ウーバーやリフト、スマイルダイレクトクラブなど
注目の小型急成長株が軒並み急落
このところ小型急成長株の株価下落がキツイです。
投資家のセンチメントが暗転した一因は、ウーバー(ティッカーシンボル:UBER)、リフト(ティッカーシンボル:LYFT)、スマイルダイレクトクラブ(ティッカーシンボル:SDC)、ペロトン・インタラクティブ(ティッカーシンボル:PTON)などの前評判の高い新規公開(IPO)株が次々に急落したことによります。
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ウィーワークの親会社、ウィー・カンパニーのIPOが需要不足で延期されたことも響きました。この延期が決まった直後、アダム・ニューマンはCEOを解任され、非執行会長へと追いやられました。また、ウィー・カンパニーは、従業員の3分の1にあたる5千人をリストラする予定だと伝えられています。
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このような悲観ムードの中で、これらの企業より一足先にIPOを済ませた若い企業の株も軒並み急落しました。
しかし、それらの銘柄の四半期決算を見てみるとしっかりした決算の企業も多いです。決算が良かったにもかかわらず売られている銘柄は、買い場と言えるでしょう。
■注目の小型成長株の決算内容まとめ | |
決算内容 | 銘柄名 |
良い | ズーム、クラウドストライク、ロク、トゥイリオ、アトラシアン、オクタ |
まずます | ビヨンドミート、モンゴDB、ドキュサイン |
悪い | スラック、ジースケーラー |
ひとつずつ決算内容を見ていきましょう。
【ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ】
売上高成長率が前年同期比+95.7%など、素晴らしい決算内容
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ティッカーシンボル:ZM)の第2四半期(7月期)決算は、素晴らしい内容でした。
EPSは予想1セントに対して8セント、売上高は予想1.31億ドルに対して1.46億ドル、売上高成長率は前年同期比+95.7%でした。
従業員10名以上の顧客は+78%の6.63万口座でした。過去12か月の売上高が10万ドルを超える大口顧客は+104%の466でした。フリー・キャッシュフローは、前年同期が820万ドルだったのに対し、1710万ドルでした。
第3四半期のEPSは予想-1セントに対して新ガイダンス3セントが、売上高は予想1.41億ドルに対して新ガイダンス1.55億~1.56億ドルが提示されました。また、2020年度のEPSは予想3セントに対して新ガイダンス18~19セントが、売上高は予想5.47億ドルに対して新ガイダンス5.87億~5.9億ドルが提示されました。
ズームは、「ランド&エクスパンド戦略」を強力に推し進めています。これは「小さく始めて、後で大きな契約にする」営業手法です。商談のサイズには特に変化はありません。
ベライゾンとリセラー(販売代理店)契約を締結しましたが、すでに良い成果が出ています。
今後、データセンターへの投資を増やすので、グロスマージンはそれほど改善しないと想定しています。
ズームの顧客企業の多くが、いまだに固定電話や社内に設置された電話交換機を使用しています。新サービス「ズーム・フォン」は、そのような大企業に対してサービス提案しています。これまでのところ顧客の反応は良いです。「ズーム・フォン」の売り上げの約半分が、年間売上高10万ドル以上の大口顧客となっています。
ズームの経営内容には一点の曇りもなく、株価が低迷している今は「買い」のチャンスです。
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【クラウドストライク】
VMウェアとカーボンブラックのM&Aも問題なし!
