「お宝銘柄」発掘術!

「RFID」関連銘柄を解説! ICタグで商品管理を行う
ことで「人手不足」と「食品ロス問題」の解決を図る
「RFID」は、経済産業省も推進する“国策テーマ”!

2020年11月6日公開(2022年9月20日更新)
村瀬 智一
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コンビニにICタグを使った「RFID」を導入し、
おにぎりや弁当の在庫管理を行う実証事件を実施

 経済産業省は10月28日、「電子タグ(RFID)を活用した食品ロス削減に関する実証実験」について発表しました。

 「RFID」とは「Radio Frequency Identification」の頭文字を取った単語で、ICタグやRFタグとも呼ばれる電子タグと読み取り機を使い、無線技術により非接触で情報をやり取りするシステムのことを言います。身近なところでは、Suicaやクレジットカードのタッチ決済のような非接触決済サービスのシステムも「RFID」の一種です。

 経済産業省は、11月2日〜30日までファミリーマートと連携して実証実験第1弾を、12月7日~28日までポプラと連携して実証実験第2弾を実施。弁当やおにぎりなど賞味期限の短い商品にICタグを貼り付け、ICタグを読み込むことができる陳列棚「スマートシェルフ」に並べることで、商品一つ一つの在庫情報や消費期限をリアルタイムで管理し、在庫管理の省力化や廃棄率の低減などの効果を検証します。

 現在、コンビニでは人手不足が大きな課題として挙げられ、店舗によっては24時間営業の維持が困難になっているほどです。同様に、毎日のように大量の賞味期限切れ食品が発生する「食品ロス」も大きな社会問題となっています。

 しかし、「RFID」を利用して在庫状況や賞味期限を細かく把握できるようになると、商品管理の手間を大幅に省力化することが可能となります。さらに、賞味期限が近づいた商品についても、スマホアプリを利用したポイント付与や値引きによる販売促進を効率的に行うことができるようになります。その結果、労働時間の削減や食品廃棄率の低下につながり、コンビニが消費者と店舗、そして社会全体にとって意義のある形に進化していくことが期待できます。

経済産業省は、以前からコンビニやドラッグストアと協力し、
「RFID」を活用した個品管理を積極的に推進

 当然、経済産業省の「RFID」を推進する動きは一過性のものではありません。

 経済産業省は、2017年4月にコンビニ各社と「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を発表。2025年までにセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズで、すべての取扱商品(推計1000億個/年)にICタグを貼り付け、商品の個品管理の実現を掲げています。

 さらに、経済産業省は2018年3月、日本チェーンドラッグストア協会と「ドラッグストアスマート化宣言」を発表し、「RFID」などを活用してサプライチェーンの効率化を推進していくことを明らかにしました。こちらは、2025年までに取扱商品にICタグを実装した商品管理を目指すとしています。

 今回のお宝銘柄発掘術では、この「RFID」関連銘柄に注目したいと思います。

ICタグやスマートシェルフなどを手掛ける企業を中心に、
「RFID」関連の中核銘柄を5社ピックアップ!

 「RFID」は比較的新しい投資テーマですが、これまでに何度か株式市場で人気化し、短期的な物色の波を経験しています。しかし、今後「RFID」の活用が社会全体でより一層進んで行くことを考えると、「RFID」関連銘柄もさらに大きく注目を集める可能性は高く、投資家として今のうちからチェックしておいて損はないでしょう

 具体的な銘柄としては、ICタグやスマートシェルフなどを手掛ける企業を中心に、「RFID」関連の中核的な銘柄として注目されるであろう5社をピックアップしました。

【アルテック(9972)】
「RFID」関連製品の製造に関わるさまざまな設備を手掛ける

 アルテック(9972)は、印刷・包装機械をはじめとした産業機械を取り扱う専門商社です。ICタグの製造には、RFIDアンテナの製造加工やICチップの実装、RFIDインレイの加工・発行といった数多くの工程がありますが、アルテックは、そうした「RFID」に関係する製造設備の最大手メーカーであるドイツ・Muehlbauer社の製品など、「RFID」に関するさまざまな設備を取り扱っています。

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【カーディナル(7855)】
ICカードやICタグの専用工場を保有

 カーディナル(7855)は、各種カード製造の専門企業です。ICタグを埋め込んだカードの製造も手掛けているほか、ICカードやICタグの専用工場を持っており、「RFID」関連銘柄の一角として物色の波が来るたびに買いが集まる銘柄となっています。

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カーディナル(7855)チャート/日足・6カ月カーディナル(7855)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【凸版印刷(7911)】
商品在庫をリアルタイムで把握するスマートシェルフを開発

 凸版印刷(7911)は、言わずと知れた印刷大手です。日本と中国、2カ所の開発拠点にICタグの開発環境や各種評価設備を所有しており、使用環境や用途に合わせた最適なICタグを製造できます。2019年には、吊り下げタイプの商品棚に陳列された在庫をリアルタイムで確認できるスマートシェルフを開発。2020年度以降の販売を目指しています。

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凸版印刷(7911)チャート/日足・6カ月凸版印刷(7911)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【ヴィンクス(3784)】
「RFID」に関する先進的な製品・サービスを数多く開発

 ヴィンクス(3784)は、流通・サービス業向けに強みを持つIT企業です。ニューリテール戦略というキーワードの下、商品に付けたICタグを読み取ってセルフ会計できるシステムや、IoTを実装して最適な商品を提案してくれるスマートシェルフなど、先進的な製品・サービスを数多く開発しています。最近もヴィンクスが共同開発したスマートショッピングカート(カート型POS)が、メディアに取り上げられて話題になりました。

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ヴィンクス(3784)チャート/日足・6カ月ヴィンクス(3784)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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【エスケーエレクトロニクス(6677)】
ディスプレイ機能付き電⼦ペーパータグのサンプル販売を開始

 エスケーエレクトロニクス(6677)は、フラットパネルディスプレーに使われるフォトマスク事業が主力ですが、近年は新たな事業分野として「RFID」関連の事業にも注力しています。2020年10⽉からは、新製品となるディスプレイ機能付き電⼦ペーパータグ「EP-01」のサンプル販売を開始しました。これはICタグと電⼦ペーパーを組み合わせた製品で、電子ペーパーの表示内容をワイヤレスで更新し、製造⼯程や物流⼯程の効率化を図ることができます。

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エスケーエレクトロニクス(6677)チャート/日足・6カ月エスケーエレクトロニクス(6677)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 以上、今回は「RFID」の関連銘柄を5社紹介しました。

 なお、本コラムでは以前に「食のサプライチェーン」関連銘柄を取り上げましたが、投資テーマの方向性としては「RFID」に近いものがあるので、こちらも改めてチェックしておくといいでしょう。
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