「メンズコスメ」関連銘柄を紹介！｢男性向け化粧品｣の市場規模が直近5年で1.8倍になるなど、社会の意識変化で成長が加速する｢メンズコスメ｣の注目株を紹介

男性向け化粧品の国内市場は5年間で約1.8倍に成長し、
男性の半数以上が「メンズコスメ」に好意的な印象を持つ時代に！

　美容市場において、男性向けのスキンケア用品や化粧品、いわゆる「メンズコスメ」の需要が拡大しています。

　市場調査大手のインテージホールディングス（4326）によれば、メンズコスメの国内市場規模は、2019年の278億円から2024年には497億円と約1.8倍に成長。近年の物価上昇にともなう商品価格の上昇も一因ではあるものの、多くのカテゴリーで市場成長率が商品単価の上昇率を上回っているとのことです。なお、メンズコスメ市場のうち、約9割を洗顔料や美容液などの基礎化粧品が占めています。

　メンズコスメの市場拡大の要因としては、ネットショッピングの普及によって男性が店頭に行かずに化粧品を購入できるようになったことや、韓流アイドルや韓流ドラマの影響によって男性の美容意識が高まったこと、SNSで男性向け美容情報を発信するインフルエンサーの存在などが挙げられます。

　実際、男性のスキンケアや化粧に対する意識は大きく変化しており、前出のインテージホールディングスの調査によれば、男性が肌の手入れや化粧をすることに対して男性の53.3％、女性の62.6％が好意的だったそうです。年代別に見るとやはり若者層のほうがメンズコスメに対して好意的な人が多く、15〜19歳の女性ではなんと85.7％が「とても良いと思う」「良いと思う」と回答しています。

量子コンピュータを用いて化粧品処方を計算するなど、
美容と先端技術を融合した「ビューティーテック」にも注目が集まる

　最近では、美容と先端テクノロジーを融合した「ビューティーテック」の分野も注目を集めています。例えば、AI（人工知能）やビッグデータなどを活用し、消費者一人ひとりの肌質や好みに合わせてパーソナライズできる製品・サービスが増加しています。

　また、コーセー（4922）は3月17日、高価格帯ブランド「コスメデコルテ」の新商品として、世界で初めて量子コンピュータを用いて計算した化粧品処方によるクレンジング美容液を発表しました。「コスメデコルテ」と言えば、2023年からメジャーリーガーの大谷翔平選手を美容液の広告モデルに起用しており、当時、大谷選手がインスタグラムに載せたロッカールームの写真に「コスメデコルテ」の化粧水とクリームが写っていたことで、大きな話題になりました。

　そこで今回は「メンズコスメ」関連銘柄に注目。メンズコスメ市場のなかでも約9割を占める基礎化粧品を手掛ける企業のなかから、主力銘柄を中心に取り上げました。    

【コーセー（4922）】
大谷選手の広告効果や量子コンピュータで開発した美容液に期待

　コーセー（4922）は3月12日、高価格帯ブランド「コスメデコルテ」の美容液「リポソーム アドバンスト リペアセラム」の広告モデルとして、ひきつづき大谷翔平選手を起用することを発表しており、広告効果が期待されます。また、前述したように、世界で初めて量子コンピュータを活用して開発したクレンジング美容液を5月から発売します。株価は、2024年6月の高値1万1340円をピークに下落が続いていましたが、2月の安値5985円をボトムに足元でリバウンドを見せており、上値抵抗線として意識される13週移動平均線を捉えてきました。ボトム圏からの上昇に期待したいところです。

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【花王（4452）】
Z世代男性に向けた化粧品ブランド「UNLICS」を展開

　花王（4452）は、乾燥性敏感肌に不足がちな必須成分「セラミド」で肌の潤い保つ「キュレル」シリーズを販売しています。また、Z世代男性に向けた化粧品ブランド「UNLICS（アンリクス）」を展開。キメが細かく透明感が漂うクールな印象の肌を「繊冷肌（せんれいはだ）」と名付け、それを実現するための化粧品として提供しています。株価は、1月中旬から2月下旬にかけてのリバウンドで2024年12月の戻り高値の水準を回復し、その後は13週移動平均線と52週線を挟んでの推移を見せています。この先、52週移動平均線を超えてくるようだと上昇の勢いが強まりそうです。

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【資生堂（4911）】
男性の肌ケアを行う高機能ブランド「SHISEIDO MEN」を展開

　資生堂（4911）は、男性向けスキンケア・メイクアップブランド「SHISEIDO MEN」のアンバサダーとして、プロバスケットボールの河村勇輝選手を起用。「SHISEIDO MEN」はスキンケア不足で起こる乾燥などの肌変化にアプローチし、男性の肌を健やかに保つ高品質・高機能ブランドとして展開しています。株価は、2024年6月の高値5272円をピークに下落が続いていましたが、2月の安値2307.5円をボトムにリバウンドを見せ、26週移動平均線を捉えてきています。このまま26週移動平均線を上抜けてくるようだと、52週移動平均線を意識した上昇が期待できます。

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【マンダム（4917）】
アッパーミドル男性向けブランド「ZFACE」を発売

　マンダム（4917）は、2024年9月に55歳以上のアッパーミドル世代の男性向けスキンケアブランド「ZFACE（ゼットフェイス）」を発売しました。RIZAPグループ（2928）監修による表情筋を鍛えるためのフェイストレーニングメソッドと、マッサージ専用クリームを提案します。株価は、2月3日の安値1200円をボトムに上昇が続いており、足元で2024年12月17日の戻り高値を突破。2024年3月の高値1389円が射程に入っており、高値更新からのさらなる上昇に期待したいところです。

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【ヤーマン（6630）】
ムダ毛をケアする光美容器「レイボーテ メンズフラッシュZERO」を展開

　ヤーマン（6630）は、肌の調子を整える働きがあるミネラルに着目したブランド「オンリーミネラル」で、メンズライン「SENSE.ONLY MINERALS（センスドット オンリーミネラル）」を展開。また、ヒゲや腕・脚・胸のムダ毛を特殊な光でケアする光美容器「レイボーテ メンズフラッシュZERO」を手掛けています。株価は、長期の下落トレンドが続いていましたが、1月17日につけた668円をボトムに上昇に転じ、13週・26週・52週移動平均線を突破。上昇トレンドへの転換によって、一段の上昇が見込めます。

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【I-ne（4933）】
1本でトータルケアが可能な「薬用オールインワンジェル」が人気

　I-ne（4933）は子会社のEndeavourが、メンズスキンケアブランド「murphy（マーフィー）」を展開。忙しい男性でも続けられる手軽な本格ケアとしてワンステップでトータルケアが可能な「薬用オールインワンジェル」は、メンズ誌などで高い評価を得ているとのことです。株価は、2024年10月の高値と2025年2月の高値が「ダブルトップ（二点天井）」を形成した後の下落により、一時2024年10月の安値1636円を下回る場面も見られましたが、足元で調整一巡が意識されることからリバウンド狙いの好機と言えるでしょう。

⇒I-ne（4933）の最新の株価はこちら！

　以上、今回は「メンズコスメ」関連銘柄を発掘しました。

　なお、メンズコスメ分野としては、化粧品やスキンケア用品のほかに、ヤーマンが販売する光美容器「レイボーテ メンズフラッシュZERO」のような男性向け美容家電の市場も拡大しており、今後の成長が期待されます。「美容家電」関連銘柄としては、パナソニックホールディングス（6752）やMTG（7806）などが挙げられるので、こちらもチェックしておくといいでしょう。
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