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フェイスブックの株価が1日で26%以上も下落する一方、
アマゾンは13%以上も上昇し、決算内容により明暗が分かれる
日米ともに決算発表がピークを迎えていますが、米国で注目されてマーケットを大きく変動させたのがメタ・プラットフォームズ(FB:旧フェイスブック)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)の決算でした。
現地時間の2月2日夕方に決算を発表したメタ・プラットフォームズは、1-3月期の見通しが予想に届かず、時間外取引で急落。翌3日の通常取引では26%を超える大幅な下落となり、1日で時価総額を27兆円超も吹き飛ばしました。アップル(AAPL)がプライバシー保護のために個人情報の利用を制限したことにより、利用者に合わせたターゲット型広告の投入が難しくなった影響が出ているようです。
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一方、2月3日夕方に決算を発表したアマゾン・ドット・コムは、10-12月期の業績が市場予想を大幅に上回ったことから時間外取引で買われ、翌4日の通常取引で13%を超える大幅高に。時価総額は19兆円近く増え、まさに明暗を分けました。
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アマゾン・ドット・コムは、クラウドサービス「AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)」の好調な業績で、資源価格の高騰や、人手不足などの諸要因を背景とした配送コストの上昇、さらにはサプライチェーンの混乱への対処といった支出を吸収しました。また、米国で有料会員サービス「アマゾン・プライム」の会費の引き上げを発表したことも材料視されました。
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相場を押し上げてきた巨大IT株の一部の株価が崩れる一方、
業績好調なアマゾンに関連する銘柄に投資家の関心が集まる
米国では、これまでメタ・プラットフォームズ、アップル、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス(NFLX)、アルファベット(GOOG:グーグル)、いわゆる「FAANG」と呼ばれる大手ハイテク株の強い上昇が相場を押し上げてきました。しかし、大手ハイテク株と一部のテクノロジー株で構成されている「NYSE FANG+指数」は1月以降、急落しています。
ただ、大手ハイテク株がすべて下落しているわけではなく、全体の連動性が崩れ、選別色が強まっていると言ったほうが正しいでしょう。中でも、業績好調なアマゾン・ドット・コムと、その関連銘柄に投資家の関心が集まりやすくなっています。
そこで今回は「アマゾン・ドット・コム」関連の銘柄に着目。前述した通り、アマゾン・ドット・コムの業績を牽引しているのはクラウドサービスのAWSなので、AWSの認定パートナーである銘柄をピックアップしました。
通信や電機、IT系など多くの企業がAWSのパートナーに認定されていることから、「AWS」関連の代表的な銘柄である東芝(6502)やTIS(3626)、伊藤忠テクノソリューションズ(4739)、SCSK(9719)、NEC(6701)、富士通(6702)、野村総合研究所(4307)、日立(6501)、NTT(9432)、インターネットイニシアティブ(3774)、日本ユニシス(8056)、ソフトバンク(9434)、KDDI(9433)、電通国際情報サービス(4812)、日鉄ソリューションズ(2327)は今回対象から除きました。
これらの銘柄以外から、個人投資家主体での売買が活発化しやすい中小型株に絞り、テクニカル面で強いトレンドを形成している銘柄や、足元で上昇トレンドに乗ってきている銘柄を選定。さらに、私個人の見解として、あまり市場で知られていないであろう銘柄に絞りました。
【アピリッツ(4174)】
AWS設計・導入・移行などを手掛ける
アピリッツ(4174)は、AWSの設計・導入・移行のほか、大規模Webシステム開発やWebアプリケーション開発などを手掛けています。足元の業績を見ると、外注費の増加が重荷となったものの、Webソリューション事業において顧客のDX化を実現するパートナーとして、周辺サービスのラインナップを強化することで大型案件の獲得につなげました。株価は、1月24日に940円まで急伸した直後に調整しましたが、直近でリバウンドの動きを見せています。
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【JIG-SAW(3914)】
AWSの監視・障害対応や運用・保守などを手掛ける
JIG-SAW(3914)は、自動検知&自動制御をコアテクノロジーとして、あらゆる機器、装置、デバイスデータ、クラウドデータなどを自動で監視、検知、制御することを可能にします。AWS関連事業としては、「AWS監視・障害対応サービス」や「AWS運用・保守サービス」「AWSテクニカルサポートサービス」などを手掛けています。株価は、2021年2月につけた高値1万8670円を天井に下落トレンドが続いており、1月28日には一時4655円まで下落して昨年来安値を更新しました。しかし、足元ではリバウンドの動きを見せており、上値抵抗線として機能している25日移動平均線を突破してきました。
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【TOKAIホールディングス(3167)】
子会社のTOKAIコミュニケーションズがAWSサービスを提供
TOKAIホールディングス(3167)は、子会社のTOKAIコミュニケーションズが、ネットワーキングやクラウド統合、AWSへの移行、24時間・365日無休のモニタリングとサポートなど、AWS導入の全工程をワンストップで提供しています。株価は、年明け以降は調整を続けていたものの、12月27日につけた安値841円との「二点底(ダブルボトム)」を形成した後は、強い上昇トレンドを見せています。
⇒TOKAIホールディングス(3167)の最新の株価はこちら!
