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世界中でリモートワークへの切り換えが進んだことで、
インターネット・トラフィックが急増!
新型コロナウイルス対策として、多くの企業が在宅勤務(リモートワーク)に切り替わりましたが、そのことによりインターネット・トラフィックの増加率が加速しています。
実際、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ティッカーシンボル:ZM)のサービスを利用してビデオ会議する機会は、以前に比べて格段に増えました。また、企業はリモートワークを実現するため、クラウドを通じてマイクロソフト(MSFT)やドキュサイン(DOCU)、グーグル(アルファベット:GOOG)、スラック・テクノロジーズ(WORK)などが提供するビジネス・アプリケーションを利用することが標準化しつつあります。
さらに、ペロトン・インタラクティブ(PTON)などの遠隔フィットネスや、テラドック(TDOC)などの遠隔医療へのニーズも激増しています。
これらの状況は、インターネットの「帯域幅(通信速度)」に対する需要が爆発的に増えていることを示唆しています。
インファイが提供する「インターコネクト」は、
データセンターでは欠かせない重要な部品!
インファイ(ティッカーシンボル:IPHI)は、「インターコネクト」と呼ばれる接続部品を提供する会社です。
データセンター内では、1)データ送信、2)データ処理、3)データ記録という3つのタスクが絶え間なく繰り返されています。そこで使用される代表的な機器は、1)がシスコ・システムズ(CSCO)などのルーターで、2)がエヌビディア(NVDA)などのGPU、3)がメモリーなどのストレージです。
インファイは、この1)と2)と3)をつなぐ物理レイヤー(Physical Layer)、すなわち接続部品を提供しています。その接続部品は、アナログ半導体、DSP、光部品の3つの製品群から構成されています。
インファイは、シリコンバレーのサンタクララで2000年に創業されました。現在の従業員は900人で、そのうち85%はエンジニアです。
2019年度の売上高は3.66億ドルで、営業利益は7700万ドルでした。売上高に占めるクラウド関係の比率は56%で、残りは通信会社が顧客です。言い換えれば、インファイはクラウドサービス企業で使われるインターコネクト部品も売っているし、通信企業が使うインターコネクト部品も売っているのです。例えば、マイクロソフトのアジュールのデータセンターでも、インファイの「カラーズ」モジュールが活躍しています。
インファイのビジネスは、帯域幅の需要増加に応じて売上アップが期待できます。
インファイのライバルはブロードコム、マーヴェルなどになりますが、インファイが競合他社に比べて優れている点としては、製品のパフォーマンスが良いことや消費電力が少ないこと、信頼性が高いこと、カスタマー・サポートがしっかりしていることが挙げられます。
インファイの業績は、EPS、売上高ともに順調に推移!
「仮需ではないのか?」と懸念されるほど足元の需要は強い
5月に発表されたインファイの第1四半期決算は、EPSが予想57セントに対して62セント、売上高が予想1.39億ドルに対して1.394億ドル、売上高成長率が前年同期比+70.0%でした。一方、グロスマージン(粗利益率)の成長率は52.9%(前年同期は57.9%)と下落しました、しかし、その要因はイー・シリコン買収による暖簾代の償却、在庫の再評価という一時的なものなので、無視しても大丈夫です。
第2四半期のEPSは予想51セントに対して新ガイダンス62~68セントが、売上高は予想1.39億ドルに対して新ガイダンス1.48億~1.52億ドルが提示されました。つまり、足下の需要はとても強いと言えます。
あまりに需要が強いので、「これは2重発注などの仮需ではないか?」という懸念の声があります。また「中国の顧客がアメリカからのハイテク部品輸出が制限される前に発注を急いでいるのでは?」という懸念も出てきています。
インファイの経営陣は、そうした潜在的な水増し発注に目を光らせており、いまのところ同社製品に対する強い引き合いは、最終需要に裏付けられたものであると判断しています。
【今週のまとめ】
「インファイ」は、リモートワークの拡大による
“インターネット・トラフィック”急増の恩恵を受ける企業のひとつ
新型コロナウイルスの影響で、人々は自宅からインターネットに接続する機会が増えており、インターネット・トラフィックが増加しています。このため、インターネットの帯域幅に対する需要が急増しており、「インターコネクト」と呼ばれる接続部品への需要も爆発しています。
その「インターコネクト」のメーカーであり、このトレンドから最も恩恵を被る企業のひとつであるインファイは要注目です。
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