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日本で「ゲリラ豪雨」が30~40年前の1.5倍に増加しているだけでなく、
ケニアやブラジルなど、世界中で豪雨による水害が急増中!
近年、地球温暖化に伴う気候変動の影響で、世界中で洪水被害が相次いでいます。
最近だけでも2024年3〜4月にはアフリカ東部のケニアで、4〜5月にはブラジル南部のリオグランデドスル州で大雨による洪水が発生。さらに4月には、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで1日のうちに年間降雨量の約1.5倍に相当する豪雨が振り、空港の滑走路が冠水する事態になりました。日本でも、2024年6月に沖縄県で記録的な大雨が発生し、14日には那覇市内全域の約16万世帯、31万余人に避難指示が出されました。
特に、近年は「記録的短時間大雨」、いわゆる「ゲリラ豪雨」と呼ばれる時間雨量が50ミリを超える降雨が増えています。国土交通省の「水害レポート」によると、時間雨量50ミリを超える短時間の強雨の発生回数は、2013〜2022年の10年間で平均328回と、1976〜1985年の226回と比べ約1.5倍に増加しました。2024年は例年に比べて梅雨入りが遅れていますが、この先は大雨などによる水害被害への警戒が必要でしょう。
埼玉に建設された世界最大級の地下放水路「地下神殿」など、
国や自治体はさまざまな水害対策の取り組みを実施!
日本は世界的に見ても災害が多い国ですが、特に被害が大きいのが「水害」だと言われています。日本の河川は、一般的に諸外国と比べて勾配がきつく、長さが短く、さらに流域面積も小さいため、ひとたび台風や豪雨になると急激に水かさが増加し、それが下流に押し寄せて洪水を引き起こしやすいのです。
現在、国や地方自治体などが、河川改修や治水施設の整備など、さまざまな水害対策の取り組みを行っています。
例えば、埼玉県春日部市は、2006年に世界最大級の地下放水路「首都圏外郭放水路遊水地」を建設。その威容から「地下神殿」とも呼ばれており、地域の治水施設の役割をもっと広く知ってもらうために「地下神殿コース」といった見学会も行われています。
東京都も2022年に発表した「東京湾沿岸海岸保全基本計画」において、地球温暖化による海面上昇や台風の強大化に備えて、沿岸部の防潮堤をおよそ30キロメートルにわたり、最大1.4mかさ上げするプランを打ち出しています。今回の計画案は、2100年までに整備を進めるという方針のみで、具体的な着工時期などは盛り込まれていません。しかし、東京都が「洪水・浸水対策」を重要視していることは間違いないでしょう。
そこで今回は、梅雨や台風シーズンなど水害のリスクが高まる時期を前に「洪水・浸水対策」関連銘柄に注目。洪水対策設備・機器のほか、洪水コンサルティングなどの関連事業を手掛けている企業のなかから、株価やチャート形状などのテクニカル面を考慮して選定しました。
【日本ヒューム(5262)】
豪雨時のマンホール蓋の浮上・飛散を防止する装置などを製造
日本ヒューム(5262)は、上下水道などに使われるヒューム管や合成鋼管、組み立てマンホールなど、数多く製品を製造。防災・減災関連としては、雨水対策に使用する雨水貯留管や雨水貯留施設、マンホール蓋の浮上・飛散を防止する空気圧開放装置などを提供しています。株価は5月以降、強い上昇トレンドが続いており、5月下旬には2018年10月以来となる1000円の大台を突破。その後も強い上昇が続いており、長期的には1990年7月につけた上場来高値1770円が意識されます。短期的には過熱感が意識されやすいため、押し目狙いのスタンスで。
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【ID&Eホールディングス(9161)】
AIを用いた洪水予測システムなどを開発
ID&Eホールディングス(9161)は、建設コンサルタントの日本工営が設立した持株会社。AI(人工知能)を用いた洪水予測システムや、防災情報と解析・予測データを提供するプラットフォームなどを提供しています。株価は年初から上昇をはじめ、1月4日の3380円から4月30日には4680円まで買われました。その後は調整していますが、4100~4400円辺りでの底堅さが見られるため、今後、4400円辺りで推移している13週移動平均線を捉えてくるようだと再上昇が期待できます。
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【NJS(2325)】
ICTを活用したリアルタイム浸水対策システムを開発
NJS(2325)は、上下水道施設を中心とした地震・浸水・津波対策の策定や、ICT(情報通信技術)と浸水シミュレーション技術を活用したリアルタイム浸水対策システムなどを提供しています。株価は、強い上昇トレンドを形成。4000円の大台突破でいったんは利益確定の動きを見せる可能性もありますが、上場来高値の更新が続いて需給状況も良好なので、押し目を拾いたいところです。
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【ベルテクスコーポレーション(5290)】
複合型雨水貯留システムなどの地下調整池システムを手掛ける
ベルテクスコーポレーション(5290)は、コンクリート事業において浸水対策関連や下水道関連の製品を手掛けており、複合型雨水貯留システムなどさまざまの地下調整池システムを提供しています。株価は、上向きで推移する52週移動平均線を下値支持線とした上昇トレンドが続いています。上場来高値の更新が続くなか、2000円突破でいったん達成感が意識されるようなら押し目狙いのスタンスで。
⇒ベルテクスコーポレーション(5290)の最新の株価はこちら!
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【川田テクノロジーズ(3443)】
雨水を一時的に地下に貯留する貯水施設「エコマモール」を提供
川田テクノロジーズ(3443)は、都市部や人口密集エリアにおいて雨水を一時的に地下に貯留することで水害を防ぐ貯水施設「エコマモール」を提供しています。株価は、3月25日につけた高値3517円をピークに調整が続いていますが、これは2022年12月から続いた上昇トレンドに対する反動と考えられます。足元で200日移動平均線近くまで下げていることから、再び上昇トレンドへの転換が期待されます。
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【鶴見製作所(6351)】
緊急排水ポンプなど、数多くの水害対策関連機器を展開
鶴見製作所(6351)は水中ポンプの国内大手メーカーです。水害対策排水ポンプ設備や雨水排水設備、緊急排水ポンプユニット、緊急排水ポンプ車など、数多くの水害対策関連機器を展開しています。株価は、6月3日に一時4460円まで買われた後、調整を見せていましたが6月20日に急騰。13週・26週移動平均線辺りの押し目を狙いたいところです。
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以上、今回は「洪水・浸水対策」関連銘柄を発掘しました。
日本では、毎年6月初旬から7月中旬に梅雨の時期となり、激しい豪雨が発生することも珍しくありません。さらには秋にかけて数多くの台風が日本列島を襲い、激しい風雨や高潮を原因とした災害が多発します。水害対策は我々の生活から切り離すことができないと言えるでしょう。そうした水害対策を手掛ける企業を応援する意味でも、関連銘柄をチェックしてみてはいかがでしょうか?
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