クラウドストライク(ティッカーシンボル:CRWD)の第2四半期(7月期)決算は、ピカピカの内容でした。
EPSは予想-23セントに対して-18セント、売上高は予想1.0379億ドルに対し1.081億ドル、売上高成長率は前年同期比+94.1%でした。
アニュアライズド・リカーリング・レベニュー(ARR)は、+104%の4.238億ドルでした。
第3四半期のEPSは予想-14セントに対して新ガイダンス-12〜-11セントが、売上高は予想1.11億ドルに対して新ガイダンス1.17億~1.195億ドルが提示されました。一方、2020年度のEPSは予想-71セントに対して新ガイダンス-65〜-62セントが、売上高は予想4.35億ドルに対して新ガイダンス4.45億~4.52億ドルが提示されました。
クラウドストライクの場合、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)とのパートナーシップが上手く行っています。レガシーのインターネット・セキュリティー・ソリューションをクラウドへ移行するのはたいへん困難であり、一からクラウドでセキュリティーをやり直した方が速いです。
先月、VMウェア(ティッカーシンボル:VMW)がカーボンブラック(CBLK)の買収に合意しました。これにより、「クラウドストライクにとって手ごわいライバルが誕生するのではないか?」という懸念が投資家の間で出てきました。
しかし、VMウェアとカーボンブラックのコラボレーションはクラウドストライクが登場する前から存在しており、今回M&Aがあったからといってサービスの内容が大きく変わるとは思えません。したって、このM&Aは脅威になるとは思えません。
トランプ大統領の弾劾調査に絡み、トランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との電話会議の中で、2016年の民主党大会の際のサーバへのハッキングの分析・検証をクラウドストライクが担当したことが言及されました。その関係で「これはクラウドストライクにネガティブな材料ではないか?」と考える投資家がいますが、クラウドストライクは与えられた仕事をこなし、分析結果を報告しただけなので関係ありません。
クラウドストライクは絶好の買い場を提供しています。
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【ロク】
広告のバッファリングにおける独自技術が強味
ロク(ティッカーシンボル:ROKU)の第2四半期決算は「あっ!」と息を呑むほど素晴らしい内容でした。
EPSは予想-20セントに対して-8セント、売上高は予想2.23億ドルに対して2.5億ドル、売上高成長率は前年同期比+59.5%でした。
部門別売上高は、プラットフォーム(=広告)売上高が1.68億ドル(前年同期比+86%)、プレーヤー(=機器)売上高が8240万ドル(前年同期比+24%)でした。プラットフォーム売上高は、動画広告インプレッション数の増加による広告売上高の増加が寄与しました。
一方、グロスマージンは、プラットフォームが65.4%、プレーヤーが5.5%でした。
アクティブ口座数は、前期比+140万口座の3050万口座でした。ストリーミング時間は、前期比+5億時間、前年同期比+72%の94億時間でした。ユーザー当たり売上高(ARPU)は、前期比+2.00ドルの21.06ドルでした。
第3四半期の売上高は、予想2.46億ドルに対して新ガイダンス2.5億~2.55億ドルが、2019年度の売上高は、予想10.5億ドルに対して新ガイダンス10.75億~10.95億ドルが提示されました。
ロクのストリーミング・プレーヤーは、ニールセンよりずっと細かいユーザー・データが採れるので広告単価(CPM)は約30ドルと他社に比べてプレミアムとなっています。
またロクは、オープン・スタンダードを堅持しておりTV受像機メーカーが最初からロクを想定した商品設計ができるようにしています。
ロクは、広告のバッファリングで独自技術を持っているため、円滑に広告が表示できます。消費者にとってスムーズな広告体験は重要です。この技術があるからこそ、ブランディング機会を得ることが出来たわけです。
コンテンツ・プロバイダーと折半契約を締結したら、まず、それがどれだけの売上高を上げるかを予測し、契約額を決め、そのパーセンテージをサービス期間に案分して売上計上します。売上高が凸凹になるのはそのためです。
第2四半期は、コンテンツ折半契約が特に好調だったので売上高が多く計上されました。逆に、第3四半期のガイダンスが控えめなのは、そのような山がなかったからです。
ロクが売られた理由は、フェイスブックとコムキャストがストリーミング・プレーヤーの市場に参入すると伝えられたからです。
しかし、この市場には、すでにアマゾンやグーグルなどの強豪が存在し、それらの企業ですらロクに負けているわけですから、フェイスブックやコムキャストは問題にならないと思います。
ロクも絶好の買い場を提供しています。
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【トゥイリオ】
「改訂EU決済サービス指令(PSD2)」による新しい需要も!
