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「サポカー補助金」などの政府支援もあり、
新型コロナで落ち込んでいた自動車販売が回復基調に!
安全運転サポート車(サポカー)の購入に対して最大10万円を交付する「サポカー補助金」について、政府は当初2021年1月までだった期限を2021年度までに延長すると一部メディアで報じられました。
サポカー補助金は、2020年度中に満65歳以上となる高齢者が対象で、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故を防止する「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」などの付いた安全運転サポート車の購入の際に、最大10万円を支援する制度です。また、後付けの「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」を購入する際も、最大4万円の補助が受けられます。
報道によると、サポカー補助金は2019年度補正予算で1126億円が計上されていたものの、新型コロナウイルスによる新車販売の落ち込みもあり、実際の予算執行は2020年度末で600億円程度に留まる見込みのため、期間を延長し、予算を使い切るまでは2021年度に入っても申請を受け付けるとのことです。
サポカー補助金の延長には、事故防止はもちろんのこと、おそらく政府としては新型コロナウイルスによってダメージを受け、今なお動きが鈍い経済活動の回復を促したいとの思惑もあるのでしょう。
また、政府が公式に発表した内容ではありませんが、12月に入って「政府は2030年代半ばに、国内の新車販売をすべてハイブリッド車や電気自動車(EV)に切り替え、ガソリン車の販売を事実上禁止にする」との趣旨の報道があり、市場でも話題になりました。こちらも海外各国の環境規制の動きに日本も後れを取らないようにするための施策であると同時に、長期的な車の買い替え需要の喚起を見据えている面もありそうだと筆者は見ています。
自動車販売に回復基調を追い風に業績回復が期待できる
「カー用品」関連の注目銘柄をピックアップ!
このように、コロナ禍で落ち込む自動車業界に対して政府はさまざまな支援策を検討していますが、その一方で、ここ最近の自動車販売台数は回復の兆しを見せ始めています。
2020年度上期(4~9月)の新車販売統計(速報)によると、総台数は前年同期比で22.6%減(202万8540台)と4年ぶりのマイナスとなりました。しかし直近のデータを見ると、10月の新車販売の総台数は前年同月比で29.2%増(40万6851台)、11月は同6.7%増(41万1601台)と回復基調にあることがわかります。
このように直近の自動車販売台数が前年比で増加していることもあり、全体相場の影響もありますが、「自動車」関連銘柄に投資家の関心が向かって、自動車の完成車メーカーの中には株価がリバウンドの動きを見せている銘柄が散見されます。データ上でも自動車販売が戻ってきていることから、「自動車購入」に関連する銘柄へ投資家の関心が向かう可能性は十分にあるでしょう。
とは言え、すぐに新車がガンガン売れる状況が来るとは考えづらいため、中古車がメインになると見ており、また、すでに保有している自動車にお金をかける方向に進みそうです。さらに、冒頭で触れたサポカー補助金の延長が追い風となることを考慮し、今回は「カー用品」の関連銘柄に注目しました。
なお「カー用品」関連は、ETCやドライブレコーダーの関連銘柄として物色されることもあるため、今のうちに抑えておいて損はない投資テーマだと思います。
【オートバックスセブン(9832)】
10月と11月の月次業績が前年同月を上回って推移
オートバックスセブン(9832)は、カーショップの「オートバックス」「スーパーオートバックス」をチェーン展開しており、カー用品の国内外への卸売・小売販売や自動車の車検・整備、さらには自動車の買取・販売などを行っています。また、サポカー補助金の対象となる後付け装置「ペダルの見張り番Ⅱ」も販売。足元の業績を見ると、10月と11月の月次業績は前年同月を上回って推移しています。
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【イエローハット(9882)】
カーショップを国内で700店舗以上も展開!
イエローハット(9882)は、カーショップ「イエローハット」を国内で700店舗以上も展開しています。ショップでは、ペダル踏み間違い時加速抑制装置を提案。サポカー補助金対象となる後付け装置「S-Drive 誤発進防止2システム」は、運転者の踏みこみ方を自動で学習して作動するため、低速時で普段と違った踏み込みをすると自動的にアクセル操作を制御します。ほとんどの車種に装着可能のなので、ニーズは高そうです。
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【バッファロー(3352)】
埼玉を中心に店舗展開する「オートバックス」のフランチャイジー
バッファロー(3352)は、埼玉県エリアを中心に、フランチャイジーとして「オートバックス」や「スーパーオートバックス」の店舗を展開する企業です。カー用品の販売・取付や車検・整備・板金など各種サービスのほか、新車・中古車の販売や買取も行っています。前出のオートバックス同様に、サポカー補助金対象となる後付け装置の「ペダルの見張り番Ⅱ」を販売しています。
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【オートウェーブ(2666)】
千葉県で車検とカー用品販売を行う「オートウェーブ」を運営
オートウェーブ(2666)は、千葉県で車検とカー用品販売を行う「オートウェーブ」をチェーン展開。新車や中古車の販売はもちろん、車検やカー用品販売まで幅広く手掛けています。また、サポカー補助金の対象商品としては「S-Drive 誤発進防止システム2」を提案しています。
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【カーメイト(7297)】
カーショップで販売されるカー用品を製造・販売
カーメイト(7297)は、車関連およびアウトドア・レジャー・スポーツ関連事業を展開。中でも車関連事業は全売上の9割を占める主力事業で、「車用品」「運搬架台・タイヤ滑止」「ケミカル類」「電子・電気機器」などの部門に分かれています。使わなくなったスマホをドライブレコーダーとして活用する専用アプリ「DriveMate RemoteCam(ドライブメイト リモートカム)」も便利です。
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今回は「カー用品」関連銘柄を紹介しましたが、タツミ(7268)や大真空(6962)、日本電波工業(6779)など「車載向け製品」の関連銘柄も業績回復も期待できるため、そちらの投資テーマでリサーチしても投資チャンスが見つかるかもしれません。
コロナ禍を経て、自動車教習所に若者が殺到しているといった報道も見られます。これまで「若者のクルマ離れ」が盛んに叫ばれてきましたが、投資家としては、今度、自動車に関する消費者意識やライフスタイルがどう変化していくのか、興味深く追っていきたいところです。
【※今週のピックアップ記事はこちら!】
⇒「脱炭素」は、日米両国で強力に推進される超大型の“国策テーマ”! 「電気自動車(EV)」「再生可能エネルギー」「水素」など、注目の関連銘柄24社を一挙紹介!
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