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「東京ゲームショウ2024」で盛り上がる国内ゲーム市場は、
2023年時点で前年比4.6%増と右肩上がりで成長中!
「東京ゲームショウ2024(TGS 2024)」が9月26日から29日までの4日間、出展社数、出展小間数ともに過去最大の規模で開催されます。今回の「TGS 2024」は、幕張メッセでのリアル展示とオンライン展示のハイブリッド開催の形で実施。オンライン展示では、9月20日からメタバースでゲームの国のお祭りに参加できる入場無料のバーチャル会場「東京ゲームショウ Digital World 2024」の開催が予定されており、ゲームファンなどの期待も高まっているようです。
「ファミ通ゲーム白書2024」によれば、2023年の国内ゲーム市場の規模は前年比4.6%増の2兆1255億円と、近年の日本国内のゲーム市場は右肩上がりで推移しており、なかでも「プレイステーション 5(PS5)」の販売増に加え、任天堂「Switch」の好調な売れ行きが長期間に及んでいることから、家庭用ゲーム機の市場が前年比27.5%増と大きく伸びています。
国内の家庭用ゲーム機市場を牽引している「PS5」と「Switch」については、どちらも新型機の登場が話題になっています。
まず、ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、2024年11月に現行の「PS5」の上位機種である「プレイステーション 5 Pro(PS5 Pro)」の発売を予定しています。「PS5 Pro」は、「PS5」と比較してGPUのコンピュートユニットの数が67%増加していることに加え、GPUメモリーも28%の高速化を実現。高性能なゲーム用PCと同レベルの表現力でゲームを楽しむことができるとして、発売前から注目が集まっています。
一方、任天堂も2025年に「Switch」の後継機である「Switch2」を発売すると予想されています。「Switch2」の詳細なスペックは公表されていませんが、エヌビディア(NVDA)の「T239」システムオンチップを搭載し、「PS4」や「Xbox One」に匹敵する性能に進化。さらに、DLSSアップスケーリング技術を採用することで、グラフィック性能が大幅に向上すると推測されています。
「PS5 Pro」と「Switch2」のいずれも従来機と比較して性能面で大幅に進化しており、国内外のゲーム市場に大きなインパクトをもたらすことが予想されます。
政府は、ゲームを含むコンテンツ産業の市場規模について
2033年には現在の約4倍にあたる20兆円への拡大を目指す
国内のゲーム市場が盛り上がりを見せるなか、日本政府はゲームを含むコンテンツ産業を「基幹産業」と位置付けており、2022年に4.7兆円だった海外での市場規模を2033年までに約4倍の20兆円規模に拡大することを目指しています。
日本政府は6月、コンテンツ産業の拡大のための新たな司令塔組織として「コンテンツ産業官民協議会」を内閣府に設置し、海外展開や人材発掘・育成を官民で連携しながら支援を進める方針を決定。9月9日には「コンテンツ産業官民協議会」の初会合が首相官邸で開催され、コンテンツ産業を強化するための課題について議論が行われました。
こうした状況を踏まえ、今回は「TGS 2024」の開催や「コンテンツ産業官民協議会」の実施によって注目される「ゲーム」関連に着目。具体的には「TGS 2024」に出展する企業のなかから、株価やチャート形状などのテクニカル面と話題性を考慮して選定しました。
【セガサミーホールディングス(6460)】
10月発売予定のソニックシリーズ最新作を出展
セガサミーホールディングス(6460)は、「TGS 2024」に10月25日発売予定のソニックシリーズ最新作「ソニック×シャドウ ジェネレーションズ」を出展。また、北海道・札幌市で年1回開催され、セガサミーホールディングスの子会社も実行委員会に参画しているゲーム開発イベント「Sapporo Game Camp」も「TGS 2024」に出展する予定です。株価は上昇トレンドが続いており、足元で2023年8月につけた高値3219円が射程に入ってきました。
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【バンダイナムコホールディングス(7832)】
「ドラゴンボール Sparking! ZERO」などを出展
バンダイナムコホールディングス(7832)は、10月に発売を控える「ドラゴンボール Sparking! ZERO」と「ソードアート・オンライン フラクチュアード デイドリーム」を「TGS 2024」に出展。。オリジナルノベルティがもらえるキャンペーンを実施するほか、特設サイトにて「ドラゴンボール Sparking! ZERO」「SYNDUALITY Echo of Ada」「テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター」の特別番組の配信も予定しています。株価は9月4日に3320円まで買われて年初来高値を更新。いったんは達成感が意識されますが、今後3300円の水準を明確に上放れてくると、2023年6月の高値3521円がターゲットになりそうです。
