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ケンタッキーやタコベル、ハイネケン、スターバックスなど、
世界中の企業が「Z世代」の嗜好にあった新商品を発売!
最近、1990年代中盤から2010年代序盤までに生まれた「Z世代(ジェネレーションZ)」が、商品・サービスのターゲットとして、世界中で注目度を高めています。
例えば、米国のヤム・ブランズ(YUM)は、運営するファストフードチェーン「ケンタッキー・フライドチキン(KFC)」「ピザハット(Pizza Hut)」「タコベル(Taco Bell)」「ハビット・バーガー・グリル(Habit Burger Grill)」の4ブランドで、積極的にZ世代向けメニューの開発を進めています。
「タコベル」は、これまで牛肉を使ったメキシコ料理が主力メニューでしたが、最近になって、牛肉よりも鶏肉を好むZ世代に合わせてチキンの新商品を投入。「ケンタッキー・フライドチキン」では、骨が苦手な若い客層にも自社の商品を知ってもらうため、オリジナルチキンと同じ11種類のハーブとスパイスを使った新商品「ケンタッキー・フライド・チキン・ナゲット」を4月に発売しました。さらに「ピザハット」でもZ世代の共感を得るため、大胆で意外性のあるフレーバーのピザを開発しています。日本で3月から4月にかけて販売されていた期間限定メニュー「パクチーすぎて草」もその一環で、同商品は想定の2倍以上売れたとして販売期間を延長しました。
同様に、オランダのビールブランド「ハイネケン」は、Z世代の嗜好に合わせ、苦みを抑えてカロリーや炭水化物含有量を少なくした軽いビールを投入しました。
また、米国のスターバックス(SBUX)は、Z世代に人気の高いアイスドリンクへの投資を続けています。最近では「ピンクドリンク」が特に人気で、4月にはスーパーでの販売向けにボトル入りバージョンも発売しました。
ちなみに、以前、当コラムでとりあげた「昭和・平成レトロブーム」も、インバウンド消費と並んでZ世代が人気を支えていると言えるでしょう。
【※関連記事はこちら!】
⇒【日本株】「レトロブーム」関連銘柄は「Z世代」や「インバウンド消費」が人気を支える注目テーマ株!「昭和・平成レトロ」グッズを扱う注目企業を紹介!
消費の中核を担う「Z世代」の嗜好に合った食品のなかで、
インフレによる需要増も期待できる「鶏肉」の関連銘柄に注目!
統計を見ると、現在、Z世代は世界で最も人口の多い世代です。米国の調査会社によると、Z世代の2021年の可処分所得は日本円で総額約52兆円に達するとのことです。日本では少子高齢化が進んでいるため、世界平均よりZ世代の割合は少ないのですが、それでも国内消費の大きな割合を占めていることは間違いないでしょう。
そこで今回は、Z世代の嗜好のなかから「鶏肉」に注目しました。鶏肉は、牛肉や豚肉よりも安価であるため、インフレ(物価高)により需要が高まっている面もあると思われますが、Z世代の嗜好にも沿っていることから、より関連企業の利益への寄与が期待されます。
具体的な「鶏肉」関連銘柄は、唐揚げチェーンを中心とした鶏肉製品を手掛けている企業のなかから、株価やチャート形状などを考慮して選定しました。
【アークランドサービスホールディングス(3085)】
唐揚げ専門店として「からやま」「縁」の2ブランドを運営
アークランドサービスホールディングス(3085)は、とんかつ専門店「かつや」を中心にグループ全体で18ブランドを展開。「鶏肉」関連としては、唐揚げ定食専門店「からやま」や持ち帰り唐揚げ専門店「縁」を182店 (国内171店+海外11店)運営しています。株価は4月半ばに急伸し、それまでの2200円水準から5月17日には一時3075円まで買われました。その後は日柄調整が続いていますが、13週移動平均線との乖離が解消され、過熱感が後退したため、調整一巡からのリバウンド狙いのスタンスになります。
⇒アークランドサービスホールディングス(3085)の最新の株価はこちら!
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【すかいらーくホールディングス(3197)】
「からあげグランプリ」において6年連続で金賞を獲得!
