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日本における国会に相当する全国人民代表大会、いわゆる「全人代」が中国で3月5日から開幕しました。
中国網日本語版(チャイナネット)によると、全人代では、李克強首相が政府活動報告を行い、2021年から2025年を対象とする「第14次5カ年計画」の内容について述べたそうです。その中に、以下のような内容がありました。
出典:中国網日本語版「<政府活動報告>第14次 5ヵ年計画期の主要目標と任務」
この「平均寿命の延伸と定年年齢の引き上げ」は、中国よりも少子高齢化が進んでいる日本にとっても非常に大きな課題であることは言うまでもありません。
国立がん研究センターなど6機関は2月10日、日本人の健康寿命延伸のために必要な予防行動などについてまとめた「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」を公開しました。
この提言では、「喫煙」「飲酒」「食事」「体格」「身体活動」「心理社会的要因」「感染症」「健診・検診の受診と口腔ケア」「成育歴・育児歴」「健康の社会的決定要因」など、健康寿命を伸ばすための指針がまとめられています。
2020年9月時点で全人口のうち65歳以上が28.7%を占める「超高齢社会」の日本において、国民一人ひとりの健康寿命の延伸は、今後ますます重要となってくるでしょう。
高齢になっても健康意識が高く、仕事や趣味などの活動に意欲的な
「アクティブシニア」の増加が日本にとっては重要な課題に!
日本や中国のこうした状況を踏まえ、今回は「アクティブシニア」関連の銘柄に注目しました。
「アクティブシニア」とは、高齢になっても健康意識が高く、仕事や趣味などの活動に意欲的な人のことです。日本が目指している「健康寿命の延伸」は、言い換えれば「アクティブシニア」の増加と言えるでしょう。
ただ、ひと口に「アクティブシニア」関連と言っても、「シニア人材の活用」や「シニア層を対象としたレジャー・趣味」「金融サービス」など、幅広いテーマが考えられますが、今回は「健康寿命の増進」という話の流れから、「シニアの健康増進・健康管理」に関わる企業にフォーカスしています。
なお、本コラムでは2020年6月に「健康管理」関連銘柄を取り上げ、健康維持の支援を行う代表的な企業を紹介しましたが、今回はさらに絞り込んで「シニアの健康」に関わる企業をピックアップしています。
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【RIZAPグループ(2928)】
60歳以上を対象とした「ライザップシニアプログラム」を運営
RIZAPグループ(2928)は、中核事業であるパーソナルジム「RIZAP」において、60歳以上を対象とした「ライザップシニアプログラム」を提供。高齢者の体力年齢の大幅な若返りをサポートしています。株価は2月に入って急騰し、2月25日には300円の大台を回復して昨年来高値を更新。その後は大きく調整しましたが、足元で25日移動平均線を下値支持線にリバウンドの動きを見せてます。なお、RIZAPのように高齢者向けプログラムを打ち出してはいませんが、類似企業としてはトゥエンティーフォーセブン(7074)も挙げられます。
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【カーブスホールディングス(7085)】
中高年の女性をターゲットとした「30分間フィットネス」を提供
カーブスホールディングス(7085)は、中高年の女性をターゲットとした「30分間フィットネス」を提供。「病気と介護の不安と孤独のない生きるエネルギーがあふれる社会をつくる」をテーマに事業を推進しています。株価は、1月12日の安値693円を底値に上昇トレンドが続き、2月24日には1000円の大台を突破。その後は高値圏での持ち合いが続いていましたが、足元で下落して25日移動平均線を割り込んできたので、押し目買いのスタンスで臨みたいところです。
⇒カーブスホールディングス(7085)の最新の株価はこちら!
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【新日本製薬(4931)】
エイジングケアに力を入れたスキンケアブランドを展開
新日本製薬(4931)は、エイジングケアに力を入れたスキンケアブランド「パーフェクトワン」を展開。その他、健康食品や医薬品も手掛けており、シニアの健康需要の取り込みが期待できます。株価は2月中旬以降、下落トレンドが継続していますが、52週移動平均線近くまで下がってきたので、ここからの自律反発が期待できます。
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【ティーライフ(3172)】
健康茶や医薬品・サプリメントなどの通信販売を手掛ける
ティーライフ(3172)は、健康茶や医薬品・サプリメントなどの通信販売を手掛けています。株価は2月以降、緩やかな上昇トレンドを見せていましたが、足元で急伸しています。このまま2020年11月30日の高値1442円を超えてくるようだと、2020年9月4日に付けた高値1680円を意識したトレンド形成が期待できます。
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【ファンデリー(3137)】
健康食通販事業「ミールタイム」で全国の医療機関と提携
ファンデリー(3137)は、健康食通販事業の「ミールタイム」を運営しています。「ミールタイム」は全国の医療機関や調剤薬局などでカタログを配布しており、食事コントロールを通して血液検査結果の数値改善を目指します。電話での問い合わせに対しては、100%栄養士が応対してカウンセリングを実施。医療機関の指示に基づいて、1人1人に最適な食事を提案します。株価は2月に入って下落が続いていましたが、1月の安値水準まで下げたことで、ここからの自律反発が期待できます。
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【カラダノート(4014)】
「疾患管理アプリ」を提供するITベンチャー
カラダノート(4014)は、妊娠中や子育て中の両親をターゲットとしたWebサービスやアプリのほかに、血圧管理アプリや薬の管理アプリなどの「疾患管理アプリ」を提供しています。2020年10月にIPO(新規上場)したばかりの銘柄ですが、「シニアの健康支援」という観点から物色が流れてくる可能性は十分に考えられます。株価は2月以降、25日移動平均線を下値支持線としながら、緩やかなリバウンドの動きを見せています。
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以上、今回は「アクティブシニア」関連の銘柄をヘルスケアの分野を中心に紹介しました。この分野には、その他に医薬品株も考えられますが、周知の企業が多くなるため今回は割愛しています。
また「アクティブシニア」関連銘柄が株式市場で注目される局面では、盛り上がりの大きさ次第ですが、連鎖的に「シニア人材の活用」を行っている企業にも資金が向かうことも十分想定できます。興味のある方は、そちらのテーマに関しても情報を集めておくといいでしょう。
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