「お宝銘柄」発掘術!

「AI(人工知能)」関連銘柄に注目! 「企業のDX推進」「画像認識アルゴリズム」「消費者行動のAI解析」など、AIを活用した最新のサービスを提供する企業を紹介!

2022年10月27日公開(2022年10月27日更新)
村瀬 智一
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AIに関する技術・サービスが一堂に集まる展示会
「AI・人工知能EXPO【秋】」を幕張メッセで開催!

 AI(人工知能)に関する技術・サービスが一堂に集結する展示会「AI・人工知能EXPO【秋】」が、10月26日~28日まで幕張メッセで開催中です。「AI・人工知能EXPO【秋】」は、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進をテーマとしたイベント「NexTech Week2022【秋】」の一環として開催されており、製造業や社会インフラ、小売、物流、医療、金融、官公庁など、DXの推進を命題とするあらゆる分野の企業担当者が来場し、活発な商談が行われています。

 なお「NexTech Week2022【秋】」では、同時期に「ブロックチェーン EXPO【秋】」「量子コンピューティング EXPO【秋】」「デジタル人材育成支援 EXPO【秋】」という3つの展示会も開催されており、前回の開催時には全体の来場者数が3日間合計で1万6428人、セミナー受講者数が7877人に上る活況ぶりでした。

AI insideが自動機械学習ソフトウエア関連の企業を買収するなど、
「AI」関連業界における企業再編への思惑が高まる

 最近はさまざまな分野でAIの技術水準が向上しており、すでに私たちが日常で使う商品やサービスに組み込まれています。身近なところでは、インターネットの検索エンジンや「Siri」「Googleアシスタント」などの音声応答アプリケーション、掃除ロボットなどがあり、多くの人がAIを使用したことがある時代になりました。企業においても社内業務や工場の自動化支援、社内および顧客の情報といったビッグデータの活用支援などにAI技術が使われています。

 そんな中で米国のアルファベット(GOOGL)傘下のグーグルが、AIを使った自然言語処理(NLP)ソフトウエアを開発しているカナダのスタートアップ企業Cohere(コーヒア)に少なくとも2億ドル(約300億円)を出資する方向で交渉が進んでいる、とウォール・ストリート・ジャーナル紙が10月21日に報じました。

 一方、国内においても、2022年3月5日にAI inside(4488)が自動機械学習ソフトウエアなどを手掛けるaiforce solutionsの全株式を取得し、完全子会社化することを発表。さらに9月29日には、コンサルティング大手のアクセンチュアがALBERT(3906)に対して1株につき9180円で株式公開買い付け(TOB)を実施することを発表しました。

 このように、AIを巡るテクノロジー企業の競争が激化するなか、企業再編への思惑が高まる可能性は十分にありそうです。そこで、今回は「AI」関連銘柄に注目しました。

 とはいえ、AI関連サービスを提供している企業は数が多いため、今回は、特に注目される新しい技術・サービスの有無や業績面、株価などを考慮して銘柄を絞りました。

【フィーチャ(4052)】
自動運転技術などで使われる画像認識アルゴリズムを開発

 フィーチャ(4052)は、コンピュータ・ビジョン(AIによる画像認識・処理)やディープラーニング、機械学習の分野に注力し、最先端の画像認識アルゴリズムを開発。自動車向け先進運転支援システム(ADAS)やドライバー監視システム(DMS)、自動運転技術などの実用化に向け、積極的に研究開発を進めています。足元の業績は、2022年6月期の営業損益が2500万円(前期は6400万円の赤字)と黒字に転換しました。株価は1月28日の安値435円をボトムに、13週移動平均線と26週移動平均線を下値支持線とした上昇トレンドが継続しており、直近では大きく急伸。長期的な下落トレンドからの転換が期待できます。

⇒フィーチャ(4052)の最新の株価はこちら!

フィーチャ(4052)チャート/週足・1年フィーチャ(4052)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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【unerry(5034)】
特定の商圏や店舗の消費者行動をデータ化&AI解析

 unerry(5034)は、リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」を運営しています。特定の商圏や店舗の消費者行動をデータ化・AI解析し、DX支援やOMOマーケティングへの活用を推進。月間300億件以上のリアル行動ビッグデータから、来訪可能性の高い消費者を発見することも可能です。足元の業績は、2022年6月期の営業損益が7400万円(前期は16000万円の赤字)と黒字に転換。7月28日のIPO(新規上場)後は下落トレンドが続いていましたが、10月3日につけた安値1466円をボトムに、足元でリバウンドの動きを見せています。

⇒unerry(5034)の最新の株価はこちら!

unerry(5034)チャート/日足・6カ月unerry(5034)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【ハイブリッドテクノロジーズ(4260)】
AI開発を通じてクライアント企業の改題を解決!

