「お宝銘柄」発掘術!

新型iPhone発表で注目の「アップル」関連銘柄を解説!9月12日予定の「新型iPhone」発表などをきっかけに「アップル」のサプライヤー企業の株価上昇に期待!

2023年9月7日公開(2024年9月10日更新)
村瀬 智一
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新型iPhone16が発売間近の「アップル」関連銘柄を紹介! 生成AIに対応したiPhoneの発表で、買い替え需要が期待できる「アップル」のサプライヤーが狙い目

2023年9月12日開催のアップルの新製品発表イベントに加えて
アームの超大型IPOを控え、ハイテク株へ投資家の注目が集まる!?

 米国のアップル(AAPL)は、現地時間の9月12日(日本時間9月13日深夜2時)に新製品発表イベント「Wonderlust」を開催します。

 このイベントでは、スマートフォン「iPhone15」やスマートウォッチ「Apple Watch」などの次世代モデルが発表されると見られています。新型iPhoneは、エントリーモデルとして「iPhone15」と「iPhone15 Plus」、ハイエンドモデルとして「iPhone15 Pro」「iPhone15 Pro Max」の合計4機種が発表されるのではないかと噂されています。4機種とも欧州連合(EU)の新規制に対応するために充電ポートを「USB-C」に変更するほか、ハイエンドモデルでは従来のステンレススチールの代わりにチタンを使った新デザインのフレームが採用され、さらに光学ズームを強化した新しいカメラが搭載されると予想されています。

 2023年のスマートフォンの世界出荷台数は、景気減速への懸念が影響して過去10年間で最低水準になるといった調査結果も伝えられており、市場では、新型iPhoneに対する期待感はそれほど高まっていないように見受けられます。ただ、以前に当コラムでも取り上げましたが、消費のカギを握ると言われるZ世代の間でアップル製品の人気は高く、特に高額なハイエンド機種への購買意欲は強いと見られており、やはり機種変更に伴う買い替え需要はそれなりに高いのではないかと期待しています。
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 また、ソフトバンクグループ(9984)の傘下にある英国の半導体設計大手のアームは、9月14日に米国のナスダック市場にIPO(新規上場)するとの観測が報じられています。アームの時価総額は600億ドル(約8兆7000億円)を超えると想定され、上場に合わせてアップルも出資する方針と伝えられています。

 ハイテク株は足元でやや鈍い値動きを見せていますが、「アップルの新製品発表イベント」と「アームのIPO」という2大イベントを控え、投資家を「押し目狙い」のスタンスに向かわせる可能性は十分にあるでしょう。

 そこで今回は「アップル」関連銘柄に注目しました。具体的には、アップルへ部品などを納入するサプライヤー企業のなかから、株価やチャート形状などのテクニカル面を考慮して選定しました。

 なお、ウォール・ストリート・ジャーナルは9月6日、中国当局が政府職員対し、iPhoneなど外国メーカーの携帯機器の職場への持ち込みを禁止したと報じました。また、その後の報道では、中国政府はiPhoneの使用禁止の対象を国有企業と政府部門へも拡大することを目指すとも伝えられています。この影響で、6日の米国市場ではアップルが3%超も下落。翌7日の日本市場においても、アップルのサプライヤー企業の一角が弱い値動きを見せたので、実際に買うにあたっては、関連する報道を注視しつつ、タイミングを見極めたいところです。

【村田製作所(6981)】
通信モジュールやコネクターなど、iPhoneの部品を幅広く提供

 村田製作所(6981)は、通信モジュールやコネクター、コンデンサーなど、iPhone用の部品を幅広く提供。2024年3月期・第1四半期の営業利益は約4割の減益となりましたが、第2四半期以降は回復が期待されます。株価は、足元の上昇でいったんは13週移動平均線を上に抜けましたが、9月6日のアップルの報道を受けて、7日は5%近く下げています。13週・26週移動平均線辺りでの底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスになりそうです。

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村田製作所(6981)チャート/週足・1年村田製作所(6981)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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【デクセリアルズ(4980)】
タッチパネルのプラスチック基板など数多くの部品を展開

 デクセリアルズ(4980)は、スマートフォン向け製品として、タッチパネルのプラスチック基板やフレキシブル基板(FPC)の配線実装向け異方性導電膜(ACF)、さらには接着機能付スピーカー用防塵ネット、紫外線硬化型接着剤、熱伝導シート、反射防止フィルムなどを手掛けています。株価は、上向きで推移する13週移動平均線を下値支持線とした強いトレンドが続いており、2022年6月の高値4445円が意識されます。

⇒デクセリアルズ(4980)の最新の株価はこちら!

