世界投資へのパスポート

2021年の米国株は3%前後で緩やかに成長する予想!
前半は「グロース株」中心に買い、市中金利が上昇し始
めたら「バリュー株」にシフトする投資戦略を意識せよ

2021年1月4日公開(2021年1月17日更新)
広瀬 隆雄
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2021年の米国株式市場は、前向きな展開を予想!
ただし昨年3月からの急伸を考慮すると、どこかで一服欲しいところ

 まず2021年の相場全体を考えると、市中金利が極めて低く、今後1年を通じて低位安定すると見込まれているうえ、企業業績が尻上がりに良くなると思われるため、株式市場に関しては前向きな展開を予想することができます

 一方で、S&P500指数は去年3月の安値から+71%も上昇したため、2021年のどこかで小休止したほうが相場的には長持ちすると思われます。

 また、米国の大統領の任期は4年間ですが、株式市場のパフォーマンスは就任して最初の年が一番悪いことが知られています。

 1833年まで遡った過去の実績を見ると、大統領在任中の4年間のうち、1年目の平均パフォーマンスは+3.0%でした。今年もその程度の上昇を予想するのが無難です

2021年の投資先としては、米国市場をまるごと買うETFや
+3.0%を超える高利回りのETFなどがおすすめ!

 2021年は、そのようなおっとりとしたパフォーマンスになると仮定した上で、私が今年おすすめする銘柄は、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(ティッカーシンボル:VTI)です。これは、米国に上場されているすべての株式をまるごと買うETFで、分散が効くためリスクを抑えることができます。

 また、前述のように今年のリターンが+3.0%しかないのであれば、それに勝てる以下のような高利回りのETFも魅力的だと思います

【主な高利回りETF】
バンガード・ハイ・ディビデンド・イールド(VYM):利回り3.2%
ユーティリティー・セレクト・セクターSPDR(XLU):利回り3.2%
バンガード・リアルエステート(VNQ):利回り4.0%
アイシェアーズ・アイボックス・ハイイールド(HYG):利回り4.9%
アイシェアーズ・プリファード&インカム(PFF):利回り4.8%

 一方、個別株に関しては、バリュエーションの安さ(割安さ)と長期で見てEPS(1株当たり利益)がしっかりと成長している点から、以下の銘柄などが良いと思います

【2021年の要注目銘柄】
ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMY)
アンセム(ANTM)
CVS(CVS)
エルスリー・ハリス(LHX)
インテル(INTC)

2021年は、昨年に引き続きIPOブームが継続!
フリップカートやコインベース、ロビンフッドなどのIPOに期待

 2020年はIPO(新規株式公開)市場が活況で、456社が新規上場し、合計1672億ドルを調達しました。

 2021年も、フリップカートやロブロックス、ストライプ、マーケタ、コインベース、ロビンフッド、バンブルなど、話題の企業が数多くIPOする予定なので、去年に引き続きIPOブームが続くと考えるのが自然でしょう

現在は「バリュー株」が非常に割安に放置されている状態!
景気が上向き始めるタイミングで「グロース株」からシフトしよう!

 現在のグロース株とバリュー株を比べた場合、バリュー株がこれほど割安に放置されている状態は稀だと思います。つまり、仮に今の「IPOブーム」や「グロース株人気」が2021年のどこかで崩壊したとしても、探せば買える割安銘柄がいくらでもあるということです。

 新型コロナウイルス向けワクチンが広く一般市民に普及して街角の景気が急に上向くようになれば、市中金利が上昇し始めるので、そのタイミングでグロース株からバリュー株へのシフトが起こりやすいと思います。

 別の言い方をすれば、2021年前半はグロース株を中心に攻め、後半はバリュー株を中心に攻めるようなイメージで良いと思います

【今週のまとめ】
2021年の米国市場は「+3.0%」で成長の見込み!
今後の1年に備えて投資戦略を考えよう

 2021年の米国市場は、+3.0%の成長を見込んでおり、その成長に乗るにはバンガード・トータル・ストック・マーケットETFが一押しです。また、今年は高利回りETFにも注目すべきでしょう。個別株では、株価収益率(PER)の低い割安株を推奨したいと思います。

 さらに、IPOブームは今年も続くと思われるので、音楽が鳴りやまないうちはリスクを取って“火遊び”をするのも大いに結構です。しかし、街角景気が上向いて金利が上昇し始めたら、バリュー株に逃げてください。

 以上、2021年の投資戦略をざっくりとまとめて解説しましたので、参考にしてください。

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