地方創生」をキーワードに地域経済の活性化に取り組む
パソナグループ(2168)は、人材派遣やBPO(顧客業務の受託)などを手掛ける人材サービス企業です。「地方創生」をキーワードに全国各地の自治体や多くの企業と協業し、地域経済の活性化に取り組んでいます。2008年から淡路島で農業や廃校のリノベーション、県立公園のテーマパークといった観光事業を展開しており、2020年には本社機能の一部を淡路島へ移転したことで話題になりました。株価は4月下旬にマドを空けて急落しましたが、その後は上向きで推移する52週移動平均線を挟んだ形で底堅さが見られており、ここからのリバウンドに期待したいところです。
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【アイモバイル(6535)】
産官学協働の「ふるさと納税地方創生協働ラボ」を設立
アイモバイル(6535)は、ふるさと納税サイト「ふるなび」の運営を中心に、トラベル事業やレストランPR事業、ポイントサービス事業などを展開。2021年12月には、産官学協働で社会課題の解決と地方創生の実現を目指す「ふるさと納税地方創生協働ラボ」を設立しました。株価は、8月5日の安値350円をボトムに上昇が続いており、7月4日につけた年初来高値に接近。高値更新から、2021年6月につけた上場来高値652円(分割考慮済)を射程に入れた上昇トレンドが期待できます。
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以上、今回は石破総理の誕生で要注目の「地方創生」関連銘柄を発掘しました。
なお、石破総理は、地方には結婚適齢期の女性の人数が男性より少ないことから、婚姻率を引き上げることを目標に「若い女性に選ばれる地方とは何か」という目線で地方創生プロジェクトを展開していくとしています。地域経済を活性化させて、魅力的な職場を創出し、若い女性に選ばれる地方をつくることで若い女性が地方に残りやすいようにし、地方における出生率向上とを狙っているようです。
石破総理においては、これまで農業や安全保障、地方創生などさまざまな分野に携わり、閣僚や党要職を歴任した豊富な政治経験で培ったリーダーシップと政策立案力を、これからの政権運営において発揮し、国内外の重要課題の解決に邁進することを期待したいところです。
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