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データ伝送の一部を“電気”から“光”に置き換える「光電融合」技術は、
AIデータセンターの電力問題を緩和する有力技術!
生成AIの普及により、データセンターの電力消費が爆発的に増加しています。IEA(国際エネルギー機関)が2025年4月に公表した報告書「Energy and AI」では、世界のデータセンターの消費電力は2024年の415TWh(テラワット時)から2030年には950TWhへ倍増すると予測されており、このままでは電力インフラが追いつかなくなるのではとの懸念が高まっています。
この世界的な電力インフラの逼迫を緩和する切り札の一つとして期待されているのが、電気回路と光回路を融合する「光電融合」です。
光電融合は、これまで「電気信号」で行っていた情報処理や通信を「光信号」に置き換える技術です。高速・大容量のデータ転送において、光は電気よりも伝送中のエネルギー損失が少ないため、電気信号を光信号に置き換えることで大幅な省エネや高速化が期待できます。
光電融合技術の実装方式にはいくつかの種類がありますが、そのなかで有力視されている奉仕のひとつが「CPO(コパッケージドオプティクス)」です。CPOは、これまで基板上で離れて配置されていた光変換回路とGPUなどの半導体チップをすぐ近くに配置し、電気の配線を極限まで短くすることで、消費電力を大きく削減する革新的な技術です。
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米国のエヌビディア(NVDA)の試算では、CPO導入によって光通信インターフェイスの消費電力を約7割減らすことができるとしています。
そのエヌビディアは2026年3月、米国の光デバイス大手のコヒレント(COHR)とルメンタム・ホールディングス(LITE)に出資し、CPOを含む次世代AIインフラ向け光部品の安定調達を確保しました。また米国のブロードコム(AVGO)は、顧客向けにカスタムCPO設計を提供する戦略をとっています。
政府も日本の半導体産業が世界と戦うための重要技術として
「光電融合」技術に注目し、関連事業を支援!
日本はフォトニクス(光工学)とエレクトロニクス(電子工学)の分野で高い技術力を持っており、光電融合技術についても世界的に高い水準にあります。
例えば、NTT(9432)は世界に先駆けて、光電融合技術を基盤とする次世代通信基盤構想「IOWN(アイオン)」を推進。2030年に向けたAPNの目標として電力効率100倍、伝送容量125倍、通信遅延200分の1を掲げています。
日本政府も光電融合を「日本の半導体産業が世界と戦うための重要技術」と位置づけており、経済産業省が6月に公表した「半導体・デジタル産業戦略」の改訂版でも「我が国の強みを生かす観点からは、APNや光電融合技術を中核とした次世代通信基盤の強化が重要である」としています。
また、政府は、最先端半導体技術センター(LSTC)とNTTが連携して次世代半導体「光電融合チップ」を開発する動きも後押ししており、回路の微細化競争とは異なる新技術で日本が半導体産業の主導権を握ることを目指しています。
そこで今回は「光電融合」関連銘柄に注目しました。中核銘柄としては、前出のNTTのほか、古河電気工業(5801)、フジクラ(5803)、JX金属(5016)などが挙げられます。しかし今回は値動きの大きさなどを考慮して、中小型株を中心に選定。さらに、株価やチャート形状などのテクニカル面も考慮して銘柄をピックアップしました。
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【santec Holdings(6777)】
光通信市場向けの波長可変光源や光測定器などを手掛ける
santec Holdings(6777)は、波長を自在に変えられる「波長可変レーザー」や微小で高性能な次世代光源「Tunable VCSEL」といった光部品関連製品や光測定器などを手掛けています。また、CPOの量産において課題とされる微細な光の位置合わせや評価・検査分野に関するソリューションを提供しています。株価は、52週移動平均線を下値支持線としたリバウンドが継続。足元で13週・26週移動平均線を明確に上抜けており、5月の高値3万4700円が意識されます。
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santec Holdings(6777)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【精工技研(6834)】
