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「米・長期金利の低下」と「原油先物相場の下落」は一時的なもので、
当面は資源・エネルギー高などによるインフレ圧力は継続!
米国の長期金利の低下と原油先物相場の下落を好感する格好で、4月25日のNYダウは3日ぶりに反発し、前週末比238.06ドル高の3万4049.46ドルでした。また、ナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発し、同165.559ポイント高の1万3004.852ポイントでした。
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ちなみに中国で、新型コロナウイルスの感染拡大によってロックダウンが上海市から他都市に広がり、世界景気を下押しするとの警戒が強まったことで、4月25日の米国10年債利回りは前週末比で0.08%低い2.82%でした。
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また、原油輸入国である中国の主要都市でロックダウンが広がれば、原油需要が伸び悩むとの懸念が強まり、WTI原油先物の期近(6月物)は前週末比3.53ドル安の1バレル=98.54ドルと、大幅に続落しました。
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しかし、米国の長期金利の低下と原油先物相場の下落は一時的なものであり、当面は、どちらも高止まり、もしくは上昇基調を維持する見通しです。なぜなら、ウクライナ危機が長期化する見通しだからです。このため、資源・エネルギーや食料品の価格上昇を通じたインフレ圧力は存在し続けます。
このインフレ退治のため、FRBによる急速な金融引き締めが行われ、米国の景気後退を招くとの懸念が強まっています。つまり、インフレファイターであるFRBの急激な金融引き締めによる“オーバーキルリスク”から、米国株が不安定な値動きとなっているのです。
例えば、4月21日のNYダウは前日比368.03ドル(1.05%)安、22日は同981.36ドル(2.82%)安と連日で1%を超える下落を記録しました。週明け25日は同238.06ドル(0.70%)高の3万4049.46ドルと3営業日ぶりに反発しましたが、日中値幅は782.64ドルと大きかったです。
日経平均株価は、足元で一時的な反発を見せるも
短期・中期・長期のすべてで下落トレンドが継続中!
このような状況下、4月26日の日経平均株価は、前日比109.33円(0.41%)高の2万6700.11円と反発しました。しかし、テクニカル的に5日移動平均線(26日時点で2万7033.41円)、25日移動平均線(同2万7359.10円)、75日移動平均線(同2万7082.95円)、200日移動平均線(同2万8089.89円)のすべてを下回っています。そして、すべての移動平均線が下向きです。よって、日経平均株価は短期・中期・長期の下落トレンドが継続中と見ています。
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ちなみに、日経平均株価は4月19日~21日まで3連騰し、終値ベースで753.35円上昇しました。21日の終値は2万7553.06円と、5日・25日・75日移動平均線を上回っていました。
しかし、翌4月22日は前日比447.80円安の2万7105.26円となり、5日・25日・75日移動平均線をあっさりと割り込みました。つまり、テクニカル上のダマシが発生したのです。もちろん、下降する移動平均線に対して、株価が下から上抜けた局面は「売り」というセオリーもあるため、そのセオリー通りの動きになったとも言えます。いずれにせよ、22日の値動きから判断すると、日経平均株価は非常に弱いと言えるでしょう。
当面の日経平均株価は、底割れには程遠い一方、
上値も重いために積極的に買いに行くのは難しい状況
ただ、日経平均株価は弱いことは弱いのですが、底割れには程遠い状況です。実際、3月9日の安値2万4681.74円は大幅に上回っていますし、4月12日の安値2万6304.08円も割れていません。つまり、底堅い動きを続けています。
この主因は、1ドル=128円台で推移する円安だと見ています。円安による外需系企業の業績改善への期待が、日経平均株価を下支えしていると考えます。
ですが、円安進行は輸入コストの増加につながり、多くの企業の業績の重荷になる見通しです。また、中国に生産拠点を持つ国内企業は、ロックダウンによる影響も危惧されます。さらに、米国の急速な金融引き締めが米国景気を冷やすリスクも存在します。
こうなると、下値は堅そうですが、上値も重そうなので、日本株の上値は積極的には買えないということになります。
日経平均株価の上値の第1メドは4月21日の高値2万7580.64円、第2メドは3月25日の高値2万8338.81円です。一方、下値の第1メドは3月16日と17日とで空けた窓(2万5824.94円~2万6152.89円)、第2メドは3月9日の安値2万4681.74円です。
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今後の日経平均株価に関しては、長期の下降トレンドの中で「ボックス相場」を継続するというのが現時点でのメインシナリオです。長期トレンドが上向きに転換する条件は「200日移動平均線(26日時点で2万8089.89円)の上昇転換」です。これが実現するまでは、日経平均株価の長期トレンドは「下向き」と見ておきます。
株の初中級者は「利益限定・損失無限」の空売りには手を出さず、
「突っ込み買い・噴き値売り」をメインにした短期売買に徹しよう
長期トレンドが「下向き」の局面では、個別銘柄の空売りが有効です。しかしながら、空売りは「利益限定・損失無限」のため、初中級者にはおすすめできません。
もちろん、腕に覚えがある方や、損切りを躊躇せず行って厳格なリスク・資金管理ができるという方なら、積極的に取り組むこともありだと思います。ただ、そうではない方は、この局面では「決算などの悪いニュースで株価が急落した局面で買い、その後、反発した局面で売る」、いわゆる「突っ込み買い・噴き値売り」をメインにした短期売買に徹することをおすすめします。
また、基本的には「日計り(デイトレ)」に徹し、買いポジションを翌日に持ち越さないようにしましょう。なぜならば、米国の株式市場が非常に不安定なため、日本時間の夜中に米国株が急落する可能性が高いからです。
米国株が上昇相場なら、逆に日本時間の夜中に米国株が急騰して翌日の日本株が「ギャップ・アップ」する可能性が高いため、買いポジションを持ち越すメリットはあります。しかし、今は「ギャップ・ダウン」する可能性が高いので、持ち越しは損失を被るリスクが大きく、メリットは小さいと考えます。
この先、決算発表が本格化するが、相場の地合いが非常に悪いときは、
よほど自信がない限り「決算またぎ」は避けるのが鉄則!
さらに、今後、決算発表が本格化しますが、決算発表を挟んで持ち越す「決算またぎ」はよほどの自信がない限り避けましょう。
相場の地合いが非常に悪いので、期待外れの決算ならトコトン叩き売られるでしょうし、そこそこ良い内容でも“好材料出尽くし”で売られかねません。腰を抜かすような好決算や、プラスアルファの好材料が出ない限り、株価は上がらない可能性が高いと見ています。ですから、発表された決算を丁寧に精査した後、狙いたい銘柄を仕込むことをおすすめします。
正直な話、現在は株式投資で儲ける難易度が非常に高い状況です。今はあえて無理をせず、前述の「200日移動平均線の上昇転換」や、「今年の3月初旬のような急落でのバーゲンハンティングのチャンス」を待つのが、実は最善な選択肢であると私は思っています。
とにかく、今は無理をして勝負をかけ、大事な種銭を溶かすことだけはくれぐれも避けてください。
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