すかいらーくホールディングス(3197)は、ファミリーレストランの「すかいらーく」をはじめ、「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」など、約3000店の直営店を運営する世界最大規模のレストランチェーンです。「鶏肉」関連としては、唐揚げ専門店「から好し」を展開するのと並行して、多くの「ガスト」店舗で「から好し」の唐揚げを取り扱っています。なお「から好し」の「ももから揚げ」は、日本唐揚協会主催の「からあげグランプリ」の「東日本しょうゆダレ部門」において、2018年から2023年まで6年連続で金賞を獲得しています。株価は、1月13日の安値1500円をボトムにリバウンドの流れが強まり、5月17日には一時1970円まで買われました。その後は調整が続いていますが、直近で下値支持線として意識される26週移動平均線まで下げてきており、リバウンド狙いのタイミングになりそうです。
⇒すかいらーくホールディングス(3197)の最新の株価はこちら!
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【ローソン(2651)】
人気商品「からあげクン」を長年に渡って販売
ローソン(2651)は、揚げ物商品の「からあげクン」を販売。「からあげクン」が長年、高い人気を保っていることに加え、「からあげクンレッド」や「からあげクン北海道チーズ」「からあげクン瀬戸内レモン味」などの派生商品や、姉妹商品の「Lチキ」なども人気となっています。株価は、緩やかに上昇する13週移動平均線を下値支持線とした上昇トレンドが継続。7月12日には決算評価からストップ高を付け、2018年11月以来の水準を回復しました。目先的には過熱を冷ましたいところであり、押し目狙いのスタンスになります。
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【大戸屋ホールディングス(2705)】
「大戸屋ごはん処」で豊富な鶏肉メニューを提供
大戸屋ホールディングス(2705)は、素材と店内調理にこだわる定食チェーン「大戸屋ごはん処」を展開しています。鶏唐揚げ定食やチキン南蛮定食、チキンの炭火焼定食、鶏と野菜の黒酢あん定食、竜田揚げ定食など、数多くの鶏肉メニューを提供。月次売上高は、前年同月比を上回って推移しています。株価は年初以降、強いリバウンドを継続し、3月7日には一時4180円まで買われました。その後は4000円を挟んだ“日柄調整”が続いていましたが、6月半ば以降に上昇に転じ、7月5日には4235円まで買われて上場来高値を更新しました。3月の高値4180円から4月の安値3705円の下落幅475円と同じ値幅だけ上昇すると考えると、4655円(=4180円+475円)がターゲットになります。
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【日本KFCホールディングス(9873)】
Z世代を意識して「骨なし」や「スパイシー風味」の商品が人気
日本KFCホールディングス(9873)は言わずとしれたフライドチキン大手です。主力商品である「オリジナルチキン」に対するこだわりは強く、「秘伝レシピを知っているのは世界でたった3人しかいない」「調理担当者は独自の認定資格『チキンスペシャリスト』を取得することが義務づけられている」といった話が知られています。「オリジナルチキン」のほかにも、骨なしの「カーネルクリスピー」やスパイシーな「レッドホットチキン」「激辛チャレンジセット」、さらにはバーガー類など、数多くの商品を提供しています。なお、Z世代にはスパイシー風味の商品が人気のようです。株価は、足元で2800~2900円辺りのレンジで推移していますが、長期的に見ると2022年10月の安値2658円をボトムに、緩やかな上昇トレンドが継続しています。26週・52週移動平均線が下値支持線として機能しており、2022年7月以来となる3000円の大台回復が意識されます。
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【ニッスイ(1332)】
「サラダチキン」がヘルシー食材として人気に!
大手水産・食品会社のニッスイ(1332)は、「鶏肉」関連としては、スパイシーな骨なしのフライドチキンや若鶏の竜田揚げ、サラダチキンなどを販売しています。サラダのトッピングに使いやすいサイズにほぐした「切らずに使える サラダチキン」は、ヘルシーな食材として人気の商品となっています。株価は、4月半ばに、それまで上値抵抗線として意識されていた52週移動平均線を明確に上放れ、13週移動平均線を下値支持線とした強い上昇トレンドを継続して年初来高値を更新。目先的には2021年10月の高値689円が意識されており、この水準をクリアしてくるようだと2019年3月の高値863円が射程圏に入ってきます。
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以上、今回はZ世代の嗜好にマッチした「鶏肉」関連の銘柄を発掘しました。
タピオカのような一時的なブームの商品などが多いなか、唐揚げなどの鶏肉商品は食卓でも好まれる定番のおかずでもあり、長く人気を保ち続けることが期待できます。また、これからの季節、ビールのおつまみとしての需要も見込まれるので注目しておきましょう。
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