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京都府が、伝統的な栽培方法と最新技術を組み合わせ、
「フードテック」で新たな産業を生み出す構想を策定!
京都府は、2023年3月に「京都フードテック基本構想」策定しました。これは、食を取り巻く社会情勢の急激な変化を踏まえ、世界に誇る京都の食文化や高い栽培技術と最先端技術を融合させ、農林水産業を含む食関連産業の振興を図ることを目的としています。
「フードテック」とは「Food」と「Technology」を合わせた言葉で、AIやITなどの最新技術を活用し、これまでにない新しい形の食品や調理方法を開発する技術・概念のことです。「京都フードテック基本構想」は、京野菜、宇治茶などの伝統的な栽培技術や、大学・企業などが持つ最先端の「フードテック」の取り組みを通じて、京都府内の食関連産業が抱える課題を解決し、京の食の付加価値と競争力の強化することで、成長産業へと育てあげることを目指します。
「京都フードテック基本構想」は、次の5点を基本的視点としています。
■「京都フードテック基本構想」の基本的視点
(1)ニーズファーストの徹底
(2)最先端技術と食文化を融合する多様な主体によるオープンイノベーション
(3)世界トップレベルの技術を有する大学や企業などとの連携
(4)持続可能性に配慮した事業の構築
(5)京都のブランド力の世界への発信
なお、構想を実現するため、京都府農林水産技術センターの研究拠点としての機能強化や、最先端企業の集積エリアの整備などにより、地域の強みを活かした「京都ならではのフードテック」に関する研究開発を推進。国際的な和食ブームに加え、文化庁の移転によって京都が伝統的な食文化を担う地域として再注目されるなか、京都府は「京都フードテック基本構想」で食品産業のテコ入れを狙っています。
「京都フードテック基本構想」に限らず、「フードテック」は近年になって注目され始めているジャンルです。そこで今回は「フードテック」に関連する銘柄に注目しました。具体的な銘柄は、食品に関わる最先端技術を持つ企業のなかから、株価やチャート形状などのテクニカル面を考慮して選定しました。
【クボタ(6326)】
異業種・異分野とのオープンイノベーションを推進
クボタ(6326)は、異業種企業や大学、研究機関などと技術やアイディアを持ち寄る「オープンイノベーション」を推進。ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)などの最新技術を積極的に活用し、食料や水、環境の分野において新たな価値の創出を図っています。株価は、足元の調整で52週移動平均線を割り込み、節目の2000円を下回ってきたことから、「調整一巡感」からのリバウンドが意識されます。
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【キッコーマン(2801)】
子会社が新技術・設備を導入した新工場を建設
キッコーマン(2801)は子会社のキッコーマンフードテックが、2024年4月に生産開始予定の新工場を建設中です。新工場は、醤油などの調味料類を生産する施設ですが、IoTを活用した生産システムや立体自動倉庫など、新技術・設備の導入により工場のスマート化を進め、生産性を約3倍に高めています。株価は、高値圏でのレンジ推移が続いており、足元では13週・26週移動平均線が下値支持線として機能しているため、押し目を狙いたいところです。
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【インフォマート(2492)】
中国のフードテック企業と資本業務提携を実施
インフォマート(2492)は2021年3月、三井物産(8031)と共同で、中国のフードテック企業トップである「Acewill」のグループ会社「博君」と、資本業務提携に関する契約を締結しました。株価は、足元の調整で26週・52週移動平均線まで下落しており、押し目狙いのスタンスで要注目です。
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【キーエンス(6861)】
食品パッケージ向けのUVレーザープリンターを開発
キーエンス(6861)は、食品パッケージなどに賞味期限やロット番号を印字するための「UVレーザプリンター」を手掛けています。従来のサーマルプリンタで必要だったインクリボンを使用しないので、「ダウンタイム・ゼロ」「消耗品コスト・ゼロ」「日々のメンテナンス・ゼロ」を実現しています。株価は、6月の高値7万1890円をピークに下落が続いていますが、足元の上昇で上値を抑えている13週移動平均線を突破しており、上昇トレンドへの転換が期待されます。
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【サイバネットシステム(4312)】
食品の試験コストや検証工数を削減するソフト「Ansys」などを提供
サイバネットシステム(4312)は、作業時間やコストを大幅に削減できるマルチフィジックス解析ソフト「Ansys」や、食品の試験コストや検証工数を大幅に減らす解析ソフト「Ansys Rocky」などを提供しています。株価は、2022年8月以降、下落が続いていましたが、2023年8月の安値712円をボトムにリバウンドを見せています。今後、13週移動平均線が下値支持線に変われば、一段の上昇が期待できます。
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以上、今回は「フードテック」関連銘柄を発掘しました。
「京都フードテック基本構想」に限らず、将来的な食糧不足や増加する食品ロスなど、「食」領域のさまざまな社会課題をイノベーションによって解決する「フードテック」は、国内外から注目されています。ベンチャー企業や大手企業、学術機関が持つ技術や知見などを結集して「フードテック」を推進することで、社会課題解決や地域産業の活性化に限らず、新たなビジネスチャンスの拡大にも期待したいところです。
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