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2024年に注目すべき3つの投資テーマと
それぞれの注目銘柄をピックアップ!
今年一年、当コラムでは数多くの投資テーマを紹介してきましたが、2024年の株式においてもさまざまなテーマ銘柄が物色の材料として取り上げられると見られます。
そこで、当コラムの今年最後となる今回は、2024年の外せない投資テーマとして「AI向け半導体」、さらに2024年上半期に注目されそうな「2024年問題」「インド総選挙」に焦点を当て、それぞれの関連銘柄を紹介したいと思います。
【AI向け半導体】
世界の市場規模が2027年には「約60兆円」に拡大
昨今、ChatGPTに代表される「生成AI」が世界中のさまざまな業界でブレイクスルーを起こしつつあります。「生成AI」は、データ解析と学習を通じてAIが新たなコンテンツを生成する革新的な技術であり、それを活用したサービスが日々進化しています。
その「生成AI」を支える基盤となっているのが「AI向け半導体」です。経済産業省は12月3日、半導体の国内生産の売上高を、2030年に現在の3倍にあたる15兆円に増やす目標を発表。また5日には「生成AI」の国内開発の支援策として、電力消費を抑えた半導体やスーパーコンピューターの研究開発などに対する支援を発表しました。
「生成AI」の進化とともに、今後ますます半導体の需要が拡大していくことが見込まれます。AIの開発や利用には、省エネで多量のデータを効率よく並列処理できる「次世代半導体(AI半導体)」が必要とされており、米国の半導体大手・アドバンテスト・マイクロデバイセズ(AMD)はAI半導体の市場が2027年に4000億ドル(約60兆円)に拡大すると予測しています。
こうした流れから、2024年は「AI向け半導体」が重要なテーマとなってくるでしょう。
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⇒【日本株】「チャットGPT」の人気化で注目を集める「生成AI」関連銘柄を解説! 文章・画像などを自動生成するAIを手掛けるベンチャー企業への投資が急増!
【「AI向け半導体」の主な関連銘柄】
◆SCREENホールディングス(7735)
⇒半導体パッケージ関連機器を手掛ける
◆平田機工(6258)
⇒半導体製造向けの生産設備を手掛ける
◆栗田工業(6370)
⇒半導体向け超高純度超純水を手掛ける
◆インターネットイニシアティブ(3774)
⇒AI向けの消費電力を抑えたデータセンターを提供
◆レゾナック・ホールディングス(4004)
⇒米国のシリコンバレーに半導体後工程のR&D拠点を新設
◆グローバルX 半導体関連-日本株式 ETF(2644)
⇒半導体の製造や加工、製造装置、素材などを手掛ける企業へ投資するETF
【2024年問題(人手不足)】
トラック運転手の働き方改革により深刻な人手不足が発生
2024年4月1日以降、トラック運転手の時間外労働の規制が強化されますが、そのことが「2024年問題」として注目されています。
規制強化はトラック運転手の労働環境の改善という面では良いことですが、その影響として全国で14万人の運転手が不足し、13%の物が運べなくなると予測されています。さらに、物流の停滞による需要減で、2030年には国内総生産(GDP)が10兆円押し下げられるとの試算もされています。
物流業界にとどまらず、国内の人手不足は、人口減などにより今後ますます深刻化すると考えられます。みずほリサーチ&テクノロジーズの試算によると、2023年に409万人とされる人手不足は、2030年には698万人に拡大するとのことです。この人手不足に対応するため、企業はITによる業務効率化や省力化に向けた投資を本格化していくことが見込まれます。
政府も省力化投資への支援に力を入れています。経済産業省は「省力化投資補助金」として1000億円を2023年度の追加予算に計上し、中小企業の人手不足の改善に向けて、業務の省力化につながるAIやロボットなどの導入を後押しています。
2024年の上半期は、この「2024年問題」が重要な投資テーマの一つとなるでしょう。
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⇒教師の「残業代なしの長時間労働(ブラック労働)」が社会問題に! 深刻な教員不足の解決には「教職員給与特別措置法」を廃止して働き方改革を進める必要あり!
【「2024年問題(人手不足)」の主な関連銘柄】
◆ロジザード(4391)
倉庫の在庫管理機能をクラウドサービスとして提供
◆シノプス(4428)
需要予測型自動発注サービス「sinops-CLOUD」を手掛ける
◆ダイフク(6383)
自動倉庫システムやピッキングシステムなどの物流ソリューションを提供
◆古野電気(6814)
車両入退管理サービス「FLOWVIS(フロービス)」を開発
◆TOPPANホールディングス(7911)
物流DXソリューション「LOGINECT(ロジネクト)」を提供
◆ファイズホールディングス(9325)
軽車両を活用したラストワンマイル配送を手掛ける
「インド総選挙」
総選挙に向けた景気刺激策や政治的安定がインド経済の追い風に
インドでは、2024年4~5月にかけて総選挙が実施される予定です。モディ首相と最大与党インド人民党(BJP)が3期目の政権を目指す一方、最大野党の国民会議派(INC)など26党も政権奪取に向けて政党連合(INDIA)を構築するなど、激戦は必至と言われています。
2023年5月に実施されたカルナタカ州議会選挙ではBJPが大敗し、INCが単独過半数を獲得しました。これにより、総選挙に向けて盤石と見られていたモディ政権の先行きにやや不透明感が出ましたが、その後、11月に実施された4州の選挙うち3州でBJPが勝利し、モディ政権とBJPの強さを示す格好となりました。
今後、インドでは総選挙に向けた景気刺激策などが見込まれるほか、政治的な不確実性が後退することから、インド経済の成長期待が「インド」関連銘柄への手掛かり材料になりそうです。
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⇒インド株が絶好調な理由と、つみたてNISAで買える「インド株投信」を解説! 新興国の中でも人口増加や経済政策の奏功で波に乗るインド株に投資する方法!
【「インド総選挙」関連銘柄】
◆スズキ(7269)
インド国内における四輪車のシェアトップ
◆シスメックス(6869)
医療インフラへの継続的な政策投資が期待されるなか、グジャラート州に新たな生産拠点を設立
◆東洋エンジニアリング(6330)
インドで石油精製プラントや潤滑油製造プラントを受注
◆ホシザキ(6465)
グループ会社のウエスタン社が、インドで業務用冷蔵庫などの開発・製造・販売を行う
◆クボタ(6326)
2022年にインドの農機大手エスコーツを買収、インドでのシェア拡大を狙う
◆ユニ・チャーム(8113)
生理用品の普及に向け、農村部で女性の起業家を育成
以上、今回は2024年に注目されそうな「AI向け半導体」「2024年問題」「インド総選挙」という3つの投資テーマと、それぞれの関連銘柄を発掘しました。
2024年もさまざまな状況において投資テーマが浮上してくると考えられます。当コラムでも、その都度、ホットな情報を取り上げていきますので、2024年も引き続きよろしくお願いいたします。
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