AKB48メンバー保有の個別株（スクロールなど）や
投資信託（ひふみプラスなど）が、株高で値上がり！
～第21回　持ってる株や投信の中身をチェック！～

NISA（少額投資非課税制度）の口座で、「毎月1万円ずつ投資資金を追加する！」「投資商品はNISAで買える株＆投資信託！」「数ヵ月分の資金を貯めて一度に投資するのもアリ！」というルールに基づき、運用バトルに挑戦しているAKB48メンバー。

9月19日に衆議院解散の日程が固まると、日経平均株価は大きく上昇して2万円を超え、メンバー3人の資産も前月比で大きく増えた（※取材は2017年10月初旬）。今回は、保有する株や投資信託はどんな点をチェックすべきかを学ぶ！（10月21日発売のダイヤモンド・ザイ12月号から転載。最新の記事はダイヤモンド・ザイ1月号に掲載中！）

衆議院の解散発表で、日経平均株価は2年ぶりの高値に！

武藤十夢（以下、十夢）　日経平均株価が大幅上昇したから、資産が大きくプラスになってる！

――北朝鮮リスクなどの影響で、9月初旬に日経平均株価は2万円を大きく割り込んでいたんですが、衆議院の解散発表後に、株価は大きく上昇して、10月3日現在、2年ぶりに2万500円を超えました。

小嶋菜月（以下、菜月）　私の投資信託も大きく上昇してる～♪　3カ月前から、積み立てを始めた日本株のアクティブ投信の成績は、インデックス投信と比べてどう？

――アクティブ投信の成績をチェックするには、その投資信託を運用する会社のホームページにある月次レポートを見ましょう。毎月、そのアクティブ投信の成績が指数と比べて、どうだったかを調べられます。

中西智代梨（以下、智代梨）　「ひふみプラス」の月次レポートを見ると、1カ月、3カ月、1年、3年などの成績が掲載されてる。でも、日経平均株価じゃなくて、TOPIXっていう指数と比較されてるね。

――日経平均株価は、日本経済新聞社が選んだトヨタ自動車など、日本を代表する225社で構成されています。一方で、TOPIXは、東証1部に上場するすべての企業を対象に算出されています。算出方法に違いはあるのですが、どちらも日本株全体の動きを表しているんです。

入山杏奈（以下、杏奈）　「ひふみプラス」は、8月末時点のデータでは1カ月や3カ月の短期間で見た成績も、1年や3年で見た長期の成績も好調ですね。

――しかも、日本株全体が大きく下落するような局面でも下げにくいのが特徴です。

杏奈　私も日経平均株価のインデックス投信だけじゃなくって、「ひふみプラス」も積み立てようかな？

智代梨　私が積み立てている、もう1本のアクティブ投信の成績は？

――「新・国際優良日本株ファンド」は、過去3カ月の成績以外ではTOPIXに勝っています。

菜月　私と智代梨は先進国株指数に連動するインデックス投信も買っているんですけど、成績はどうですか？

――日経平均株価より、先進国株指数のほうが好調です。8月中旬以降は、上昇トレンドが続いていますね。米国では経済指標が絶好調で、NYダウは高値を更新していますし、欧州各国の経済が好調で、欧州の株価指数も上昇トレンドです。さらに、円に対して、米ドルとユーロが両方上昇しているのも、先進国株指数に連動する投資信託にとっては、プラスになるんです。

智代梨　だから、9月には、十夢と成績が離れたのに、今月は500円差まで、成績が近づいているんだ！

――そうですね。中西さんが買った昨年の11月以降で見ると、先進国株指数に連動する投資信託は約23％も上昇しています。日経平均株価が弱くても、米国株や欧州株が好調ということになれば、さらに武藤さんとの差は縮まるでしょうね。

菜月　私も毎月2000円積み立てているし、もっと上昇するといいな。

杏奈　へ～、先進国株に投資する投資信託も良さそう！！　でも私は短期でも長期でも成績が安定している「ひふみプラス」を2000円積み立てることにしようかな。

「上方修正」の発表で、株価は大幅上昇する！

杏奈　株の場合は、保有中に何をチェックすればいいんですか？

――株価に影響を与える要素はいろいろありますが、最も重要なのは企業が3カ月ごとに発表する四半期決算です。

智代梨　決算のどこをチェックすればいいんですか？

――3月決算企業の場合、過去1年間の成績を4月中旬から、5月中旬までに発表します。同時に、1年間の業績予想も発表しますが、その後の四半期決算では、その予想が達成できそうかどうかを確認しましょう。

杏奈　どの数字をチェックすればいいんですか？

――例えば、最初の3カ月間では、1年間の予想売上高や営業利益に対して、25％達成できていれば、ほとんどの企業はOKです。ただし、販売する商品によっては、売上が特定の季節に集中するものもあるので、前年同月比も確認したほうがいいんです。

菜月　前年同月比でプラスになっているほどいいんだ。

――そう。前年同月比が大きくプラスで、年間予想を大きく上回ってきそうだと、会社は通期予想の上方修正をします。

杏奈　私が買った「セブン銀行（8410）」は、どうですか？

――通常は売上高と営業利益を確認するんですが、「セブン銀行」は金融機関なので、経常収益と経常利益を確認します。

杏奈　第1四半期時点だと、経常収益は約24％、経常利益は25.8％で、ほぼ25％です。それに、前年同期比は経常利益が5％増だ。

――それなら、合格です。武藤さんが持っている「スクロール（8005）」はどうでしょうか？

十夢　進捗率は売上高が40％、営業利益が26％といいんですけど、前年同期比で、営業利益は22％減……。大丈夫かな？

――確かに、前年同月比で見ると、かなりマイナスですね。ただ、8月の月次売上高を見ると、前年同月比で10％増と好調ですね。

菜月　月次売上高ってなんですか？

――小売や外食など、一部の業種は、毎月の売上高を発表しているんです。武藤さんが保有している「スクロール」も、月次売上高を発表しています。

智代梨　本当だ！　これを見ると、6～7月は、前年同月比でマイナスだったけど、8月は10.1％と大きくプラスになってますね。

――ええ。これを毎月見れば、3カ月ごとに発表される決算がどうなるかを予測できるので、ぜひチェックしましょう。

杏奈　次の決算短信のときは、良い数字が出るといいな～。

十夢　私は、とりあえず「スクロール」の月次売上高をちゃんとチェックします！

（※運用バトルの最新の状況を紹介する、連載第22回「上値と下値のメドをチェック！」は、11月21日に発売されたダイヤモンド・ザイ1月号に掲載中！）