 ハイブリッドテクノロジーズ(4260)は、プレディクティブ(予測)モデルやディープラーニング(深層学習)モデル、レインフォースメント(強化学習)モデルなどのAIモデルパターンを活用した「AI開発サービス」を通して、クライアント企業の課題解決のためのソリューションを提供しています。足元の業績を見ると、2022年9月期・第3四半期の営業利益が前年同期比で2.7倍に成長。株価は、9月28日につけた高値1095円をピークに調整が続いていましたが、切り上がる25日移動平均線が下値支持線として意識されており、リバウンドに期待したいところです。

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ハイブリッドテクノロジーズ(4260)チャート/日足・6カ月ハイブリッドテクノロジーズ(4260)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【エルテス(3967)】
AIでデジタルリスクを予兆・検知・解決するソリューションを提供

 エルテス(3967)は、企業が抱えるデジタルリスクを予兆・検知・解決するソリューションを提供。SNS投稿を監視し、投稿内容のリスクをAIが判定するサービス「モニタリアン」を手掛けています。足元の業績は、2023年2月期・第2四半期の営業損益が2200万円(前年同期は6200万円の赤字)の黒字に転換しました。6月8日の高値1175円をピークに調整が続いていましたが、直近で大きくリバウンドの動きを見せており「底入れ期待」が高まっています。

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エルテス(3967)チャート/日足・6カ月エルテス(3967)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【コアコンセプト・テクノロジー(4371)】
コンサルティングから組織構築まで、総合的なDX支援サービスを

 コアコンセプト・テクノロジー(4371)は、IT人材調達支援サービスのほか、独自のDX支援メソッドやIoT/AIソリューション「Orizuru」を活用し、コンサルティングからDX組織の構築まで総合的に支援するDX支援サービスを手掛けています。足元の業績は、2022年12月期・第2四半期の営業利益が前期比で3.1倍と堅調に推移。株価は8月16日の高値5000円(分割調整済)をピークに下落が続いていましたが、足元で切り上がる26週移動平均線が下値支持線として機能する格好でリバウンドを見せており、13週移動平均線を捉えてきました。

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コアコンセプト・テクノロジー(4371)チャート/週足・1年コアコンセプト・テクノロジー(4371)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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【ポート(7047)】
オプティメースと共同でAIによる面接診断サービスをリリース!

 ポート(7047)は「就職」「リフォーム」「ファイナンス」「エネルギー」という4つの領域で、マッチングDX事業を展開。2021年12月にはAIソリューション事業を展開しているスタートアップ企業、オプティメースと資本業務提携し、共同でAIによる面接診断サービスをリリースすることを発表しました。足元の業績は、2023年3月期の営業利益が前年同期比で13.4倍と堅調に推移。株価は、5月12日の安値586円をボトムに上昇トレンドが続いており、足元では13週移動平均線が下値支持線として機能しています。

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ポート(7047)チャート/週足・1年ポート(7047)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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【ジャパニアス(9558)】
エンジニアの必要スキルの多様化に合わせた人材派遣事業を展開

 ジャパニアス(9558)は、エンジニア派遣事業や受託開発事業を展開。AIやブロックチェーンなど先端テクノロジーが急速に発展し、エンジニアの必要スキルが多様化かつ高度化するなか、人手不足に悩むクライアントの課題を解決します。業績を見ると、2022年11月期・第3四半期は営業利益の進捗率が84.2%と堅調でした。株価は、9月13日のIPO直後の高値2549円をピークに急落を見せましたが、10月3日の安値1241円をボトムにリバウンドの動きを見せています。

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ジャパニアス(9558)チャート/日足・6カ月ジャパニアス(9558)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト) ※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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 以上、今回は「AI」関連銘柄を発掘しました。

 なお、紹介銘柄には入れませんでしたが、ディー・エヌ・エー(2432)はAIを使ったキャラクター生成に注力していると10月7日の日本経済新聞で報じられました。記事によると、1万体の顔画像を数十秒で生成する技術を開発。本来想定していたゲーム以外にも、ライブ配信や仮想空間・メタバースで競争力を高めるツールになると位置づけられているようです。

 こうした動きを見ると、純粋にAI技術を開発した企業だけではなく、今後はディー・エヌ・エーのようにAIを活用して付加価値の高い新しいサービスや事業を展開しようとする企業にも市場の関心が向かうことが十分に考えられるので、その辺りもチェックしておきたいところです。
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