2026年3月期は光製品関連が売上の約3分の2を占める
精工技研(6834)は、精密加工や精密成形、光学技術を軸に、自動車・電子機器向け精密成形品と光関連製品を手掛けており、「光コネクター研磨機」では、世界シェアの約6割を誇ります。2026年3月期には光製品関連が売上の約3分の2を占めており、光電融合関連市場の拡大による恩恵が期待されます。株価は強いリバウンドが続いており、5月につけた高値7630円(分割考慮済)に接近しています。高値更新からの一段高狙いのスタンスでのぞみましょう。
精工技研(6834)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【湖北工業(6524)】
電気光学効果が非常に高い「単結晶PLZTウエハ」の商用販売を開始
湖北工業(6524)は、生成AIサーバーなどで用いられるアルミ電解コンデンサ用リード端子や、光ファイバ通信網で使用される光部品を展開。アルミ電解コンデンサ用リード端子では世界シェアの60%以上、海底ケーブル用光アイソレータでは世界シェアの50%以上を占めています。2025年に子会社のエピフォトニクスと共同で「単結晶PLZTウエハ」の商用販売を世界ではじめて開始。電気光学効果が非常に高く、光電融合の実用化を進める重要な材料として注目されています。株価は52週移動平均線を下値支持線としたリバウンドから足元で13週・26週移動平均線を突破。5月の高値7740円が射程に入ってきそうです。
湖北工業(6524)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【ヨコオ(6800)】
日本電気硝子と光電融合デバイスに関する業務資本提携を行う
ヨコオ(6800)は、車載通信機器や回路検査用コネクタ、無線通信端末などを手掛けています。2026年6月、日本電気硝子(5214)と半導体および情報通信分野に関する業務資本提携を発表。半導体・光電融合デバイスに関する検査基板、評価用基板、検査治具などに使用される技術・製品について、共同開発を進めるとしています。株価は、6月22日につけた高値6510円をピークに下落に転じ、7月末には一時3435円まで急落。その後、4000円近くでの底固めを経て、足元で13週・26週移動平均線を上抜けてきました。今後、6月の高値を捉えてくるか、見極めたいところです。
ヨコオ(6800)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【QDレーザ(6613)】
世界ではじめて「量子ドットレーザ」の実用量産化に成功
QDレーザ(6613)は、世界ではじめて「量子ドット(QD)レーザ」の実用量産化に成功。AIデータセンターなどで必要とされる大容量・低消費電力の光伝送において、光源数の削減や効率化が期待されます。2026年3月には、台湾の工業技術研究院および東京大学の量子ドット荒川研究室と、光電子技術の共同研究開発に関する基本合意書を締結しました。株価は、5月25日につけた高値3620円をピークに調整が続いていましたが、足元では上向きで推移する26週移動平均線を下値支持としたリバウンドを見せ、13週移動平均線を突破してきました。まずは節目の3000円辺りをターゲットとしたリバウンド狙いの戦略で。
QDレーザ(6613)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【オプトラン(6235)】
光電融合・半導体分野の成膜インフラ企業へシフト
オプトラン(6235)は、光学部品に成膜加工を施すための成膜ソリューションを提供。従来のモバイル中心の事業構造から脱却し、AIデータセンター市場の急速な拡大を見据えた「光電融合・半導体分野の成膜インフラ企業」へのシフトを鮮明に打ち出しています。株価は5月11日の高値4910円をピークに調整が継続し、9月半ばには一時2276円まで下落。その後は緩やかなリバウンドを見せ、直近で13週・52週移動平均線を捉えてきました。このまま26週移動平均線を突破できるか見極めたいところです。
オプトラン(6235)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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以上、今回はAIデータセンターの省電力化に貢献する「光電融合」関連銘柄を紹介しました。
なお、当連載では過去にもAIデータセンターの電力問題に関連する投資テーマを取り上げてきましたので、よければそちらも参考にしてください。
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