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バフェット氏が米国の住宅メーカー株を取得したことで、
国内の「住宅」関連銘柄にも株価上昇への期待が高まる
米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが、8月14日に証券当局に提出した6月末時点の株式ポートフォリオにより、4-6月期に米国の大手住宅メーカーのDRホートン(DHI)やレナ―(LEN)、NVR(NVR)の株式を新たに取得したことが分かりました。
バフェット氏と言えば「投資の神様」とも呼ばれ、2020年8月には日本の大手商社5社の株式を約5%ずつ取得したことが判明して話題になりました。さらに、2023年6月に持ち株比率を約8%に引き上げたことが明らかになると、大手商社5社の株価は大きく上昇し、連日で最高値を更新したことは記憶に新しいでしょう。
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今回、バークシャー・ハザウェイによる株式取得が明らかになった大手住宅メーカーも、同じように株価が高騰するのではないかとの思惑が広がっています。
実際、米国では、住宅ローン金利こそ高止まりしているものの、住宅売買の大半を占める中古住宅の在庫が極めて低い状況となっていることから、住宅購入希望者が新築住宅を選ぶようになっており、新築住宅の需要は堅調のようです。
こうした米国における新築住宅の需要の高まりが踏まえ、今回は「住宅」関連銘柄を取り上げたいと思います。銘柄としては、海外売上高比率の高い主力大型株を中心に選定しました。
【大和ハウス工業(1925)】
中期経営計画で、2027年3月期に海外売上高1兆円目指す
大和ハウス工業(1925)は、8月7日に発表した2024年3月期・第1四半期業績で、売上高が前年同期比20.5%増の1兆2145億9500万円、営業利益が同55.9%増の930億7500万円でした。25の国と地域で地域密着型の事業を展開しており、第7次中期経営計画では2027年3月期に海外売上高1兆円、営業利益1000億円を目指すとしています。株価は、上向きで推移する13週移動平均線を下値支持線とした上昇トレンドを形成しており、長期的には2018年1月の高値4594円が意識されます。
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【積水ハウス(1928)】
2025年までに海外での供給戸数1万戸を目指す
積水ハウス(1928)は、6月8日に発表した2024年1月期・第1四半期業績で、売上高が前年同期比4.8%減の7082億8000万円、営業利益が同36.5%減の557億3600万円でした。前期は、米国における住宅ローン金利の急激な上昇の影響で受注残高が減少しましたが、高品質な住宅などへのニーズは高く、受注は回復傾向を見せていました。なお、第6次中期経営計画では、戸建住宅事業において2025年までに米国・豪州を中心とした海外での供給戸数を1万戸まで増やすとしています。株価は、足元で13週移動平均線が下値支持線として意識されています。5月の高値2961円をピークにやや上値の重さが見られますが、押し目狙いのスタンスで臨みましょう。
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【旭化成(3407)】
住宅領域のうち、海外事業部門が22.6%を占める
旭化成(3407)は、2023年3月期実績で売上高の約33%が住宅領域となり、その住宅領域の22.6%を海外事業部門が占めています。8月3日に発表した2024年3月期・第1四半期業績は、売上高が前年同期比2.9%減の6507億3900万円、営業利益が同55.9%減の217億9100万円でした。マテリアル領域は中国を中心とした想定以上の需要減速や市況下落の影響を受けて減収・減益でしたが、住宅領域とヘルスケア領域は堅調に推移しています。株価は足元で大きく売られましたが、3月の安値893.5円との「二点底(ダブルボトム)」形成からのリバウンドに期待したいところです。
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【住友林業(1911)】
2023年12月期の業績予想を上方修正!
住友林業(1911)は8月8日、海外住宅・建築・不動産事業において米国の戸建住宅の販売戸数と単価、さらに利益額が前回公表時の想定を超えて伸長したことを主因に、2023年12月期の業績予想の修正を発表。売上高を1兆5980億円から1兆7260億円に、営業利益を1015億円から1305億円に上方修正しています。米国で新築住宅市場が回復基調にあるなか、住友林業では住宅ローン金利の一部負担などのインセンティブの提供を継続しています。決算への評価から株価は急伸して4000円の大台を突破。短期的な過熱感があるので、押し目狙いのスタンスとなります。
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【信越化学工業(4063)】
北米における塩化ビニル樹脂の需要増加に期待
信越化学工業(4063)は、2023年3月期時点でグローバル拠点が23カ国、海外売上高比率が80%を超えています。半導体シリコンなどの電子材料や機能性材料を手掛けるとともに、住宅などに使われる塩化ビニル樹脂を取り扱っています。また、北米では住宅不足が解消されない一方で産業分野での建設は活況で、塩化ビニル樹脂の需要が高まっています。株価は足元で調整を見せていますが、13週移動平均線水準まで下がってきたので、ここからのリバウンドが期待できます。
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【竹内製作所(6432)】
北米で建設機械「クローラーローダー」の販売が好調
竹内製作所(6432)は、住宅関連工事や生活インフラ整備などで活躍する小型建設機械を手掛けています。製品開発のすべてを国内で、生産を日米両国で行う一方、売上高のほとんどを海外向けが占めるグローバルな事業展開を行っています。北米と欧州に経営資源を重点配置しており、北米では住宅建設工事などに用いる建設機械「クローラーローダー」の販売が伸びています。株価は足元で調整を見せているので、13週移動平均線水準からのリバウンドが狙い目です。
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以上、今回は「住宅」関連のなかでも、海外売上高比率の高い銘柄を発掘しました。
なお、ハワイのマウイ島では、8月8日に発生して、いまだ鎮火にいたっていない大規模な山火事により近隣の町が壊滅状態となっていますが、これまでに被害を受けた建物の8割超が住宅で、2200棟以上の建物が損壊したと報じられています。再建には日本円でおよそ8000億円の費用が必要とのことです。そのため、マウイ島復興の観点からも「住宅」関連銘柄は注目されそうです。
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