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日経平均株価は、週前半は上昇して一時3万9400円台を回復するも、
週後半は米国の大手ハイテク株の不調が重荷となって下落
今週(10月28日〜11月1日)の日経平均株価は小幅な上昇にとどまり、最終的に先週末と比べて139.75円(0.37%)安い3万8053.67円で終えました。
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10月27日投開票の衆院議員選挙において与党が過半数割れとなった影響から、翌28日の日経平均株価は政治リスクを警戒した売りが先行し、寄り付きは3万7757.95円で始まりました。しかし、その後は急速に切り返し、9時18分頃には3万8600円台まで上昇。先週まで政治リスクを織り込む形で売られていた反動からか、買い戻しの動きが強まりました。
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その後も、米国の主力ハイテク企業の好決算などが支援材料となり、日経平均株価は10月30日まで3日連続で上昇して一時は3万9417.88円まで買われました。
しかし、10月30日に米国の半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が決算への失望から売られたほか、10月31日に米・マイクロソフト(MSFT)も決算を受けて下落したことより、国内のハイテク株へも売りが広がりました。
これまで良好な決算が相次ぎ、日米ともにセンチメントを明るくさせていましたが、決算発表が本格化するにつれて予想に届かない決算内容の企業が目立ってきました。
また、週末11月1日に10月の米・雇用統計の発表、来週5日には米国の大統領選挙、6〜7日には米・連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることから、積極的な売買は手控えられました。
来週の日経平均株価は、11/5の米大統領選の結果で大きく変動!
また、決算発表を手掛かりとした「日替わり的な物色」が続く
【来週の日経平均株価の想定レンジ】
3万7000 ~ 3万9000円
来週(11月5〜8日)の日経平均株価は、5日に投開票される米国の大統領選挙の結果を受けて大きく変動することになりそうです。
米大統領選について海外メディアがいろいろと報じていますが、現状、勝敗の行方はわかりません。ただ、日本市場は、米大統領選の結果を受けた米国市場の反応にサヤ寄せすることになるでしょう。もっとも、波乱があったとしても、その後は新大統領による経済政策への期待感から、押し目買い意欲が高まりそうです。
一方、11月6〜7日にFOMCを控えていることから、その結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいと考えられます。足元の良好な経済指標の内容から「0.25%の利下げ」が市場のコンセンサスとなっていますが、これが予想通りであればアク抜け(悪材料の出尽くしによる下げ止まり)につながるでしょう。
また、決算発表がピークを迎えることから、決算を見極めたいところです。米大統領選やFOMCの結果待ちのなか、積極的にポジションを積み上げている機関投資家は限られていると考えられ、決算の結果を受けて新規のポジションが集中しやすくなると考えられます。そのため、決算内容を受けて、株価が大きく変動する動きが目立ちそうです。
来週は全体を通して、決算を手掛かりとして日によって注目銘柄が替わる「日替わり的な物色」になりそうです。
【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
No.1が+90.06%で値上がり率トップ!
ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。
今週の値上がり率ランキングのトップはNo.1(3562)。10月25日に株主優待制度の導入を発表しました。2月末日と8月末日に300株以上保有している株主が対象で、それぞれ1万5000円分ずつのQUOカードを贈呈。300株を保有する株主にとっての優待利回りは、10月25日終値を基準とすると11.6%になります。これを手掛かりにストップ高を交えての上昇となりました。
【※関連記事はこちら!】
⇒No.1(3562)、QUOカードの株主優待を新設し、配当+優待利回り15%超に! 300株で年3万円分の「QUOカード」がもらえることになり、夜間取引で株価急騰!
値上がり率2位のメタプラネット(3350)は、米国の大統領選挙においてトランプ氏の勝率が上昇したことで、暗号資産(仮想通貨)のビットコイン相場が強い動きを見せたことが材料視されたようです。なお、トランプ氏が仮想通貨業界を支持していることから、トランプ氏が当選した場合に上昇する可能性が高いポジションを取る「トランプトレード」としてビットコインにも注目が集まっているようです。す。
値上がり率3位のフルッタフルッタ(2586)は10月28日、「お家でアサイーボウル」の販売が好調なことを発表。ロングセラー商品の一つである「お家でアサイーボウル」の2024年9月の出荷量が、前年比で1323%だったとのことです。この発表により、上期業績への期待感が高まったようです。
一方、今週の値下がり率ランキングの1位はグリーンエナジー&カンパニー(1436)でした。株主優待を実施しており、毎年10月末と4月末を基準日として、300株以上保有の株主を対象にQUOカード1万5000円(年間では3万円)を贈呈していますが、今週、株主優待の権利落ちとなったことから優待目的の投資家による売りが出たようです。
値下がり率2位のREVOLUTION(8894)は、10月23日に株主優待制度を新設すると発表。10月31日時点の株主名簿に記載、または記録された株主のうち、同一株主番号で20単元(2000株)以上の株を保有し、かつ2回以上連続で記載、または記録された株主を対象としてQUOカードPay6万円(年間で12万円)を進呈します。これを手掛かりに週初にかけて急伸しましたが、その後、換金売りが強まりました。
【※関連記事はこちら!】
⇒REVOLUTION、利回り14%超の株主優待を新設! 2000株保有して2回以上連続で株主名簿に記載されることを条件に「QUOカードPay」が年12万円分もらえる
■今週の値上がり率 トップ5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | +90.06 | No.1(東S・3562) |
2 | +48.74 | メタプラネット(東S・3350) |
3 | +45.51 | フルッタフルッタ(東G・2586) |
4 | +42.81 | エレマテック(東P・2715) |
5 | +42.72 | マネーパートナーズグループ(東S・8732) |
■今週の値下がり率 ワースト5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | −24.35 | グリーンエナジー&カンパニー(東G・1436) |
2 | −23.53 | REVOLUTION(東S・8894) |
3 | −18.05 | エイケン工業(東S・7265) |
4 | −17.71 | 東京製鐵(東P・5423) |
5 | −17.70 | エス・エム・エス(東P・2175) |
■今週の出来高 トップ5 | ||
順位 | 出来高(株) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | 1,144,353,500 | ジャパンディスプレイ(東P・6740) |
2 | 784,702,800 | NTT(東P・9432) |
3 | 527,118,600 | ランド(東S・8918) |
4 | 398,149,700 | 大黒屋ホールディングス(東S・6993) |
5 | 349,808,200 | ソフトバンク(東P・9434) |
【来週の主要イベント】
米国大統領選挙、米国のFOMCとパウエルFRB議長会見、
国内の三菱重工業や任天堂の決算などに注目!
