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今週の日経平均株価は、週初は急落して5万円を割り込むも、
週後半にはAI・半導体株が買われて上昇し、一時5万1000円を回復
今週(12月1〜5日)の日経平均株価は上昇し、最終的に先週末と比べて237.96円(0.47%)高い5万491.87円で終えました。
日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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週明け12月1日は、日銀・植田総裁の講演での発言を受けて次回の金融政策決定会合での利上げ観測が高まり、日経平均株価は下落。下げ幅が一時1000円を超える場面も見られました。長期金利の上昇や為替市場における円高基調などが重荷になりました。
しかし、4万9000円に接近する局面では底堅さが意識されてリバウンドし、12月3日には一時5万円を回復。その後、25日移動平均線が心理的な抵抗線となり、同線が位置する5万円辺りでの攻防が続きました。
週後半にかけてはAI・半導体株への買い戻しの動きが強まり、内需関連株へも物色が広がりを見せ、12月4日の日経平均株価は前日比1163円高と大きく上昇して一気に5万1000円台を回復しました。この日は、エヌビディア(NVDA)との提携を発表したファナック(6954)が急伸したことで、産業用ロボットにAIを活用した「フィジカルAI」関連としてロボット関連株が買われたことも日経平均株価を押し上げました。
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週末12月5日は、前日の大幅高に対する反動で下落。米国の上院で提出された法案により、エヌビディアの最先端AI半導体の対中輸出が阻止される見通しと報じられたことが、アドバンテスト(6857)や東京エレクトロン(8035)などの下げにつながったことも重荷となりました。
ただし、日経平均株価は25日移動平均線が下値支持線として機能しており、同線付近では押し目を狙った買い意欲の強さがうかがえました。
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来週の日経平均株価は、TOPIXが過去最高値を更新するなか、
半導体・AI関連株の買い戻しにより「年末高」となる展開に期待!
【来週の日経平均株価の想定レンジ】
5万 ~ 5万2000円
来週(12月8〜12日)の日経平均株価は、12月9〜10日に開催される米国の連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と、それに対する米国市場の反応に影響されそうです。もっともFOMCでの利下げ確率は8割を超えているため大きなサプライズは起こらず、市場の反応は限定的となることも予想されます。また、米国ではすでにクリスマス休暇に入った投資家が多いため、FOMC通過後も海外投資家の商いは膨らみにくいでしょう。
国内では12月18〜19日に日銀の金融政策決定会合を控えていますが、「政府も利上げに合意」と報じられており、利上げが確実視されていることから、改めて売りが強まる流れにはなりにくいでしょう。
もし、足元でリバウンドの動きを見せてきたAI・半導体関連株への買い戻しの動きが強まるようだと、年末に向けた日経平均株価の上昇を意識したセンチメント(市場心理)が高まりそうです。また、12月4日にはTOPIXが過去最高値を更新しており、日経平均株価の相対的な出遅れが意識される展開も期待されます。
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【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
ヒーハイストが+107.60%で値上がり率トップ!
ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていくと、値上がり率ランキングについては「フィジカルAI」関連銘柄が上位を独占しました。
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今週の値上がり率ランキングのトップはヒーハイスト(6433)でした。円筒直動軸受(リニアボールブッシュ)を手掛けている企業ですが、産業用ロボットにAIを取り入れた「フィジカルAI」に対する注目度が高まるなか、関連銘柄の一角として人気化しました。
値上がり率2位のアール・エス・シー(4664)は、11月14日にソフトバンクグループ(9984)の系列会社であるソフトバンクロボティクスと資本業務提携を発表。「フィジカルAI」の関連銘柄の一角として注目されました。
値上がり率3位の菊池製作所(3444)もさまざまな分野のロボット開発に携わっており、「フィジカルAI」関連の一角として買いが波及しました。
一方、今週の値下がり率ランキングは免疫生物研究所(4570)。11月12日に米国で「抗HIV抗体及びその製造方法」に関する特許を取得したとの発表をきっかけに先週はストップ高での上昇が続きましたが、過熱感が高まっていたと見られ、今週は一変して連日のストップ安での急落となりました。
値下がり率2位のウェルディッシュ(2901)は12月2日、関東財務局に提出した 2025年8月期の内部統制報告書において開示すべき重要な不備があったことを発表し、これが嫌気されました。
| ■今週の値上がり率 トップ5 | ||
| 順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
| 1 | +107.60 | ヒーハイスト(東S・6433) |
| 2 | +105.54 | アール・エス・シー(東S・4664) |
| 3 | +84.43 | 菊池製作所(東S・3444) |
| 4 | +41.76 | オプトエレクトロニクス(東S・6664) |
| 5 | +40.65 | visumo(東G・303A) |
| ■今週の値下がり率 ワースト5 | ||
| 順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
| 1 | −55.29 | 免疫生物研究所(東G・4570) |
| 2 | −37.21 | ウェルディッシュ(東S・2901) |
| 3 | −36.96 | 大黒屋ホールディングス(東S・6993) |
| 4 | −30.77 | ピクセルカンパニーズ(東S・2743) |
| 5 | −30.47 | トランスジェニックグループ(東G・2342) |
| ■今週の出来高 トップ5 | ||
| 順位 | 出来高(株) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
| 1 | 1,439,521,300 | ジャパンディスプレイ(東P・6740) |
| 2 | 1,129,825,600 | ランド(東S・8918) |
| 3 | 771,694,100 | NTT(東P・9432) |
| 4 | 605,280,700 | 東京電力ホールディングス(東P・9501) |
| 5 | 363,103,200 | ソフトバンク(東P・9434) |
【来週の主要イベント】
米国のFOMC、PPI、ブロードコム決算、
国内のフィットクルーのIPO(新規上場)などに注目!