トゥイリオ(ティッカーシンボル:TWLO)の第2四半期決算は、良い内容でした。
EPSは予想2セントに対して3セント、売上高は予想2.64億ドルに対して2.75億ドル、売上高成長率は前年同期比+86.1%でした。
ダラー・ベース・ネット・エクスパンション率(ドルベースの膨張率)は+140%でした。前年同期は+137%でした。
第3四半期のEPSは予想1¢に対して新ガイダンス1~2セント、売上高は予想2.85億ドルに対して新ガイダンス2.86億~2.89億ドルが提示されました。
一方、2019年のEPSは、予想12セントに対し新ガイダンス17~18セントが提示されました。旧ガイダンスは11~13セントでした。売上高は、予想11.1億ドルに対して11.13億~11.19億ドルが提示されました。旧ガイダンスは11.02~11.11億ドルでした。
今回の決算では「ポジティブ・サプライズ幅が小さくなっているのではないか?」という懸念が投資家から出ました。しかし、それは過去に発生したベライゾンの大型契約がなくなったからであり、それを除くとビジネスのモメンタムには変化はありません。買収したセンドグリッドの統合も進んでいます。
また、新たに実施される「改訂EU決済サービス指令(PSD2)」は、決済を規制するルールであり、これに対応するため新しい需要が喚起されると予想されています。
なお、トゥイリオは、ロボコール(=コンピュータによる自動音声電話)には反対の立場をとっており、トゥイリオのツールを利用してロボコールをしようとする顧客に対してパターン・マッチングなどの手法で違反を検知し、排除しています。
メッセージングは、引き続きマーケティング・マネージャーにとって重要なツールです。なぜなら、アプリのようにダウンロードをする必要がないからで、根強い人気があります。
企業は、マーケティング面で他社と差別化する必要があり、そこではソフトウェア開発が鍵を握っています。出来合いのサービスやソフトウェアに頼らず、各社がエンジニアを採用して独自のソフトを開発しているのはそのためです。これは、それらのエンジニアに対してツールを提供しているトゥイリオにとって良い環境です。
結論としては、トゥイリオも「買い」です。
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【アトラシアン】
サブスクリプション売上高は、長期で+40%成長する見込み
アトラシアン(ティッカーシンボル:TEAM)の第4四半期(6月期)決算は、EPSが予想16セントに対して20セント、売上高が予想3.31億ドルに対して3.346億ドル、売上高成長率が前年同期比+35.7%でした。
第1四半期のEPSは予想21セントに対して新ガイダンス24セントが、売上高は予想3.496億ドルに対して新ガイダンス3.49億~3.53億ドルが提示されました。一方、2020年度のEPSは予想1.00ドルに対して新ガイダンス1.00ドルが、売上高は予想15.5億ドルに対して新ガイダンス15.4億~15.56億ドルが提示されました。
アトラシアンの提供するツール、ジラ、トレロ、コンフルエンスは、それぞれ好調です。
アトラシアンはソフトウェア・エンジニアがワークフローを管理し、コラボするためのカギを握るプラットフォームです。そのサービスは、すべてネットで完結し、無料トライアルによりまず使ってもらうことができます。さらに、課金に当たっては書式に書き込む必要も紙の顧客契約もなく、価格設定は極めてシンプルです。
売上高の3分の2は、サブスクリプションから上がっています。
2019年度は9月に値上げしたため、その値上げ前に駆け込み需要が発生しました。その反動で、その後、売上トレンドが落ちました。2020年に関しては、いまだ値上げを発表していません。
アトラシアンはAWS使っています。営業の順序としては、まず2週間程度無料で使ってもらい、その後、ダイレクトセールスがコンタクトする手法を取っています。また、それとは別にチャンネル・セールスも展開しています。このような営業体制はとても効率が良いです。
先の四半期でメンテナンス売上高が加速したのは値上げのためです。一方、サブスクリプション売上高が減速したのは、ファイアウォールの向こう側(顧客企業の社内で展開しているサービス)におけるサービスの前年比較が苦しいからです。
サブスクリプション売上高は、長期で+40%成長すると考えています。そのため、アトラシアンも「買いチャンス」だと思います。
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【オクタ】
商談の規模が大型化し、長期契約が増加!
