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【米国株】国内旅行&行楽に特化した「旅行」関連銘柄
を紹介! ワクチン接種による経済再開が進み、米国の
「夏の行楽」需要はコロナ前を超える勢いで復活中!

2021年5月31日公開(2022年3月29日更新)
広瀬 隆雄
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米国では5月31日から旅行業界が活性化する
「夏の行楽シーズン」がスタート!

 米国では、毎年5月の最終月曜日が「メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)」という祝日になります。今年のメモリアルデーは5月31日ですが、米国人にとってこの日は夏の行楽シーズンが始まる日でもあります。

 米国の旅行市場は1.1兆ドルで、そのうち行楽が7620億ドル(旅行全体の69%)、出張が3270億ドル(31%)です。また、米国人の旅行に占める海外旅行は、回数ベースでは4%に過ぎず、あとは国内旅行です。一方、金額ベースでは、米国人が海外旅行に使うお金は、旅行支出全体の15%を占めています。

新型コロナ以降は「出張」の需要が落ち込んだままなのに対し、
「行楽」の需要はすでに以前の水準を超える勢いで復活!

 新型コロナウイルスの感染対策としてリモートワークを余儀なくされたことにより、多くの米国人はズームビデオ(ティッカーシンボル:ZM)を通じた会議で、顧客訪問におけるほとんどの用事が片付いてしまうことを身を持って体験しました。このため、ワクチン接種が進んで経済が再開し、旅行が可能になった後でも「商談はビデオで済ませてしまおう」というビジネスマンが多くなりました。
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 そのため出張の市場は、経済再開後も大きく落ち込んだままです。これとは対照的に行楽の市場は、すでにコロナ前の水準を超える勢いで需要が復活しています

 一般論として、行楽客と比較するとビジネス客の方は単価が高い傾向にあります。これは、飛行機のビジネスクラスなどを想像してもらえれば理解しやすいと思います。

 したがって出張の落ち込みは、ビジネス客への依存度が高い航空会社や高級ホテルなどに対して、とりわけマイナスに働いています。その反面、行楽に特化した企業は、急速に回復を見せています。

 旅行市場を考えるうえでのもうひとつの重要な要因として、世界各国の間でワクチン接種のスピードに大きな格差があることが挙げられます。そのため、米国ではワクチン接種が捗っているものの、海外旅行はいまだに回復の動きを見せていません

 こうした状況を踏まえると、旅行市場においては国内の行楽に関連する企業が最も恩恵をこうむることになります。ずばり銘柄を挙げると、以下の3社です。

アリージエント・トラベル(ティッカーシンボル:ALGT)
フロンティア・グループ(ティッカーシンボル:ULCC)
ウインダム・ホテルズ&リゾーツ(ティッカーシンボル:WH)

【アリージェント・トラベル(ALGT)】
ニッチな行楽地に特化した格安航空会社

 アリージェント・トラベル(ティッカーシンボル:ALGT)は、秘境と呼ばれるようなニッチの行楽地に格安フライトを飛ばすディスカウント航空会社です。少し不便なものの一定のファンを持つ行楽地に、1週間に1〜2便程度のフライトをスケジュールすることで、常に満席の状態をつくりだしています

 例えば、フロリダと言えば皆さんはマイアミやオーランドをイメージするかと思います。しかし、フロリダで一番美しいビーチは、アラバマ州に近い西フロリダの辺境です。ここは、早くから近隣州よりマイカーで訪れる行楽客が多かったので、近くにメジャーな空港がなく、飛行機で行くには不便な乗り換えをしなければなりませんでした。

 アリージェント・トラベルはそこに目をつけ、エグリン空軍基地に「間借り」するカタチで儲けられたデスティン・フォートウォルトン空港というマイナーな空港に、1週間に1〜2便、ニューヨーク地域のニューアーク空港から直行便を飛ばしています。これはメジャーな空港からの唯一の直行便のため、競争はありません。

 このように、アリージェント・トラベルは、わざとハブ空港と呼ばれる巨大空港を外してフライトを運行しているのです。

 この他、アリージェント・トラベルの主な運行先は、パームスプリングス、フェニックス/メサ、ジャクソンホール、ナッシュビル、フォートマイヤーズ/プンタゴーダ、サバンナ、チャールストン、マートルビーチなどになります。

 なお、2021年のコンセンサスEPS予想は4.01ドル、コンセンサス売上高予想は16.3億ドルです。

⇒アリージェント・トラベル(ALGT)の最新株価・チャートはこちら!