デクセリアルズ(4980)チャート/週足・2年デクセリアルズ(4980)チャート/週足・2年(出典:SBI証券公式サイト)
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【フジクラ(5803)】
電子機器用のフレキシブルプリント配線板を手掛ける

 フジクラ(5803)は、スマートフォンなど電子機器の配線に使われるフレキシブルプリント配線板(FPC)を手掛けています。株価は、8月14日に1304.5円まで買われ、年初来高値を更新。その後は利益確定の動きが見られましたが、足元でリバウンドして13週移動平均線を上回ってきたので、さらなる上昇が期待できます。

⇒フジクラ(5803)の最新の株価はこちら!

フジクラ(5803)チャート/週足・1年フジクラ(5803)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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【日本航空電子工業(6807)】
FPC接続用コネクター「WPシリーズ」などを展開

 日本航空電子工業(6807)は、スマートフォンなど小型端末機器の高機能化・高密度化に最適な小型・薄型のFPC接続用コネクター「WPシリーズ」などを手掛けています。株価は、強いトレンドが継続するなか、7月5日には3130円まで買われました。その後は過熱を冷ます形での調整となりましたが、足元で13週移動平均線が下値支持線として機能する格好でリバウンドを見せ、9月7日には連日で高値を更新。ここから一段の上昇は十分に期待できるでしょう。

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日本航空電子工業(6807)チャート/週足・1年日本航空電子工業(6807)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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【日本軽金属ホールディングス(5703)】
スマホの筐体に使われるダイカスト合金などを製造

 日本軽金属ホールディングス(5703)は、モバイル機器向け事業として、スマートフォン筐体などに使われる光輝性アルマイトダイカスト合金や、カバーガラスなどに利用されるサファイア基板用高純度アルミナを手掛けています。株価は、6月1日につけた安値1322円をボトムに上昇トレンドが続いており、13週移動平均線が下値支持線として機能する格好で1月以来の高値を更新。さらなる株価上昇が意識されます。

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日本軽金属ホールディングス(5703)チャート/週足・1年日本軽金属ホールディングス(5703)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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【日東電工(6988)】
スマホ用の保護フィルムや粘着シートなどを手掛ける

 日東電工(6988)は、スマートフォン向けの保護フィルムや光学用透明粘着シート、鉛フリーハンダ工程で使用可能な両面テープ、電極用フィルムなどを手掛けています。株価は、6月19日につけた高値1万955円をピークに調整が続いていましたが、26週移動平均線を下値支持線としたリバウンドにより、足元で13週移動平均線を上に抜けてきました。調整一巡からの株価上昇に期待したいところです。

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日東電工(6988)チャート/週足・1年日東電工(6988)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)
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 以上、今回は新製品発表イベントを控えた「アップル」の関連銘柄を発掘しました。

 なお、アップルのサプライヤー企業としては、以下の銘柄も挙げられます。これらの関連銘柄へも物色が広がりを見せてくる可能性はあるので、株価推移を注意しておくことをおすすめします。

【上記以外のアップルのサプライヤー一覧】
AGC(5201)
アルプスアルパイン(6770)
ヒロセ電機(6806)
日立製作所(6501)
ジャパンディスプレイ(6740)
ENEOSホールディングス(5020)
恵和(4251)
京セラ(6971)
ミネベアミツミ(6479)
ニデック(6594)
日本製鉄(5401)
NISSHA(7915)
NOK(7240)
パナソニックホールディングス(6752)
ルネサス エレクトロニクス(6723)
ローム(6963)
シャープ(6753)
住友化学(4005)
住友電気工業(5802)
太陽誘電(6976)
TDK(6762)
ソニーグループ(6758)
スミダコーポレーション(6817)

【※編集部注】
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