オクタ(ティッカーシンボル:OKTA)の第2四半期(7月期)決算は、安定感のある、良い内容でした。
EPSは予想-10セントに対して-5セント、売上高は予想1.31億ドルに対して1.40億ドル、売上高成長率は前年同期比+48.5%でした。
第3四半期のEPSは予想-9セントに対して新ガイダンス-13〜-12¢が、売上高は予想1.41億ドルに対して新ガイダンス1.43億~1.44億ドルが提示されました。一方、2020年度のEPSは予想-46セントに対して新ガイダンス-44〜-42セントが、売上高は予想5.49億ドルに対して新ガイダンス5.6億~5.63億ドルが提示されました。
オクタの商談は、商談の規模そのものが大型化しています。また、契約期間も5年契約などの長期が増えています。
オクタはアイデンティティ・マネージメント(アクセス管理)の単品サービスを売る方式を改め、顧客がいいとこ取りできるようにカスタマイズできる「コンポーネント・ブロック」での契約へ進化を遂げています。
顧客の例を挙げると、投信会社アメリカン・センチュリーは個人投資家のアイデンティティ・マネージメントにオクタを採用しました。これは、オクタが将来どのような方向へ行くかを示唆するテストケースと言えます。
いまのところオクタのアイデンティティ・マネージメントの競合は、コンピュータ・アソシエーツ、サイバーアークなど、すべてオンプレミス(自社運用)のサービス提供者です。そのようなオンプレミスのサービスでは、継続的に顧客のアイデンティティをネット経由でアップデート出来ません。
オクタは、滅多に安いところで買わせてくれない株です。そのオクタが珍しく押し目を作っています。ここは積極的に「買うべき局面」だと思います。
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【ビヨンドミート】
マクドナルドが、カナダでのビヨンドミートの試験販売を発表!
ビヨンドミート(ティッカーシンボル:BYND)の第2四半期決算は、一見すると悪いように見えるのですが、中身としては随分改善していました。
EPSは予想-8セントに対して-16セントと落胆させる数字でした。売上高は予想5271万ドルに対して6730万ドル、売上高成長率は前年同期比+286.8%でした。
売上高の内訳は、小売3412万ドル(前年同期比+192%)、フードサービス3313万ドル(前年同期比+483%)でした。
グロス利益は2270万ドル、グロスマージンは33.8%でした。純利益は-940万ドルでした。前年同期は-740万ドルでした。
2019年度の売上高は、予想2.24億ドルに対して新ガイダンス2.4億ドルが提示されました。また、修正EBITDAベースで黒字になるというガイダンスが示されました。旧ガイダンスは、修正EBITDAベースで±0でした。
ビヨンドミートは、最近生産能力を増強したので、去年経験したような品薄の問題は発生しない見通しです。
生産は、1)タンパク質原料の確保、2)抽出、3)下流でのパッケージングの3段階に大きく分けることが出来ます。このうち1)は、デュポンなどの新規業者が参入したことで供給が増える見通しですし、穀物の供給も問題ありません。2)抽出に関しては、多額の先行投資をしてキャパシティを増強しました。3)パッケージングに関しては、引き続きパートナー企業を募っています。
方針としては、まずホールフーズなどの一流の小売業者と組むことを心がけています。
2019年の設備投資額は、2000億ドルを予想しています。2020年には生産を内製に切り替えるため、3500~4000億ドルの投資を見込んでいます。
なお、生産自体は、コントラクト・マニュファクチャリングの手法を使っているため世界で外注できます。
ビッグニュースとしては、マクドナルド(ティッカーシンボル:MCD)がカナダでビヨンドミートを試験販売すると発表しました。
ビヨンドミートは生産のボトルネックの問題をきちんと解決したので、今後株価も出直すことが予想されます。
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【モンゴDB】
2020年のガイダンスがやや悪かったものの、ビジネスは好調
モンゴDB(ティッカーシンボル:MDB)の第2四半期(7月期)決算は、EPSが予想-28セントに対して-26セント、売上高が予想9170万ドルに対して9940万ドル、売上高成長率は前年同期比+66.8%でした。
同社のクラウドサービス「モンゴDBアトラス」の売上高は+240%でした。総売上高に占めるアトラスの比率は37%でした。
第3四半期のEPSは予想-28セントに対して新ガイダンス-29~-27セントが、売上高は予想9486万ドルに対して新ガイダンス9800万~1億ドルが提示されました。