来週は以下のようなイベントが予定されています。
<12月8日(月)>
◆10月毎月勤労統計調査
◆7-9月期四半期実質国内総生産(GDP)改定値
◆10月国際収支/経常収支/貿易収支1
◆11月景気ウオッチャー調査
◆中11月貿易収支
◆独10月鉱工業生産
<12月9日(火)>
◆米連邦公開市場委員会(FOMC)
◆10月貿易収支
◆米7-9月期四半期非農業部門労働生産性 改定値
◆米10月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
<12月10日(水)>
◆決算:ANYCOLOR(5032)
◆11月国内企業物価指数
◆中11月消費者物価指数(CPI)
◆中11月生産者物価指数(PPI)
◆米10月卸売売上高
◆米米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表
◆パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見
<12月11日(木)>
◆決算:タイミー(215A)、鎌倉新書(6184)、三井ハイテック(6966)
◆10-12月期四半期法人企業景気予測調査
◆米11月卸売物価指数(PPI)
◆決算:ブロードコム(AVGO)
<12月12日(金)>
◆フィットクルー(469A)東証グロース上場
◆決算:アストロスケールホールディングス(186A)、神戸物産(3038)
◆10月鉱工業生産 確報値
◆独11月消費者物価指数(CPI)改定値
【来週の注目銘柄】
「ソフトバンクグループ」「ゆうちょ銀行」
「村田製作所」の3銘柄をピックアップ!
来週、注目したい銘柄は、この3つです。
| ソフトバンクグループ(2025年12月5日時点) | ||||
| 業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
| 情報・通信 | 東P・9984 | 1万9285円 | 22.5倍 | 1.92倍 |
|
孫氏がホワイトハウスとハイテク工場建設計画で協議 米国のウォール・ストリート・ジャーナルは12月4日、ソフトバンクグループ代表の孫正義氏がホワイトハウスとハイテク工場の建設計画を協議していると報じました。報道によれば、米国の連邦政府の土地に「トランプ工業団地」を建設する計画のようです。また、孫氏は5日に韓国大統領とも会談し、AIや半導体分野での協力やインフラ投資について協議しています。株価は10月29日の高値2万7695円をピークに調整が続き、11月25日には一時1万5180円まで売られました。しかし、足元のリバウンドで上値抵抗線として意識される25日・75日移動平均線に接近しており、このまま両線を明確に上抜けてくるようだと10月の高値を意識した上昇が期待できます。 【※関連記事はこちら!】 ⇒「AIデータセンター」関連銘柄を紹介! オープンAIがソフトバンクGやオラクルなどと提携して「巨大AIデータセンター」建設を発表するなど、世界中で需要拡大! |
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| ゆうちょ銀行(2025年12月5日時点) | ||||
| 業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
| 銀行業 | 東P・7182 | 1959.5円 | 14.9倍 | 0.75倍 |
|
ブロックチェーン技術を活用した「トークン化預金」の導入を検証 日本郵政グループの主要3事業(郵便・銀行・生保)のうち銀行業を営んでいます。9月1日、ブロックチェーン技術を活用した新サービス「トークン化預金」の取り扱い開始を検討していると発表。シノケングループとの協業により、賃料支払いの決済をユースケースに検証を進め、2026年以降の本格導入を見据えているとのことです。株価は12月2日に一時1978円まで買われ、その後は高値圏での推移が続いています。2000円の大台突破からの一段の上昇を狙いたいところでしょう |
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| 村田製作所(2025年12月5日時点) | ||||
| 業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
| 電気機器 | 東P・6981 | 3379円 | 27.9倍 | 2.36倍 |
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足元で物色が強まる「フィジカルAI」関連の一角として注目 人型ロボットの開発に向けて村田製作所や早稲田大学などが共同で立ち上げた「京都ヒューマノイドアソシエーション(KyoHA)」にルネサスエレクトロニクス(6723)、住友重機械工業(6302)、日本航空電子工業 (6807)の3社が新たに参画することを12月4日に発表しました。人手不足を背景に労働用ロボットの需要増が期待されるなか、足元では「フィジカルAI」関連への物色が強まっており、同社も関連銘柄の一角として要注目です。株価は、25日移動平均線水準からのリバウンドによって11月4日につけた直近高値3544円に接近。高値更新からのさらなる上昇に期待です。 【※関連記事はこちら!】 ⇒「AIロボット」関連銘柄を解説! 従来のロボットより複雑な作業が可能な「AIロボット」は、製造や農業、医療、介護など、あらゆる現場での人手不足を解消! |
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【※今週のピックアップ記事!】
⇒「カーボンナノチューブ」関連銘柄を紹介! 宇宙船や超高層ビルの構造材のほか、リチウムイオン電池、半導体など、幅広く活用できる極細の最先端材料に注目!
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