来週は以下のようなイベントが予定されています。
<11月4日(月)>
◆文化の日の振替休日
◆独10月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧10月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米9月製造業新規受注
<11月5日(火)>
◆決算:寿スピリッツ(2222)、三菱重工業(7011)、任天堂(7974)
◆中10月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)
◆英10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米10月ISM非製造業景況指数
◆米大統領選挙の投開票
◆決算:マイクロチップ・テクノロジー(MCHP)
<11月6日(水)>
◆決算:トヨタ自動車(7203)、ニトリホールディングス(9843)
◆独9月製造業新規受注
◆独10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧9月卸売物価指数(PPI)
◆米MBA住宅ローン申請指数
◆米10月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米10月総合購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米連邦公開市場委員会(FOMC)
<11月7日(木)>
◆決算:キリンホールディングス(2503)、三菱地所(8802)、KADOKAWA(9468)
◆中10月貿易収支
◆独9月鉱工業生産
◆独9月貿易収支
◆欧9月小売売上高
◆英イングランド銀行(BOE)金利発表
◆米7-9月期四半期非農業部門労働生産性 速報値
◆米9月卸売売上高
◆米連邦公開市場委員会(FOMC)
◆パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見
<11月8日(金)>
◆決算:三井金属鉱業(5706)、ソフトバンク(9434)
◆9月景気先行指数/一致指数
◆米11月ミシガン大学消費者態度指数 速報値
【来週の注目銘柄】
「アドバンテスト」「ギフトホールディングス」「中国塗料」
の3銘柄をピックアップ!
来週、注目したい銘柄は、この3つです。
アドバンテスト(2024年11月1日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
電気機器 | 東P・6857 | 8745円 | 52.9倍 | 13.58倍 |
半導体セクター内での強さが目立つことから、資金シフトが続く見通し 10月30日に発表した2025年3月期・第2四半期業績は、売上高が前年同期比51.4%増の3292億600万円、営業利益が同169%増の948億5900万円でした。先端プロセス品向けの需要が高まったことから、SoC半導体用の試験装置の売上が大幅に増加しています。併せて2025年3月期の業績予想の修正を発表。営業利益を1380億円から1650億円に上方修正しました。株価は連日、上場来高値を更新しており、過熱感が警戒されますが、半導体セクター内で特に強さが目立っているため、アドバンテストへの資金シフトは続きそうです。堅調な推移が続けば、1万円の大台が意識されてくるでしょう。 |
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ギフトホールディングス(2024年11月1日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
小売業 | 東P・9279 | 3320円 | 33.3倍 | 8.37倍 |
米国や東南アジアに続き、カナダでもラーメン店の直営店を展開 10月18日、カナダへの進出を発表。カナダに現地法人を設立してラーメン店の直営店を展開する計画で、2025年の春から夏にかけて1号店の出店を予定しています。米国や東南アジアに続いてカナダの市場を開拓し、海外事業を拡大する狙いです。米国での好調を受けてカナダへの出店を決めたとしており、外国人の間でのラーメン人気の高さから業績への寄与が期待されます。株価は、上向きで推移する25日移動平均線を下値支持線とした上昇トレンドが続くなか、4月3日につけた年初来高値3665円が射程に入っています。 |
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中国塗料(2024年11月1日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
化学 | 東P・4617 | 2390円 | 9.1倍 | 1.46倍 |
2025年3月期業績予想を上方修正し、株価が史上最高値を更新 10月31日に発表した2025年3月期・第2四半期業績は、売上高が前年同期比13.6%増の629億3500万円、営業利益が同54.6%増の79億2900万円でした。船舶用塗料分野の新造船向けにおいて、韓国を中心に出荷量が大幅に増加したことや、製造コストに見合った販売価格の適正化を行ったことにより、全体として売上高が増加しました。併せて2025年3月期業績予想の修正を発表。営業利益を120億円から150億円に上方修正しています。翌11月1日の株価は決算評価から大きく買われ、3月6日以来の最高値を更新。いったんはダブルトップ(二点天井)が意識されますが、ここから明確に上放れてくるようだと、株価上昇への勢いが強まりそうです。 |
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【※今週のピックアップ記事!】
⇒「高配当株」で“億り人”になった個人投資家が投資手法を伝授!「連続増配株」や「減配しない高配当株」への投資を長期的にコツコツ続けることが成功のカギ!
⇒「衛星通信」関連銘柄を紹介! 米・スペースXも採用する「低軌道衛星」は、低コストで回線遅延も少なく、新たなビジネスを生み出す成長分野として要チェック
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