一方、2020年度のEPSは予想-1.06ドルに対して新ガイダンス-1.11〜-1.06ドルが、売上高は予想3.82億ドルに対して新ガイダンス3.9億~3.95億ドルが提示されました。なお、旧ガイダンスは3.75億~3.81億ドルでした。
フリー・マネージド・クラウドDBのアトラスは、使った分だけ料金が発生するモデルです。また、アトラスはインフラ・コンポーネントがあるのでマージンが低いです。アトラスが増えるとアップフロント・キャッシュやディファード・レベニュー(繰り延べ売上高)は減ります。このため、第3四半期は前年比較がきついです。しかし、リニアリティー(定規でひいた直線のように業績がキレイに伸びていること)の問題はありません。
アトラスは、AWS、アジュールなどで利用可能です。顧客に対する請求書はAWSやアジュールと統合されており、後でアマゾンやマイクロソフトからモンゴDBに入金があります。
なお、新会計基準ASC606が導入された関係で前年比較は困難です。
モンゴDBのようなセルフサービス型のサービスは、とても大きい市場だと考えています。買収したMLabも売上はすべてセルフサービス型です。
モンゴDBの2020年のガイダンスがやや悪かった理由は、モンゴDBの主力製品がアトラスという使った分だけ課金する課金形態のサービスへ移行していることが原因であり、ビジネスのモメンタムは強いです。そのため、モンゴDBも「買い場」だと思います。
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【ドキュサイン】
新サービスとして打ち出した「CLM」が好調
ドキュサイン(ティッカーシンボル:DOCU)の第2四半期(7月期)決算は、EPSが予想4セントに対して1セント、売上高が予想2.21億ドルに対して2.36億ドル、売上高成長率は前年同期比+41.0%でした。
第2四半期の請求額は、ガイダンスの2.15億~2.25億ドルに対して2.524億ドルでした。
第3四半期の売上高は、予想2.32億ドルに対して2.37億~2.41億ドルが提示されました。一方、2020年度の売上高は、予想9.2億ドルに対して新ガイダンス9.47億~9.51億ドルが提示されました。
また、通年の請求額ガイダンスは、これまでの10.1億~10.3億ドルを10.63億~10.83億ドルに引き上げます。
ドキュサインは単なる電子署名のサービスではなく、契約書のライフタイム・マネージメントを一手に引き受けるコントラクト・ライフタイム・マネージメント(CLM)のサービスを打ち出しました。この新サービスに対し、顧客、とりわけ新しい顧客が飛びついています。
CLMは、約定した後のインプリメンテーション(実装)に要する時間が長く、セールスサイクルが伸びたため、第1四半期はそれが裏目に出ました。しかし、第2四半期には急速に立ち直っています。
請求額は、予想を大きく上回りました。これは、第1四半期の「残り物」が売上に立ったという事情だけではなく、ビジネスのモメンタム自体が改善したからです。
マルチイヤー契約は、毎年その年の分を請求します。したがって、売上高も数年分が一度に計上されるのではなく、単年度毎になります。契約は、大型化の傾向を見せています。
ドキュサインの今回の決算は、EPSが予想を下回ったのですが、それ以外は良い内容でした。とりわけ新サービスがものすごい勢いで伸び始めています。
それらを考慮すると、ドキュサインは「買い」だと思います。
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【スラック・テクノロジーズ】
システムダウンするも原因は不明のまま
スラック・テクノロジーズ(ティッカーシンボル:WORK)の第2四半期(7月期)決算は、EPSが予想-18セントに対して-14セント、売上高が予想1.413億ドルに対して1.45億ドル、売上高成長率が前年同期比+58%でした。
請求額は+52%の1.75億ドルでした。課金顧客数は+37%の10万超でした。ネット・ダラー・リテンション率は136%でした。
第3四半期のEPSは予想-7セントに対して新ガイダンス-9〜-8セントが、売上高は予想1.54億ドルに対して新ガイダンス1.54億ドルが提示されました。一方、2020年度のEPSは予想-40セントに対して新ガイダンス-42〜-40セントが、売上高は予想6.01億ドルに対して新ガイダンス6.03億~6.10億ドルが提示されました。
スラックは、オープン・プラットフォームであることを貫きます。そのため、顧客がスラックのためのカスタム・アプリを作っています。これは、将来に渡り売上が安定して見込める要因なので貴重です。
「小規模でスラックを試した大企業への売上は、いつ飛躍期を迎えるか?」のタイミングについてはいまだ良くわかっていません。つまり、売上のロードマップがいまひとつ不透明です。