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【DTS(9682)】
2月から「AWS 導入・運用サービス」の提供を開始
DTS(9682)は、システムインテグレーションサービスや情報システムの開発および保守の受託、情報システムに係わる電気工事、電気通信工事の設計および施工などを手掛けています。2月1日から、AWSに関して導入前のサポートから運用保守まで包括的に対応する「AWS 導入・運用サービス」の提供を開始しました。株価は1月下旬に急落する局面があったものの、その後は順調にリバウンドを見せています。
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【GMOグローバルサイン・ホールディングス(3788)】
AWS上のシステム環境の監視・運用業務をワンストップで提供
GMOグローバルサイン・ホールディングス(3788)は、クラウド・ホスティングサービスとセキュリティサービスを手掛けています。AWS請求代行サービスや、AWS上のシステム環境を安定的に稼動させるために必要な監視・運用作業の代行、障害発生時の緊急対応などを総合的に提供しています。株価は、2021年2月4日につけた高値1万550円を天井に中長期的な下落トレンドに突入。2021年8月以降はボトム圏での推移が続いており、2022年1月28日には一時3065円まで下落して昨年来安値を更新しました。ただ、その後のリバウンドで上値抵抗線として意識される25日移動平均線をとらえてきており、上昇トレンドへの転換に期待したいところです。
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【テックファーム(3625)】
AWS を始めとする各種クラウドサービスの組み入れを手掛ける
テックファーム(3625)は、モバイルサービスプロバイダーをはじめ、主に一般消費者を顧客に持つ企業を対象にITサービスを提供。また、インフラ環境の構築を専任とするセクションでは、AWSのほか、マイクロソフト(MSFT)の「Azure」などのクラウドサービスの組み入れに対応しています。株価は緩やかな下落トレンドが続いていましたが、1月28日につけた安値505円を底値に足元で緩やかなリバウンドを見せています。直近で上値抵抗線として意識される25日移動平均線を突破したことで、上昇トレンドへの転換が期待されます。
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【SRAホールディングス(3817)】
2021年6月に「AWS公共部門パートナー」に選定
SRAホールディングス(3817)は、デジタルトランスフォーメーションを支えるAIやクラウド、ビッグデータ・アナリティクス、セキュリティ、さらにはそれらの総合技術であるIoTなどの技術を手掛けており、2021年6月にAWS公共部門パートナーに選定されました。教育機関をはじめ、政府機関や非営利団体へAWSを活用した高度なクラウドソリューションを提供しています。株価は、年明け以降に調整を続け、1月下旬には一時2700円に接近する局面も見られました。しかし、2021年12月1日につけた安値2742円との「二点底」を形成した後は、リバウンドを強めてきています。
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以上、今回はアマゾン・ドット・コムのクラウドサービス「AWS」の好調を受けて、AWS認定パートナーの企業に注目しました。
DX化の流れからクラウド関連の成長期待が高まるなか、世界的に高いシェアを誇るアマゾン・ドット・コムのAWSを導入する企業はさらに増加する可能性がありますので、関連する企業への業績面での波及も見込まれそうです。ぜひ、チェックしてみてください。
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