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【スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)】
名作「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」をリメイク
スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)は、HD-2D版の「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…」、完全フル3Dリメイクの「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」、新次元の王道RPG「FANTASIAN Neo Dimension」など、2024年の秋冬に発売されるタイトルを「TGS 2024」に展示します。「ドラクエⅢ」はシリーズの名作としてこれまでもリメイクされてきた人気タイトルで、ユーザーの期待も高まっています。株価は、足元のリバウンドで52週移動平均線を突破した後、同線を下値支持線とする形での底堅さが見られます。5月の急落局面で残した大陰線(4830~6300円辺り)を埋める上昇が意識されます。
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【カプコン(9697)】
「モンスターハンターワイルズ」の試遊台を150台以上も設置
カプコン(9697)は、「TGS 2024」のリアル会場への出展とオンライン番組配信の両方で最新のゲーム情報を公開。人気タイトルの最新作「モンスターハンターワイルズ」については、シリーズ過去最大級となる150台以上もの試遊台を設置します。さらに「MARVEL vs. CAPCOM ファイティングコレクション アーケードクラシックス」や「ストリートファイター6」なども出展。ストリートファイターシリーズは世界大会も開かれる人気タイトルであり、最新版の売上も期待できます。株価は9月12日に3366円まで買われ、7月以来の高値を更新しました。その後は調整を見せていますが、上向きで推移する13週移動平均線が下値支持線として意識されており、押し目狙いのスタンスで。
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【MCJ(6670)】
高額な「PS5 PRO」に対してゲーミングPCの優位性を訴求
MCJ(6670)は、マウスコンピューターをはじめとしたグループ会社において、BTOパソコンを製造・販売しています。BTOとは受託生産のことで、GPUやメモリ、ハードディスクなどをカスタマイズしたパソコンを販売しています。11月に発売される「PS5 PRO」の価格が11万9980円と高額なため、同価格帯のゲーミングPCの優位性を訴えることができれば需要の取り込みが期待できます。株価は、直近のリバウンド局面で6月高値を捉えることができずに利食いの流れとなっていますが、13週移動平均線が下値支持線として意識されるので押し目を狙いたいところでしょう。
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【ニトリホールディングス(9843)】
「コラボルーム」「配信ルーム」など4タイプのゲーミングルームを提案
ニトリホールディングス(9843)は、「TGS 2022」から3年連続での出展となります。カプコンの「モンスターハンター」とコラボした「コラボルーム」や、2人でゲーム空間を共有できる「カップルルーム」、さらには「配信ルーム」や限られた空間でゲームに没頭する「スペパルーム」など、趣向の異なる4タイプのゲーミングルームを提案します。株価は強い上昇が続いており、3月につけた上場来高値の2万4420円が射程に入っています。
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以上、今回は「東京ゲームショウ2024(TGS 2024)」の開催や「コンテンツ産業官民協議会」の実施によって注目される「ゲーム」関連銘柄を紹介しました。
世界のゲーム市場は、スマートフォン画面の拡大や5Gのような広帯域ネットワークの導入により、今後も右肩上がりでの成長が期待されます。米国の調査会社のFortune Business Insightsによれば、世界のゲーム市場規模は、2023年の2817億7000万ドル(約39兆5000億円)から2030年には6657億7000万米ドル(約93兆3000億円)と、年平均13.1%の伸び率で拡大すると予測されています。
前述したように、世界で拡大を続けるゲーム市場において日本が確固たる存在を示せるよう、政府はゲームを含むコンテンツ産業を「基幹産業」と位置付けていることから、成長期待が持てる“国策テーマ”として、「ゲーム」関連は今後もチェックを続けていきたいと思います。
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