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米国株「ニュートリエン」は世界屈指の肥料メーカー!新型コロナの影響もなく、穀物価格の上昇により今後の需要増が見込める「肥料」は、要注目の投資テーマ!

2021年2月8日公開(2022年9月20日更新)
広瀬 隆雄
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「ニュートリエン」は、世界の農業に欠かせない
“苛性カリ”“窒素”“リン酸塩”を生産する巨大肥料メーカー

 今週は、世界有数の肥料メーカーであり、世界をカバーする肥料の小売店網を持っているニュートリエン(ティッカーシンボル:NTR)を紹介します。

 ニュートリエンは「苛性カリ」「窒素」「リン酸塩」を生産しています。

 「苛性カリ」は、水酸化カリウムとも呼ばれ、主に肥料として利用されます。根の発育を助ける働きがあり、根菜類を栽培する際に不可欠です。

 「苛性カリ」は岩塩のようなカタチで産出され、主な生産地はカナダやロシア、ベラルーシ、中国、イスラエルです。とりわけカナダのサスカチュワン州には世界最大の埋蔵を誇る苛性カリの鉱山があるのですが、そこはニュートリエンが所有しています。鉱山のスケールが大きいので生産にかかる単位当たりのコストが低く、構造的に競争力が強いというメリットがあります。

 一方、「苛性カリ」の主な消費地は、中国やブラジル、米国などです。

 中国とブラジルの「苛性カリ」の消費量は安定的に増加しており、「苛性カリ」の価格も2020年秋から強含んでいます。

 一方、「窒素」は、葉や茎を大きく生長させる働きがあることから葉菜類の栽培には必須の肥料で、天然ガスを原料として生産されることが多いです。

 また、「リン酸塩」は、果実を大きく実らせる際に必要なのでトマト、ナス、キュウリなどの果菜類の栽培の肥料として必須となります。

 これら「苛性カリ」「窒素」「リン酸塩」は、合わせて「三大肥料」と呼ばれます。つまり、ニュートリエンは、世界の農業に欠かせない「三大肥料」のすべてを商っているわけです。

新型コロナで経済が大混乱する中、肥料市場は堅調に推移!
トウモロコシや大豆、小麦の価格も上昇傾向に

 2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により世界の経済は大混乱しましたが、こと肥料に関する限り、需要への影響はほどんどありませんでした。

 また、2020年春に米国農務省は穀物の供給過剰を予想しましましたが、2020年の夏の降雨量が少なかったことや作付面積が予想を下回ったことなどから、米国の穀物の在庫は激減しました。

 米国のトウモロコシ価格は2019年の平均3.83ドル/ブッシェルに対して現在は4.20ドル/ブッシェル、大豆価格は2019年の平均8.90ドル/ブッシェルに対して現在は11.84ドル/ブッシェル、小麦価格は2019年の平均4.94ドル/ブッシェルに対して現在は5.88ドル/ブッシェルと、いずれも堅調です。

 穀物価格が上がって農家にとっての利幅が大きくなったことから、2021年の作付シーズンでは作付面積の拡大が予想されます。それに呼応して、肥料の消費も伸びることが見込まれています。

 一方、ブラジルの大豆価格も現在急騰しています。

 また、中国では、アフリカ豚熱ウイルスで大量に豚を殺傷処分しなくてはいけなくなった関係で、現在、養豚産業の立て直しが始まっています。それは、飼料となるトウモロコシと大豆の需要が例年以上に増加することを示唆しています。しかも、2020年は中国国内のトウモロコシの作柄がとりわけ悪かったので、トウモロコシのストックが払底しています。

世界的に「苛性カリ」の「需要」が増える一方、
「供給」を増やすことは難しいため、価格が暴落するリスクは低い

 「苛性カリ」の供給を増やすには、資本財を投入するなど本格的な投資を必要とするので、多少需要が上向いた程度では、業者は増産の決断を下しません。実際、過去5年における世界の「苛性カリ」の供給は、各社が増産に慎重だったせいで予想を大幅に下回る増加率にとどまりました。つまり、今の時点では、突然供給が増えることで「苛性カリ」の価格が崩れるリスクは低いと言えます。

 一方、「窒素」に関しては、原材料費となる天然ガスの市況が低迷していた関係で、コスト減の恩恵を被ってきました。しかし、予想よりも冬が寒く、天然ガス価格が急騰したことで、コスト増となるリスクがあると思います。

【今週のまとめ】
“三大肥料”の今後の需要見通しは明るく、
「ニュートリエン」の業績アップにも期待!

 ニュートリエンは「三大肥料」のすべてを扱う世界屈指の肥料メーカーです。特にカナダの「苛性カリ」の産地はスケールが大きく、コスト競争力があります。一方、新型コロナウイルスの感染拡大でコモディティ価格が軒並み下落する中、穀物や肥料の価格は逆に上昇しました。

 こうした状況を踏まえると、ニュートリエンが扱う「三大肥料」の今後の需要見通しは明るく、業績も好調に推移することが期待できます。投資家としては要チェックでしょう。

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ニュートリエンチャート/日足・6カ月ニュートリエンチャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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