第2四半期中、スラックのシステムがダウンしたことがありますが、それはユーザーがどんどん増えていて、予期せぬトラブルが起きたからです。何が原因でダウンしたのか原因究明は、いまだ完全には出来ていません。結局スラックは、SLA(サービス品質保証契約)が存在しないものの、返金しました。
スラックのガイダンスは落胆すべき内容でした。また経営陣は四半期の業績の見通しをしっかり把握できていません。さらにウェブサイトがダウンし、サービスが中断する事故が起きたにもかかわらず、その原因究明の努力が不十分です。それらを考慮すると、スラックは「売り」だと思います。
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【ジースケーラー】
2020年度のガイダンスには落胆
ジースケーラー(ティッカーシンボル:ZS)の第4四半期(7月期)決算はEPSが予想2¢に対し7¢、売上高が予想8283万ドルに対し8610万ドル、売上高成長率は前年同期比+53.2%でした。
請求額は、前年同期比+32%の1.26億ドルでした。ちなみに、第3四半期の請求額成長率は、前年同期比+55%でした。
第1四半期のEPSは予想3セントに対して新ガイダンス0〜1セントが、売上高は予想8760万ドルに対して新ガイダンス8900万~9000万ドルが提示されました。一方、2020年度のEPSは予想20セントに対して新ガイダンス12~15セントが、売上高は予想4.03億ドルに対して新ガイダンス3.95億~4.05億ドルが提示されました。
ジースケーラーは、セールスサイクルが伸びて、大型案件の成約に時間がかかっています。また、長期ディファード・レベニューが減っています。その理由ですが「トップ外交」によるセールスが容易ではないからです。一方、ひとたび成約すれば実装は簡単です。
ジースケーラーのサービスは、明らかに売れ行きが鈍り始めており、2020年度のガイダンスは落胆させられる内容でした。そのため、ジースケーラーは「売り」です。
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以上、今回は、直近で下落したものの注目しておきたい小型急成長株の決算内容や今後の見通しをまとめましたので、参考にして下さい。
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米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
約4750銘柄 | <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル) |
【楽天証券おすすめポイント】 米国、中国(香港)、アセアン各国(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)と幅広い銘柄がそろっており、米国株の信用取引も利用可能! 指定の米国ETF15銘柄については買付手数料が無料で取引ができるのもお得。さらに、2023年12月からは米ドル⇔円の為替取引が完全無料! NISA口座なら米国株の売買手数料が0円(無料)なのもメリットだ。米国株の注文受付時間が土日、米国休場を含む日本時間の朝8時~翌朝6時と長いので、注文が出しやすいのもメリット。米国株式と米国株価指数のリアルタイム株価、さらに米国決算速報を無料で提供。ロイター配信の米国株個別銘柄ニュースが、すぐに日本語に自動翻訳されて配信されるのもメリット。米国株の積立投資も可能で、積立額は1回3000円からとお手軽。楽天ポイントを使っての買付もできる。銘柄探しには、財務指標やテクニカル分析などの複数条件から対象銘柄を検索できる「米国株スーパースクリーナー」が役に立つ。 |
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米国株の取扱銘柄数 | 取扱手数料(税込) |
約2400銘柄 | 無料 |
【DMM.com証券おすすめポイント】 米国株の売買手数料が完全無料なので、取引コストに関しては割安! ただし、配当金が円に両替される際の為替スプレッドが1ドルあたり1円と高いので、配当狙いで長期保有する人は注意が必要だ。他社と違う点としては、外貨建ての口座がなく、売却時の代金や配当が自動的に米ドルから円に交換されること。米ドルで持っておきたい人には向かないが、すべて円で取引されるため初心者にとってはわかりやすいシステムと言えるだろう。また、米国株式と国内株式が同じ無料取引ツールで一元管理できるのもわかりやすい。米国株の情報として、米国株式コラムページを設置。ダウ・ジョーンズ社が発行する「バロンズ拾い読み」も掲載されている。 |
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