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8月に千葉を襲った記録的豪雨では、ハザードマップの
浸水想定区域外でも深刻な冠水・浸水被害が発生!
8月13日から14日にかけて千葉県を襲った記録的豪雨では、各地で道路冠水や住宅浸水が相次ぎ、都市型水害への備えが改めて課題となりました。千葉県知事と被災3市の市長は国に対策強化を要望し、高市首相も激甚災害への指定方針を表明しています。
今回の被害で印象的なのは、低地や河川沿いだけを警戒しても十分ではないという点です。ウェザーニューズが8月15日に発表した調査結果によると、今回の豪雨での被害報告の55.7%が、自治体などが想定した低位地帯や浸水想定区域に該当しない場所から寄せられたそうです。つまり、水害リスクが高いという認識もなく、ハザードマップ上で浸水リスクが高いと想定されていなかった場所で、多くの冠水・浸水被害が発生したということです。
そんな浸水想定区域外で発生した水害のひとつとして注目したいのが「都市型水害」です。
都市型水害を防ぐには「流す」「貯める」「把握する」を
バランスよく組み合わせた対策が必要!
都市型水害は、市街地に降った雨が下水道や排水路の処理能力を上回ったことで発生する「内水氾濫」が中心です。アスファルトやコンクリートに覆われた都市では雨水が地中に浸透しにくく、短時間に排水設備へ集中します。東京都も、時間雨量50ミリを超える豪雨の頻発を都市型水害の背景として挙げています。特に地下街や地下鉄、立体交差のアンダーパスなど、都市機能が高度化するほど対応が重要になります。
都市型水害への対策として有効とされるのが、「流す」「貯める」「把握する」を組み合わせた仕組みです。排水ポンプや下水処理設備などの「流す」仕組みに加え、雨水貯留施設によってピーク時の流入量を抑える「貯める」仕組み、さらに水位センサーや監視カメラ、気象データで冠水を早期検知する「把握する」仕組みを、並行して強化する必要があります。
また、水害が従来の想定区域外にもおよぶのであれば、内水氾濫を含む水害リスクの再検証やハザードマップの更新も課題となりそうです。
そこで今回は「都市型水害」関連銘柄に注目。都市型水害対策として、地下施設やアンダーパスの止水、排水対策製品など関連事業を手掛けている企業を中心に紹介します。
【大豊建設(1822)】
深さ40メートルを超える雨水貯留施設の建設も可能
大豊建設(1822)は、道路や橋梁、ダムなどの社会インフラ整備に強みを持つ中堅ゼネコンです。都市部における浸水被害を防ぐため、深さ40メートルを超える大深度の雨水貯留施設などを手掛けています。地下開発が進む都心部や構造物が多い市街地などでも施工することが可能です。株価は、足元のリバウンドで52週移動平均線を超え、7月の戻り高値を捉えてきました。この水準を明確に上抜けてくると、3月の高値907円が射程に入ってきそうです。
大豊建設(1822)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【文化シヤッター(5930)】
簡易型止水シート「止めピタ」などを幅広く展開
文化シヤッター(5930)は、各種シャッターやドア、間仕切り、エクステリア、浸水対策用の止水商品などを手掛ける建材メーカーです。都市型水害対策としては、ゲリラ豪雨や局地的な大雨に対応する簡易型止水シート「止めピタ」を展開。水かさが増すと水圧で建物とシートが密着するため、土のうの約10倍の止水性能を発揮するうえ、軽くて扱いやすいシート製なので迅速な設置が可能です。その他、水深3メートルの浸水まで耐えられる防水ドア「アクアード」や止水パネル「アクアフラット」などを手掛けています。株価はボトム圏で推移していますが、5月と8月の安値で「ダブルボトム(二点底)」を形成。直近のリバウンドで13週・26週移動平均線を上抜けてきたことで、52週移動平均線の突破を意識した一段の上昇が期待されます。
文化シヤッター(5930)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【イトーヨーギョー(5287)】
豪雨による都市部の路面冠水を防ぐ「路面冠水抑制システム」を販売
イトーヨーギョー(5287)は、コンクリート二次製品の製造・販売を手掛けています。下水道用マンホールや、側溝機能と電線類の収納機能を兼ね備えた水路ボックス、マンホール型油水分離マスなどを手掛けています。さらに、集中豪雨による都市部での路面冠水を抑制する路面冠水抑制システムを展開。路面スリットから素早く雨水を取り込んで速やかに排水すると同時に、地中への浸透機能を備えることで下水管などの負担を軽減します。株価は、ボトム圏からのリバウンドで13週移動平均線を下値支持線に変えてきています。このまま、26週・52週移動平均線の突破に期待したいところです。
イトーヨーギョー(5287)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【積水化成品工業(4228)】
道路地下に設置可能な貯留浸透槽「アクアロード」を開発
積水化成品工業(4228)は、自動車部材や化粧品、医療や土木資材など幅広い製品を展開。「都市型水害」関連としては、雨水貯留浸透槽「アクアロード」を手掛けています。これは道路の地下に樹脂製貯留浸透槽を設置する際に使われる構造部材で、集中豪雨による冠水被害対策として有効です。株価は、利食いを交えながらも上昇トレンドが続き、8月17日には一時668円まで買われました。その後、調整していましたが下値支持線として意識される13週移動平均線から切り返しを見せており、さらなる上昇が期待されます。
積水化成品工業(4228)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【鶴見製作所(6351)】
排水機能の確保が可能な水中ポンプで高いシェアを有する
鶴見製作所(6351)は、国内の水中ポンプ市場で高いシェアを有しています。水中ポンプを設置することで、電源さえ高所に設置しておけば、想定以上の降雨量により万が一浸水しても排水機能が確保されます。さらに、停電時でも使用可能なガソリン駆動のエンジンポンプや、専用台車付きで機動性に優れた緊急排水ポンプユニットなども手掛けています。株価は、利食いを交えながらの上昇トレンドが続いており、足元で13週移動平均線を下値支持線としたリバウンドを見せており、さらなる上昇を狙いたいところです。
鶴見製作所(6351)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【オプテックスグループ(6914)】
遠隔監視パッケージ「冠水クイック・モニタリング」
オプテックスグループ(6914)は、防犯用・自動ドア用の各種センサーや、ファクトリーオートメーション用センサー、画像処理用LED照明装置などを手掛けています。「都市型水害」関連では、グループ会社のオプテックスがIoT無線ユニットと冠水センサーを組み合わせた水害時の遠隔監視システム「冠水クイック・モニタリング」を提供しています。株価は、5月25日につけた高値4755円をピークに調整が続いていますが、足元で52週移動平均線に接近しており、ここからのリバウンドの有無を見極めたいところです。
オプテックスグループ(6914)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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以上、今回は「都市型水害」関連銘柄を発掘しました。
豪雨そのものを止めることはできませんが、被害の大きさは都市インフラの設計と情報の使い方で変えられます。今回の千葉豪雨を契機に、自治体による排水能力の検証や防災投資が進むことが求められます。関連銘柄への中長期的な追い風として、関連設備の更新や防災DXの受注動向にも注目しておきたいところです。
なお、当コラムでは過去にも「防災」対策関連銘柄を紹介しているので、そちらの記事もぜひ参考にしてください。
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