アリージェント・トラベル(ALGT)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びますアリージェント・トラベル(ALGT)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【フロンティア・グループ(ULCC)】
全米の航空会社の中で最も若く、最も安い格安航空会社

 フロンティア・グループ(ティッカーシンボル:ULCC)は、2021年の4月に新規株式公開(IPO)されたばかりの格安航空会社です。

 フロンティア・グループは全部で104機の旅客機を保有しており、すべてエアバスA320です。これまでの輸送実績は2300万人で、その96%が国内、89%が行楽客です。保有している旅客機の機齢は4年で、米国のすべての航空会社の中で最も若いです。

 以下は2019年の実績になりますが、フロンティア・グループの平均航空券代は53ドルで、米国のすべての航空会社の中で最も安いです。運行コスト(修正CASM:1000マイルの運行区間距離)は7.84セントで、こちらも米国のすべての航空会社の中で最低です。さらにロードファクター(有償座席利用率)は67%で、大手平均の58%を上回っています。

 なお、この会社はIPOされて日が浅いので、コンセンサス予想はありません。

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【ウインダム・ホテルズ&リゾーツ(WH)】
国内の行楽客をターゲットにしたホテル・チェーン

 ウインダム・ホテルズ&リゾーツ(ティッカーシンボル:WH)は、主にフランチャイズ方式でホテル・ブランドを展開しています。全部で8980軒、部屋数にして79.6万室を誇る世界最大のホテル・グループで、主なブランドは「スーパーエイト」「デイズイン」「ハワードジョンソン」「トラベロッジ」「ラマダ」「ラキンタ」「ウインダム」などです。

 ウインダム・ホテルズ&リゾーツのホテルは、主に米国内の行楽客をターゲットにしており、高速道路沿いや郊外に立地しています。

 ビジネス戦略としては、顧客サービスを省略する代わりに、値段の安さを売りにしています。スタッフの数を少なくすることで営業コストを抑え、30%の稼働率で黒字が出せる計算にしています。実際にホテルを運営するフランチャイジーの多くは、スモールビジネスの個人オーナーです。

 2021年の1〜4月のエコノミー・ホテルの稼働率とRevPAR(客室1室あたりの収益)は、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年の同時期の水準を、すでに上回っています。一方、ミッドスケール・ホテルの稼働率とRevPARも、2019年の1〜4月の水準を1割ほど下回っている程度です。

 2021年のコンセンサスEPS予想は2.28ドル、コンセンサス売上高予想は15.9億ドルです。

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ウインダム・ホテルズ&リゾーツ(WH)チャート/日足・6カ月ウインダム・ホテルズ&リゾーツ(WH)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【今週のまとめ】
ワクチン接種が進む中、夏の行楽シーズンが始まったことで、
「国内旅行」で「行楽」に特化した企業の業績アップに期待!

 米国では、5月最終月曜日のメモリアルデーから夏の旅行シーズンが始まりますが、今年は「国内旅行」で「行楽」に特化した企業が一番恩恵をこうむると思われます

 具体的な注目銘柄は、アリージェント・トラベルフロンティア・グループウインダム・ホテルズ&リゾーツの3社。

 アリージェント・トラベルは、ニッチな需要にフォーカスして競争を避ける戦略を採っています。フロンティア・グループは、ローコストに徹することで競争の激しいマーケットでも勝てる財務体質を目指しています。ウインダム・ホテルズ&リゾーツは、必要ない顧客サービスを切り詰め、低い稼働率でも黒字が出せるビジネスモデルを追求しています。この夏は、この3社をチェックしておくといいでしょう。
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